League of Legends World Championship 2025──T1がもたらした15周年大会の新たな伝説
eスポーツ界を沸かせるLoL Worlds 2025、その全貌
League of Legends World Championship 2025(通称Worlds 2025)は、「LoL Esports」15周年という大きな節目の年に、中国各地を舞台に世界最高峰の戦いを開催しました。
毎年世界中のトッププロチームが一堂に会し、約1か月にわたる長い戦いの末にチャンピオンを決定します。今年の大会テーマは「EARN YOUR LEGACY(レガシーを勝ち取れ)」。これは、偉業は与えられるものではなく自ら勝ち取るもの、というメッセージであり、15年分の歴史と誇りに新たなページを刻む試みです。
Worlds 2025の大会フォーマット
- 今年のWorldsは以下の三つのステージで構成されました。
- プレイインステージ(10月14日開始):各地域の出場枠をかけたシングルエリミネーション方式の戦い。
- スイスステージ(10月15日~22日):17チームが勝ち上がり形式で次々対戦し、ノックアウトステージ進出を争う。
- ノックアウトステージ(10月25日~11月9日):8チームによるトーナメント。本戦のクライマックスへ。
2025年はさらにフィアレスドラフトという特別なルールも導入。シリーズ内で一度ピックされたチャンピオンは再び使えないという、これまでにない駆け引きが生まれました。
Quarterfinals:T1 vs Anyone’s Legend──大会最多視聴の名勝負
世界中の注目カードとなったのが、T1とAnyone’s Legend(AL)によるクォーターファイナル(ベスト8決定戦)です。ALは中国LPL代表の新鋭チーム、T1は韓国LCKの伝統強豪。今年もっとも観客動員・配信視聴数を記録した名勝負となり、会場の熱気も凄まじいものでした。
- T1は経験豊富な老舗の強さを発揮し、精密なチーム連携でALに立ちはだかりました。
- 一方ALはアグレッシブで大胆なプレイ、LPLらしい個人技の爆発力で食い下がります。
- 各試合で局面が大きく揺れ動き、逆転やファインプレイの連続。これぞ世界最高峰──とファンからも熱い声援が寄せられました。
大会関係者によれば、本カードはWorlds 2025全体でもっとも注目を集めたクォーターファイナルとなったことが認められています。
ノックアウトステージ:T1がTop Esports(TES)を下して4大会連続決勝進出
クォーターファイナルを見事制したT1は、続く準決勝で中国の名門Top Esports(TES)と対戦。TESも毎年プレイオフで存在感を示すリーグ随一の強豪であり、頂上決戦にふさわしいハイレベルな戦い。ここでもT1は冷静な判断力と戦術の柔軟さでTESを圧倒し、4大会連続となる決勝進出という偉業を成し遂げたのです。
- T1はドラフト段階から一貫性のある構成を組み上げ、試合本番でも徹底したビジョンコントロールと集団戦で僅差を制しました。
- TES側も個々の選手が高いパフォーマンスを発揮するも、T1の柔軟な対応力の前に後手に回る展開が続きました。
- 最終ゲーム終盤、T1のキャプテンが”歴史に名を刻む”ダブルキルでフィニッシュ。会場は大きな歓声に包まれ、T1は再びグランドファイナルの舞台に立つこととなりました。
このように、T1は連続決勝進出という前人未到の記録をさらに塗り替え、「LoL界の王者」として他の追随を許さない存在感を示しました。
大会全体の注目ポイントと日本語放送の進化
2025年のLoL Worldsは、15周年を記念するにふさわしく、多くの新たな仕組みや記憶に残るプレイが誕生した年と言えます。
- グローバル化とリージョン再編:本年からアジア地域で「APACリーグ」が新設され、「LJL(日本リーグ)」が2部リーグとして機能。日本チームも、より広いアジアエリアで熱い戦いを繰り広げています。
- 日本語放送の拡充:プレイブレーンによる独自演出・きめ細やかな解説が復活。日本語放送の品質やファンサービスが大きく向上し、現地に行けないファンも臨場感と興奮を味わえます。
- 選手の世代交代:ベテランと新生スターの駆け引きも話題に。T1のコアメンバー継続と、新たな若手選手の活躍が大会を大いに盛り上げました。
- 現地観戦の熱量:中国各地の会場はいずれも完売。ローカル・グローバルを問わず、観客の声援と一体感が、今年の15周年を特別なものに仕立て上げました。
T1快進撃の理由と今後のLoL eスポーツシーン
T1が今大会を通じて何度も示した強みは、以下の点に集約されます:
- 厳しいグループステージを通じて培った「適応力と柔軟な戦術」
- メンバー間の「信頼とコミュニケーション」、長年の経験で培った安定感
- ベテランと若手が融合し、局面ごとに最適解を導く分析力
- ドラフト段階からの勝負強さ、メタ対応の速さ
LoL eスポーツでは、毎年新技術や戦術が進化し、若手の台頭も激しいですが、T1のような伝統強豪の強さは「勝者のメンタリティ」の端的な現れです。
日本のファンとeスポーツ文化の高まり
今年のWorlds 2025は、日本語配信やファンイベントも充実。日本から現地中国への応援ツアーも組まれ、SNSや現地参加型イベントで多くの交流が生まれました。LoL eスポーツがもはや特別なファン層だけでなく、「誰もが楽しめる世界的スポーツエンターテイメント」に成長していることが実感されています。
- 日本語実況・解説陣によるわかりやすい解説・リアルタイム選手インタビュー
- 最新メタやチーム情報の特別番組
- プロシーンを夢見る若手選手の登場など、裾野を広げるコンテンツが多数展開されました。
おわりに──歴史に刻まれるWorlds 2025の熱狂とこれから
League of Legends World Championshipは、15年にわたり世界のeスポーツシーンを牽引してきました。節目となる2025年大会も、数々の接戦ドラマや伝説級のプレイでファンに強烈なインパクトを残しました。
特にT1の4大会連続決勝進出、Anyone’s Legendとの激戦、Top Esportsとの頂上対決は、これから語り継がれることでしょう。そして競技フォーマットや放送面での進化、日本を含むアジア地域の存在感アップも、LoL eスポーツの未来に新たな展望をもたらしています。
今後もWorldsの舞台から生まれる感動と新世代の活躍に期待しましょう。




