鹿島アントラーズMF須藤直輝、契約満了で退団 元昌平10番の23歳が「自分の席はない」と振り返る
鹿島アントラーズのMF須藤直輝選手（23）が、2025年12月28日、今シーズン限りでの契約満了を発表されました。高校時代に昌平高校の10番として全国で活躍した期待の若手選手が、プロの舞台でJ1リーグ出場ゼロのままチームを去ることになりました。このニュースはサッカーファンの間で大きな反響を呼んでいます。優しい気持ちで、須藤選手のこれまでの道のりを振り返りながら、詳しくお伝えしますね。
高校時代からプロ入りまで、輝かしいスタート
須藤直輝選手は、昌平高校で10番を背負うエースとして、全国高校サッカー選手権大会などで活躍したスター選手でした。卒業後の2021年、鹿島アントラーズに加入。鳴り物入りでプロの世界に飛び込み、多くのファンがその活躍を期待しました。
しかし、プロ入り後、J1リーグでの出場機会は訪れませんでした。2022年にはJ2のツエーゲン金沢へ期限付き移籍。2023年に鹿島へ復帰したものの、2025年はJ3の高知ユナイテッドSCへ期限付き移籍し、そこで29試合に出場して2得点を挙げました。高知でのプレーは、チームの苦境を支える姿が印象的だったようです。
須藤選手自身、高知での1年間を振り返り、「知高ユナイテッドに関わる皆様に感謝の意を表します」と述べています。チームの士気が低下しそうな時も、スタジアムに足を運んで声援を送ってくれたファンに、心から感謝の言葉を伝えました。「苦難の中でも監督の招聘を契機に、シーズンの終わりにはチームとしてのまとまりを見ることができました。このファンと共に戦った仲間たちに大きなリスペクトを抱いています」と語っています。
鹿島退団のコメント「自分の席はないなと思った」
鹿島アントラーズの公式発表では、須藤選手が心の内を丁寧に綴っています。まず、チームのJ1リーグ優勝を祝福。「J1リーグ優勝おめでとうございます。先輩や後輩、同期の努力や苦労を目の当たりにしてきたので、自分ことのように嬉しかったです」と喜びを表現しました。
一方で、厳しい現実も率直に。「それと同時に、自分の席はないなと思ったのも事実です。環境を変えて挑戦しましたが、思い描いていたシーズンにはなりませんでした」と振り返っています。挫折の時期に食事に誘ってくれた先輩、そっと支えてくれた同期や後輩、選手第一主義のスタッフに恵まれ、「鹿島アントラーズに関わるすべての方々が大好きです」と感謝を述べました。
最後に、「これからも『献身・誠実・尊重』という言葉を胸に、精進していきます。本当にお世話になりました」と締めくくっています。この言葉は、須藤選手のプロとしての姿勢を象徴するもので、読むファンの胸を打ちました。
ファンからの反響「プロの世界は厳しい」
この退団発表を受け、SNS上では多くの声が寄せられています。X（旧Twitter）では、「将来性、特にスキルは間違いなくあった選手だが…残念」「須藤直輝でプロ通用しなかった事実本当に悲しすぎる」「鹿島の須藤直輝が契約満了かー」「プロの世界はやはり厳しい」といったコメントが相次ぎました。
高校時代のスター選手が、J1で通用できなかったという事実に、ファンは悲しみを隠せない様子です。一方で、須藤選手のこれまでの努力を讃える声も多く、「高知で活躍した姿を忘れない」「これからの活躍を応援する」といった温かい励ましの言葉も見られます。この反響は、須藤選手の人柄の良さを物語っていると思います。
須藤選手のキャリアを振り返る
改めて、須藤直輝選手のプロキャリアを整理してみましょう。
- 2021年：昌平高校卒業後、鹿島アントラーズ加入。J1リーグ出場なし。
- 2022年：ツエーゲン金沢へ期限付き移籍。
- 2023年：鹿島へ復帰。
- 2025年：高知ユナイテッドSCへ期限付き移籍。J3で29試合出場、2得点。
- 2025年12月28日：鹿島との契約満了、高知移籍期間満了で退団決定。
このように、移籍を繰り返しながらも、常にピッチで全力プレーする姿が印象的でした。特に高知では、チームの苦しい時期を支えるリーダーシップを発揮。須藤選手は「世に生を為すなりという言葉を胸に、サッカー選手として感動を、希望を提供することが私の使命です。サッカー選手としての時間を大切にし、これからもその使命を忘れずにピッチに立ち続けたいと思います」と語っています。
鹿島アントラーズの今季と須藤選手の位置づけ
鹿島アントラーズは今季、J1リーグで優勝を果たしました。須藤選手はその喜びを共有しつつ、自分の居場所を見つけられなかったことを正直に告白。チームの成功は、先輩後輩の努力の賜物だと認めています。このコメントから、須藤選手がチームメイトを心から尊敬していたことが伝わってきます。
プロサッカーの世界は厳しく、才能だけでは通用しない現実を、須藤選手のケースは象徴しています。高校時代の大活躍からプロ入りしたものの、トップレベルの競争に揉まれ、思うようにいかない時期が続きました。それでも、決して諦めず挑戦を続けた姿勢は、若い選手たちへの教訓となるでしょう。
ファンの視点から見る須藤選手の魅力
須藤選手の魅力は、ピッチ上でのスキルだけでなく、人柄にもありました。高知でのコメントからもわかるように、ファンや仲間への感謝を忘れません。鹿島での日々で出会った「素晴らしい仲間たち」に支えられたことが、彼の原動力だったようです。
退団のニュースは悲しいものですが、須藤選手の「献身・誠実・尊重」という言葉は、これからのサッカー人生の指針になるはずです。どこかで再び活躍する姿を見られる日が来ることを、ファンは心待ちにしています。
プロサッカーの厳しさを考える機会に
このニュースを通じて、プロサッカーの厳しさを改めて感じます。高校のスター選手がプロで苦戦するケースは少なくありません。須藤選手のように、努力を続けながらもチャンスを掴めない選手の声は、業界全体で考えるべきテーマです。一方で、高知のような下部リーグで輝く姿は、別の形でファンを魅了しました。
須藤選手の退団は一つの終わりですが、新たな始まりでもあります。サッカーファンとして、彼の未来を温かく見守りましょう。
（記事執筆時点の情報に基づきます。須藤直輝選手の今後の動向に注目です。）
