ジュビロ磐田、地域と育成を見つめながら進むクラブのいま 〜ポラメート・アーウィライ退団と育成活動の現場〜
はじめに
2025年11月、ジュビロ磐田は大きな転機を迎えています。タイ代表FWポラメート・アーウィライの契約満了前退団、そして地域に根ざしたサッカー教室の開催など、クラブを取り巻く環境や活動の最新ニュースを、やさしい言葉で丁寧に解説します。
1. サッカー巡回教室で築く地域との絆
初生幼稚園での巡回教室、子どもたちの笑顔と成長
11月4日（火）、ジュビロ磐田サッカー巡回教室が浜松市立初生幼稚園で開催されました。ジュビロ磐田の巡回教室は、サッカーを通じて子どもたちの体力向上やチームワークの大切さ、友だちと協力する喜びなどを伝えています。指導者たちが丁寧にボールの蹴り方や身体の使い方を教え、幼い子どもたちもたくさんの笑顔でいっぱいになる温かなイベントになりました。
- 子どもたちは初めて触れるプロの指導に目を輝かせて参加。
- 楽しいゲームや練習を通じて、体を動かすことの楽しさを学びました。
- 保護者や園の先生たちも見守り、地域全体にジュビロ磐田の存在感を改めて感じてもらえる場となりました。
この巡回教室は今後も市内外のさまざまな幼稚園や小学校で続けられ、クラブの社会貢献活動として重要な位置づけとなっています。
2. タイ代表FWポラメート・アーウィライ、契約満了前に退団が決定
注目のタイ代表選手、公式戦出場ゼロでの早期帰国
今季のジュビロ磐田で大きな話題となったのは、タイ代表のストライカーポラメート・アーウィライ選手の契約満了前の退団が決まったというニュースです。ポラメート選手はタイ1部リーグの名門ムアントン・ユナイテッドから2025年6月に期限付き移籍でジュビロ磐田に加入しましたが、惜しくも公式戦での出場機会を一度も得ることができませんでした。
- 契約期間は本来2026年4月末までの予定でしたが、ムアントン側の強い要請により、2025シーズン限りでの復帰が決まりました。
- ポラメート選手は今季、J2リーグ戦を含む公式戦で出場ゼロという状況でした。
母国での実績と磐田での苦戦
ポラメート選手は母国リーグで166試合45ゴール25アシストを記録し、2022年にはタイ代表として国際Aマッチ20試合4得点という実績を持つ才能あるストライカーでした。ムアントンでは2023/24シーズンに11ゴール10アシスト、翌季も7ゴール7アシストをマークし、タイ国内でも高評価を受けていました。
しかし、ジュビロ磐田では熾烈なポジション争いにより、ベンチ入りは果たしたものの公式戦での出場機会を得られませんでした。これが早期復帰の主要な理由とされています。
- 所属元ムアントン・ユナイテッドは今季リーグで低迷（3勝4敗、順位も下位）しており、主力であるポラメート選手の早期復帰を強く求めていました。
- Jリーグでタイ代表クラスが結果を残すことの難しさも浮き彫りとなりました。
アジアの絆と今後
ポラメート選手は過去にもJリーグ所属の浦和レッズのキャンプ参加歴があり、タイと日本のサッカー界の橋渡し的存在でした。しかしJリーグでは、近年チャナティップ・ソングラシン選手やティーラトン・ブンマタン選手などが活躍した一方、同世代の他のタイ代表選手が出場機会に恵まれない現実も生まれています。
- 今回の退団劇は、アジア間の選手移籍の難しさや文化・戦術の壁を再認識させる出来事となりました。
- ポラメート選手は母国で再び活躍が期待されており、ジュビロ磐田で得た経験が今後の選手人生に生かされることでしょう。
3. ジュビロ磐田の今後と地域との歩み
サッカー巡回教室が育てる人と町の未来
ポラメート選手の退団というクラブにとって苦い話題がある一方、ジュビロ磐田の地域貢献活動は着実に実を結んでいます。今回のサッカー巡回教室のような取り組みは、クラブが単なるプロチームにとどまらず、子どもから大人まで街の誰もが身近に感じ、応援できる「地域の宝」であることを象徴しています。
- 育成活動や幼稚園・学校訪問は、将来地域からスタープレーヤーが生まれる土壌をつくります。
- ジュビロ磐田は困難な状況にも挑みながら、サッカーを愛するすべての人に寄り添う活動を続けています。
クラブとサポーターが描く未来
これからもジュビロ磐田は、地域に愛されるクラブであり続けるため、サッカー巡回教室や社会貢献活動を大切にしていきます。また、タイをはじめとしたアジア諸国とのつながりも尊重しながら、多様な人材とともに成長する道を歩んでいきます。サポーターの温かい声援と地域社会の支えが、クラブの新たな一歩となるのです。
まとめ
2025年11月、ジュビロ磐田には選手の退団という苦しい場面と、地域とともに歩む明るい場面が共存しています。過去の栄光や失敗を未来につなげる努力を、クラブと地域全体で重ねている今、これからのジュビロ磐田がさらに成長していくことを期待したいと思います。
