Jリーグ移籍市場でブラジル人選手に熱視線 24歳MFと“7ゴールFW”を巡る最新動向
Jリーグの冬の移籍市場において、ブラジル人選手を巡るニュースが相次いでいます。特に注目されているのが、ブラジル1部クラブで主力を務める24歳のミッドフィルダー(MF)と、ブラジル2部で今季7ゴールを挙げたフォワード(FW)の去就です。両選手とも日本からの関心が伝えられており、「Jリーグ移籍」がキーワードとなる報道が続いています。
24歳ブラジル人MFルイス・マンダカにJクラブも関心
ブラジル1部・ECジュベントゥージ所属のMFルイス・マンダカ(24歳)には、今冬の移籍市場でJリーグクラブからの関心が伝えられています。ブラジルメディアや米メディア『ESPN』の報道をもとにした記事によると、ジュベントゥージの2025シーズン2部降格が決定的となったことで、主力選手であるマンダカの去就に注目が集まっている状況です。
マンダカは2025シーズン、ブラジル1部リーグ戦で28試合に先発出場し、2ゴール1アシストを記録。中盤での運動量とボール奪取能力、前線への推進力を兼ね備えたMFとして高い評価を得ています。チームは残留争いに苦しみ、最終節を待たずに2部降格が決定してしまいましたが、その中でもマンダカは貴重な戦力として存在感を発揮してきました。
ジュベントゥージは来季から2部での戦いとなるため、年俸負担や選手のキャリアプランを踏まえ、複数の主力が今冬に退団すると見られています。マンダカもその一人とみなされており、ブラジル国内の複数クラブに加えて、海外クラブからのオファー報道も出ています。
ブラジル国内で争奪戦、日本からも「獲得に興味」
マンダカに対しては、ブラジル国内の強豪クラブがすでに動きを見せているとされています。報道によれば、アトレチコ・パラナエンセ、ボタフォゴ、フルミネンセ、レッドブル・ブラガンチーノなどが関心を示し、条件面の確認に入っているとのことです。
一方で、「欧州や日本のクラブも獲得に興味を示している」とされており、Jリーグ側の動きにも注目が集まっています。具体的なクラブ名までは明らかになっていないものの、ブラジル国内の報道では「日本も関心」という文言が用いられ、アジア進出の可能性が報じられています。
マンダカとジュベントゥージの契約は、2026年12月まで残っているとされ、完全移籍での獲得には移籍金が発生する見込みです。推定額は報道で詳細が明かされていないものの、24歳という年齢やレギュラーとしての実績を考えると、一定の投資が必要になると見られます。
また、ドイツの移籍専門サイトの情報によれば、マンダカの代理人はルシオ・アラウージョ氏であり、同氏はJリーグのRB大宮アルディージャに所属するDFガブリエルらの代理人も務めているとされています。すでにJクラブとのネットワークを持つ代理人であることは、日本行きの交渉が進む可能性を高める要素の一つとも言えます。
Jリーグに広がるブラジル人選手獲得の流れ
Jリーグでは近年、ブラジル人選手の獲得が一層活発になっています。2025年シーズンだけを見ても、複数クラブがブラジルから新戦力を呼び寄せています。
- 清水エスパルスは、ブラジルのグアラニFCからMFマテウス・ブエノを完全移籍で獲得。
- 名古屋グランパスは、フルミネンセFCからFWレレを期限付き移籍で獲得し、背番号97でのプレーが決定。
- J2・北海道コンサドーレ札幌は、ブラジルのシャペコエンセからFWマリオ・セルジオを新加入として迎え入れるなど、攻撃陣の補強にもブラジル人選手を活用。
こうした動きを背景に、「ブラジル1部・2部で実績を残した若手や中堅選手が、次のステップとしてJリーグを選択する」という流れが定着しつつあります。マンダカを巡る報道も、そうしたトレンドの延長線上にあるニュースと言えます。
ブラジル2部「7ゴールFW」にもJリーグ行き報道
一方で、ブラジル2部で今季7ゴールを挙げたFWについても、「Jリーグ移籍が決定的」「日本行きの方向」という報道が出ています。具体的な選手名は、今回提示された情報の範囲では明らかになっていませんが、「ブラジル2部で結果を残したFWに日本からオファー」「移籍金を含めた交渉が進行中」といった趣旨の記事が相次いでいます。
ブラジル2部からJリーグへのステップアップは、これまでも多くの成功例があります。2025年12月には、別の報道として「ブラジル2部で13ゴールを挙げたFWが給与未払い問題を背景に退団し、Jリーグ移籍の可能性が浮上している」というニュースも伝えられており、Jクラブがブラジル2部を有望な補強市場とみなしていることがうかがえます。
今回話題になっている「7ゴールFW」についても、詳しい条件や移籍金の水準は現時点の報道では限定的と見られますが、「移籍金を支払ってでも獲得を目指すJクラブが存在する」というニュアンスで伝えられています。ブラジル側クラブにとっても、選手売却による収入は重要であり、Jリーグ移籍が現実的な選択肢として交渉テーブルに上がっていると考えられます。
移籍金と契約条件が焦点に
ブラジルからJリーグへの移籍では、しばしば移籍金や保有権の割合が交渉の焦点になります。近年の例では、ブラジル2部で優勝に貢献した守備的MFワリソンに対し、日本やUAEからオファーがあったものの、最終的にはブラジルのコリチーバが移籍金100万ユーロ(約1億7000万円)を支払い、保有権の80%を取得して完全移籍をまとめたケースもあります。
このように、ブラジル2部の選手であっても実績やポテンシャル次第では、1億円を超える移籍金が動く事例は珍しくありません。今回の「7ゴールFW」の場合も、選手の年齢や契約残存期間、保有権の構造(クラブと投資グループの分配など)によって、移籍金の設定が変わってくるとみられます。
マンダカについても、ジュベントゥージとの契約が2026年末まで残っていることから、完全移籍での獲得には一定額の移籍金が発生すると報じられています。Jクラブが本格的に獲得に動く場合、移籍金に加え、年俸やボーナス、将来的な再売却時のパーセンテージ(いわゆる“セルオン条項”)などが交渉のポイントになると考えられます。
Jリーグ側のメリットとリスク
Jクラブがブラジル人選手を獲得するメリットは、技術力や個人能力の高さに加え、比較的若い年代の選手を中長期的な戦力として確保できる点にあります。24歳のマンダカのような選手であれば、数シーズンにわたる活躍を期待できるだけでなく、将来的に欧州クラブなどへ移籍させることで、移籍金収入を得る“投資”としての側面もあります。
一方で、フィジカルやリーグ特性の違い、環境適応の問題など、リスクも存在します。特にブラジルからの移籍直後は、季節の逆転や長距離移動の負担により、コンディションの調整に時間を要するケースも見られます。そのため、Jクラブはスカウト段階からプレースタイルや性格面、適応力などを総合的に評価した上で、移籍金とリターンのバランスを慎重に見極める必要があります。
今後の注目ポイント
今回話題となっている24歳MFと7ゴールFWを巡る動きは、今冬の移籍市場におけるJリーグとブラジルの関係を象徴するようなニュースと言えます。現時点で、マンダカを含む24歳ブラジル人MFや7ゴールFWのJリーグ移籍が正式発表されたわけではありませんが、「日本も関心」と現地で報じられていることから、今後の正式なオファーやクラブ間交渉の進展に注目が集まります。
また、すでにJリーグでは、前述のレレ(名古屋)やマテウス・ブエノ(清水)など、ブラジル出身選手が次々に新天地として日本を選んでいます。こうした流れの中で、新たに24歳の主力MFや得点力あるFWが加わることになれば、リーグ全体のレベルアップにもつながる可能性があります。
この冬の移籍市場では、公式発表前の報道も多く出てきますが、最終的にはクラブのオフィシャルリリースが確定情報となります。ファンとしては、現地メディアの報道をチェックしつつ、Jリーグ公式サイトやクラブからの発表を待ちながら、どのクラブがブラジル人タレントを獲得するのか、楽しみに見守る時間が続きそうです。



