ホンダが5年ぶりにF1復帰、アストンマーティン・アラムコとワークス提携を発表

本田技研工業は2026年1月20日、東京で「2026 Honda × Aston Martin Aramco F1 Team ニューパートナーシップ始動発表会」を開催し、2026年シーズンからアストンマーティン・アラムコ・フォーミュラワン・チーム(Aston Martin Aramco Formula One Team)にワークスパートナーとしてパワーユニットを供給することで、F1に正式復帰することを発表しました。ホンダは2021年シーズンをもってF1活動に一旦区切りをつけていたため、今回の復帰は約5年ぶりとなります。

創業精神と「挑戦の原点」

本田技研工業の代表執行役社長・三部敏宏は、今回のF1参戦を「挑戦の原点」と位置付け、創業者・本田宗一郎の精神との関連性を強調しました。三部社長は「世界最高峰のレースであるF1に参戦することは、『世界一にこだわれ』『最も困難なものへ挑戦せよ』という創業者・本田宗一郎の精神を体現するものです。これは、ホンダが大切にしてきた『挑戦への姿勢』の原点でもあります」とコメントしました。F1への挑戦が創業初期から続くホンダの中核をなす活動であることを改めて確認する内容となっています。

新型パワーユニット「RA626H」の開発

ホンダのレース運営子会社であるHRC(Honda Racing Corporation)は、2026年シーズンに向けて新型パワーユニット「RA626H」を開発しています。このパワーユニットは、2026年から導入される新たなレギュレーションに対応した最新型で、ホンダとアストンマーティンが世界の頂点を目指して共に挑戦する中核となるシステムです。

2026年から導入される新しいレギュレーションは、F1史上最大規模の見直しが行われることになっており、車体とパワーユニットの双方が刷新されます。新型エンジンは、パフォーマンスを損なうことなく、先進的なサステナブル燃料で作動する、よりシンプルなハイブリッドエンジンとして設計されています。この環境配慮とパフォーマンスの両立が、現代のF1が求める重要な課題となっているのです。

新しい「H」マークと四輪事業の変革

ホンダは、RA626Hを搭載するF1マシンに掲げる新しいシンボルとして、四輪事業の新しい方向性を示す新デザインの「H」マークを発表しました。このHマークは、単なるロゴの変更ではなく、ホンダの四輪事業の大規模な変革を象徴するものとなっています。

この新しいHマークは、F1に限定されるのではなく、様々なモータースポーツ活動全体に展開される予定です。具体的にはINDYCAR SERIESSUPER GT全日本スーパーフォーミュラ選手権スーパー耐久シリーズに適用される予定となっており、ホンダのレース活動全体における統一的なアイデンティティとなるのです。この新しいHマークへの変更に対して、ファンから「鳥肌が立った」といった感動の声が上がるなど、ホンダの本格的なF1復帰への期待の高さがうかがえます。

2026年からの新時代への対応

ホンダが2026年という具体的なタイミングでF1に復帰することを決定した背景には、F1が「大きな転換期」を迎えていることが関係しています。新しいレギュレーションの導入により、F1は技術面でも環境配慮の面でも新しいステージへと進化することになります。

ホンダの復帰の意義は、単なるモータースポーツ活動の再開にとどまりません。レース活動を通じて人材を育成し、技術を鍛え、将来の四輪事業における競争力を高めることが重要な狙いとなっています。電動化時代に対応した人材育成と技術開発のために、世界最高峰の舞台であるF1が最適な環境として機能するのです。

日本市場への波及効果

ホンダのF1復帰は、日本市場におけるF1の成長ポテンシャルをさらに後押しするものと期待されています。日本のメーカーが世界最高峰のレースに本格的なワークス体制で参加することは、国内のモータースポーツファンにとって大きな励みとなり、F1への関心や人気の向上につながることが予想されます。

今後の展開

ホンダとアストンマーティン・アラムコの提携は、F1参戦にとどまらない可能性も示唆されています。両者の関係が深まる中で、スーパーカープロジェクトなど、F1以外の分野での共同開発も検討されているという情報も伝わっており、この提携がもたらす影響は多方面に及ぶ可能性があります。

2026年シーズンの開幕に向けて、ホンダはHRCを中心に新型パワーユニット「RA626H」の開発を急ピッチで進めており、アストンマーティンとともに「世界の頂点を目指して挑戦を続けていく」ことを宣言しています。創業初期から受け継がれてきた「挑戦への姿勢」を原点とし、電動化時代に対応した次世代技術を携えて、ホンダが世界最高峰のレースステージに戻ってくるのです。

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