ホークスでも活躍した鉄腕リリーバー、森唯斗投手が現役引退を表明——仲間やファンに惜しまれた最後のメッセージ
12年にわたりプロ野球界を支えた鉄腕リリーバー
2025年9月21日、横浜DeNAベイスターズの森唯斗投手が、今季限りで現役を引退することを正式に発表しました。引退記者会見は横浜市内の球団事務所にて執り行われ、森投手はファンや家族、支えてくれた全ての人々に感謝の言葉を述べました。「良い野球人生だった。後悔はない」と力強く語るその姿は、多くのプロ野球ファンに強い印象を残しました。
福岡ソフトバンクホークスからDeNAへ、躍動したキャリア
森唯斗投手は、プロ入り後まず福岡ソフトバンクホークスに入団。主にリリーフとして活躍し、安定した成績を残しました。特に、ピンチの場面での冷静な投球や、連投にも耐える「鉄腕」として高い信頼を勝ち得ました。
ホークスでは日本シリーズでの登板や、クローザーとしてのセーブ機会など、数々の場面でチームのピンチを救い続けました。「信頼感はすごかった」と語るのは同僚である三森大貴選手。また、竹田祐選手も「寂しすぎますね」と惜別のコメントを寄せています。多くの野球人から篤い信頼を寄せられてきたことが伝わります。
引退会見で語った「感謝」と「家族への思い」
会見で森投手は、引退という決断について「9月に入ってから決めました。一番最初に妻に連絡しました」と、家族との話し合いが大きなきっかけだったことを明かしています。また、「どんな時も支えてくれた家族がいたから、ここまで続けられた」と、あらためて家族への思いを口にしました。
印象的だったのは、「100勝もしたかったが、12年間プロでやれたことは誇り。たくさんの応援に背中を押された」と感謝を述べた場面です。また「この2年間はあまり活躍できなかったが、そのぶん申し訳なさも感じている」と、全力で戦い続けたアスリートらしい率直な心情も見せました。
海陽町出身、地元からの惜しまれる声
森唯斗投手は徳島県海陽町出身。地元・徳島でも彼の活躍は大きな誇りでした。「さらば、鉄腕」という見出しで、地元メディアも彼の引退を大きく報じています。12年間のプロ野球人生、その節目に地元への恩返しの気持ちも強く語っており、ファンや地域の人々に惜しまれながらの現役引退となりました。
- 地元の子どもたちへ「夢を諦めずに頑張ってほしい」とメッセージ
- 小学生時代の恩師や友人も「誇らしい存在だった」とコメント
DeNA移籍後も続いた献身、ブルペンを陰で支えたプロフェッショナル
ホークス退団後、2024年から横浜DeNAベイスターズに移籍。新天地でもブルペン陣をまとめあげ、若手投手の手本となってきました。「中継ぎピッチャーは目立たないが、みんなで戦っている」という言葉どおり、勝負にこだわり続ける姿勢は多くの後輩たちに受け継がれています。
実際、引退会見の最後には、山﨑康晃投手や佐野恵太選手ら8名の選手がサプライズで登場。「12年間お疲れさまでした」「寂しくなる」という声と共に、森投手の偉大さが改めて確認されました。
過去の栄光と、最後まで全力を尽くしたプロ人生
森唯斗投手は、プロ入り後すぐさま一軍定着を果たし、ホークスでは最多セーブや最優秀中継ぎ投手などタイトル争いも経験。短期間での多頻度登板という厳しい役割を担いながら、故障と隣り合わせで長期間ブルペンを支え続けました。その鉄壁の安定感は監督やチームメイトから高い評価を受け、時に「絶対的リリーバー」とも評されました。
打者一人ひとりを丁寧に迎え、ゴロを打たせてツーアウトに追い込むピッチングスタイルは彼の持ち味でした。控えめながらも強気なマウンドさばきは、多くのファンに安心感と興奮を与えてくれました。
これからの人生とファンへのメッセージ
引退記者会見の最後には「今までたくさんの応援をありがとうございました。ファンがいたからここまでやってこれた」と何度も感謝を口にしました。「これからの人生も前向きに頑張っていきたい」と、新たなステージへの一歩に意気込みを見せていました。
森投手は、子どもたちに向けて「日々の努力を大切に、夢をあきらめず挑戦してほしい」と呼びかけています。努力と感謝の心を忘れずに歩んできた12年間の現役生活。そのすべてが野球界に温かな感動を残しました。
仲間たちに惜しまれて
- 三森大貴選手「信頼感はすごかった」
- 竹田祐選手「寂しすぎますね」
- 山﨑康晃投手「十二分に戦い抜いた鉄腕」
- 球団関係者「後輩たちにとって道しるべだった」
まとめ:ホークス・DeNAを支えた鉄腕、森唯斗投手の現役生活に幕
福岡ソフトバンクホークス時代(ホークス)から、横浜DeNAベイスターズ(DeNA)まで12年間、日本のプロ野球リリーフ陣を象徴し続けた森唯斗投手が、ついに現役を引退しました。
彼の「鉄腕」と呼ばれた頼もしさ、勝負強さ、そして家族や仲間、ファンへの深い感謝の気持ちは、多くの人の心に刻まれました。今後は新しい人生を切り拓く森投手ですが、これからの活躍にも大きな期待と温かなエールが寄せられています。