春高バレー2026、銀河学院女子が初出場 粘りのバレーで全国に挑む
2026年1月5日に開幕する「春の高校バレー」(第78回全日本バレーボール高等学校選手権大会)に、広島代表として銀河学院高校女子バレーボール部が初出場します。
インターハイ初出場に続く、待望の全国大会2度目の舞台。広島王者として掴んだ切符を手に、チームの持ち味である「拾ってつないで粘り抜くバレー」で、全国に新風を巻き起こそうとしています。
広島県予選を制し、悲願の春高切符
銀河学院は、2025年11月15日に行われた春高バレー広島県予選を制し、見事に優勝。
この結果により、2026年1月5日から11日まで東京体育館で開催される「第78回全日本バレーボール高等学校選手権大会」への出場を決めました。
学校公式サイトでも「春高バレー出場決定」「広島県予選優勝」と大きく報告され、女子バレーボール部として初めて春高の舞台に立つ快挙として紹介されています。
インターハイに続く全国大会出場となり、2025年は銀河学院にとってまさに“躍進の一年”となりました。
インターハイで全国デビュー 「拾ってつないで粘り勝つ」スタイル
銀河学院女子バレーボール部は、2025年夏に行われた中国インターハイ2025(岡山開催)の女子バレーで全国大会初出場を果たしています。
当時の取材では、部員25人が連日ハードな練習に取り組み、「拾ってつないで粘りのバレー」を徹底的に磨いてきた様子が紹介されました。
チームの特徴は、徹底したレシーブとつなぎ。
選手インタビューでは、「拾ってつないで、粘りのバレーをして、相手に負けないレシーブ力で粘り勝ちするのがチームの特長」と語られており、ひとつでも多くボールを落とさず、我慢強くラリーを続けていくスタイルが根幹にあります。
こうした粘りのスタイルは、トーナメントでの接戦や競り合いで真価を発揮します。
一見、派手な強打ではなくとも、相手の攻撃を拾い続け、最後は相手のミスやこちらの一打で点をもぎ取る——そんな戦い方が、広島王者の座を掴み、春高の切符に繋がりました。
多彩な攻撃陣とセッターの配球 「全員が得点源」を体現
銀河学院の強みは守備だけではありません。
インターハイ前の特集では、セッター川上選手を軸に、センターからの速攻やライトからの攻撃など、多彩なパターンで得点を重ねる攻撃面もクローズアップされています。
インターハイ2025の選手名鑑によると、銀河学院の主なメンバーは次の通りです。
- ①和田菜々心(3年・OH):主将でアウトサイドヒッター。身長161cmながら、高い決定力と安定したレシーブでチームの要。
- 畠山紗也(3年・MB):177cmのミドルブロッカー。高さを生かしたブロックとクイック攻撃が武器。
- 藤本陽向(3年・S):セッター。多彩なトスワークで攻撃を組み立てる司令塔。
- 井上鈴花(3年・MB/OP):ミドル兼オポジット。センター線とライトからの攻撃で得点を量産。
- 杉山史栞(3年・OH):攻守のバランスに優れたアウトサイドヒッター。
- 大平愛莉(3年・MB):センターでのブロックと速攻を担う存在。
- 川上莉愛(3年・S):セッター。トスの丁寧さと配球のセンスが評価される。
- 新井世梨愛(3年・L):リベロ。守備の要としてコートを支える。
- 卜部歩夢(2年・OP):サウスポーのオポジット。ライトからの鋭い攻撃が大きな武器。
テレビの取材では、「センターからのクイックやライトの攻撃が得点源で、セッター川上選手とミドルブロッカーのコンビネーションが攻撃の特長」とも紹介されており、単調にならない多彩な攻撃で相手ブロックを翻弄してきました。
また、サウスポーの卜部選手のライト攻撃は、相手からするとタイミングの取りにくい厄介な存在。
レフト、センター、ライトと、どこからでも点を取りに行ける攻撃陣は、「全員が得点源」と言える構成で、守備型のチームというイメージを超えた総合力を備えています。
「最初で最後の舞台」主将の言葉ににじむ覚悟
インターハイ前のインタビューで、主将を務める和田菜々心選手は、「最初で最後の舞台になるので、絶対に悔いのないように一戦一戦全力で取り組んで、日本一を目指します」と力強くコメントしていました。
この言葉には、全国のコートに立てる喜びと同時に、そこで結果を残したいという強い覚悟が込められています。
インターハイでの経験は、チームにとって大きな財産となりました。
全国レベルのスピードや高さを体感したことで、自分たちの通用する部分と、さらに伸ばすべき課題がはっきりと見え、それが夏以降の練習や戦い方に反映されていきました。
そして迎えた秋の広島県予選。
過去の自分たちを一歩上回るために積み上げてきた努力が実り、初の春高出場へとつながったと言えます。
春高初戦の相手は常連・國學院栃木
春高全国大会の組み合わせ抽選の結果、銀河学院は女子の初戦で、栃木県代表で春高常連校の國學院栃木高校と対戦することが決まりました。
全国でも実績豊富な強豪とのカードとなり、初出場チームとしてはいきなり大きな壁に挑む形となります。
全国中継でも取り上げられたこの対戦は、「初出場の銀河学院」対「春高常連・國學院栃木」という構図。
経験値では相手が上回る中で、どこまで自分たちのバレーを貫けるかが、勝敗の鍵となりそうです。
地元放送局の番組でも、「まずは自分たちのバレーをしてほしい」とエールが送られ、「拾ってつないで粘るスタイルを全国の舞台でも発揮してほしい」と期待の声が寄せられています。
「年末年始で底上げ」各地の代表もレベルアップ図る中で
春高バレーを前に、各地の代表校は「年末年始でチームを一段と底上げする」と口を揃えています。
神奈川代表の4校が、「全員が得点源になれるように」「年末年始での練習で総合力を高めたい」と意気込みを語る報道もあり、全国の強豪たちが最後の追い込みに入っている状況です。(※神奈川代表4校の具体的校名や詳細は、公開されている報道に基づく一般的な内容です)
こうした全国の流れの中で、銀河学院もまた、守備だけでなく攻撃のバリエーションを増やし、「誰が出ても点が取れるチーム」を目指して練習に励んでいます。
これまでの「拾ってつなぐ粘り」に、「全員が得点源となる攻撃力」が加われば、初出場ながら上位進出も十分に狙える力を秘めていると言えるでしょう。
広島から全国へ 銀河学院が起こす“旋風”に期待
銀河学院女子バレーボール部は、インターハイ初出場、春高広島県予選優勝、そして春高本大会初出場と、短期間で一気に全国区の存在となりつつあります。
背景には、粘り強い守備と多彩な攻撃を両立させたチーム作り、そして3年生を中心とした選手たちの強い覚悟と努力があります。
春高のコートでは、派手さだけではない「拾ってつないで粘り抜く」バレーが、きっと観客の心をつかむはずです。
初めて踏む東京体育館のフロアで、彼女たちがどんな表情で、どんなラリーを見せてくれるのか。
広島からやって来た新鋭・銀河学院が、全国の強豪校にどこまで食らいつき、どんな“旋風”を巻き起こすのか、注目が集まります。
銀河学院の選手たちは、これまで支えてくれた家族や、指導陣、学校関係者、そして地元の応援への感謝を胸に、全国の大舞台に挑みます。
「最初で最後の舞台になるかもしれない」3年生たちにとって、一戦一戦がかけがえのない時間。
コートに立つ瞬間まで自分たちを信じ、仲間を信じ、最後の1点までボールを追いかける姿は、多くの人の心に残るはずです。
「拾ってつないで粘り勝つ」——そのスタイルで広島を制した銀河学院が、今度は日本の頂点を目指して、力強く歩みを進めています。



