巨人、次期戦力構想で先発補強に本腰 前田健太や柳裕也らの獲得調査を開始
読売ジャイアンツ(巨人)は10月12日、来季に向けた先発投手の補強計画の一環として、現在アメリカ・マイナーリーグでプレーする前田健太投手(元ドジャース、現ヤンキース傘下3A)をはじめ、国内フリーエージェント(FA)権を取得した中日ドラゴンズの柳裕也投手、海外FA権の行使を明言している東北楽天ゴールデンイーグルスの則本昂大投手の獲得調査を本格化させたことが複数の報道によって明らかになりました。
巨人の投手陣戦略—なぜ今、大型補強なのか
今年もチームの課題として挙がったのは先発投手陣の安定性です。先発投手の継投やピンチでの制球力・球威不足が目立ったシーズンを経て、巨人フロントは今シーズンの反省を踏まえ、他球団が擁する主力級の先発を獲得することで足元の強化を図る方針を打ち出しました。
とりわけ「マエケン」こと前田健太投手については、NPB(日本プロ野球)復帰を希望していることが明らかになっているため、巨人は獲得調査に動き始めました。前田投手はメジャーリーグでローテーションの一角として活躍し、日本球界への復帰が現実味を帯びている存在です。年齢的には37歳とベテランの域ですが、経験と安定感は折り紙付き。特に今季の巨人は若手投手の台頭がありながらも、メンタル面や試合運びで課題が見られたため、前田投手のようなリーダー的な存在は投手陣全体の底上げにつながると期待されています。
前田健太投手への期待—NPB復帰と巨人の思惑
前田健太投手の今季はヤンキース傘下3Aでシーズンを終えましたが、メジャー昇格はならず、今後の進路が注目されていました。本人が「NPB復帰も視野に入れている」と明言していることもあり、複数球団が獲得に動く可能性があります。巨人は阪神時代の前田投手と対戦経験も多く、その実力を十分に把握しています。また、同世代の田中将大、坂本勇人らとの共演も、ファンの期待を大きく掻き立てる要素です。
しかし、前田投手の獲得にはMLB球団とのオプション解除や、年俸交渉、家族の事情など複雑な交渉事も絡みます。巨人は現在、情報収集や条件整理を優先しており、正式な獲得交渉は今後本格化する見通しです。
中日・柳裕也投手のFA権行使に巨人が注目
一方、中日ドラゴンズの柳裕也投手も今季国内FA権を取得し、今後の動向が日本プロ野球界全体で注目されています。巨人はこの動きを注視し、FA権行使の可能性に備えて調査を始めました。柳投手は31歳という好年齢ながら、安定した投球内容が特徴で、巨人が求める「即戦力投手」の条件に合致しています。
柳投手は中日の主力投手として年間を通して好投を続け、フリーターとしての選択肢も広がっています。巨人にとっても、今すぐ戦力となる先発左腕が獲得できるかどうかは、来季の優勝争いを大きく左右するポイントです。
楽天・則本昂大投手へのアプローチも
さらに東北楽天ゴールデンイーグルスの則本昂大投手も、今季限りで海外FA権を取得し「行使する」と宣言しています。則本投手は球速と勝負強さに定評があり、今季も一定の結果を残しました。巨人はこちらにも目を光らせており、則本投手の動向を注視しつつ、獲得の可能性を探っています。
楽天としては重要な戦力の一人であり、当然ながら残留交渉も行われる見通しです。巨人としては、柳、前田、則本のいずれか、あるいは複数獲得できれば、先発投手層の大幅な強化が期待できます。
巨人の今後の動きに注目
巨人の大型補強のうわさは毎年の恒例行事のようになっていますが、今シーズンは特に「先発投手」に重点を置いた動きが目立ちます。前田健太、柳裕也、則本昂大の3投手はそれぞれ特徴や強みが異なるものの、いずれも即戦力として即座にローテーションに加われる実力派です。
ただ、他球団からの獲得競争や、年俸交渉、移籍条件などクリアすべきハードルも少なくありません。巨人フロントは慎重かつ迅速に情報収集と交渉を進め、来季に備えた布陣強化を急いでいます。
ファンや野球関係者の反応は
このニュースを受け、ファンや野球関係者の間では「大型補強が実現すれば一気に優勝候補に返り咲ける」との期待の声があがっています。特に前田投手の日本球界復帰や、柳・則本両投手のような実力派の巨人入りは、セ・リーグの勢力図にも大きな影響を与えます。
一方で、獲得交渉がうまくいかなかった場合のリスクも指摘され、「複数補強が理想だが、まずは1人でも戦力になる投手を」といった現実的な声も聞かれます。また、メジャーや他球団との争奪戦では、巨人の資金力や選手へのアピール力が試される場面もありそうです。
まとめ—巨人の冬の陣、始まる
2025年オフ、読売ジャイアンツは前田健太、柳裕也、則本昂大と、いずれも日本プロ野球を代表する先発投手たちの獲得調査を開始しました。投手力の強化こそが来季の巻き返しのカギと位置づけ、本格的な補強競争へと突入しています。今後の交渉の行方に、ファンのみならず日本プロ野球界全体の注目が集まっています。巨人の冬の陣、その行方はどうなるのか。今後の展開から目が離せません。