世界が注目するブカレストの秋――FIBA 3×3ワールドツアー開催とWWFの新キャンペーン
ルーマニアの首都ブカレストでは、2025年11月に多くの人々の関心を集めるイベントが相次いで開催され、大きな話題を呼んでいます。本記事では、バスケットボール3×3の国際大会「FIBA 3×3ワールドツアー・ブカレスト」およびWWF(世界自然保護基金)が展開した「ポリネーター(送粉生物)に優しい植栽キャンペーン」について、わかりやすく解説します。
FIBA 3×3ワールドツアー・ブカレストとは?
FIBA 3×3ワールドツアーは、毎年世界各地で開催されている3人制バスケットボール(3×3)のクラブチームによる国際大会です。2025年シーズンの16番目のステージとして、ブカレストでの大会が11月8日~9日に開催されました。
- 開幕日:2025年11月8日
- 会場:ルーマニア・ブカレスト市街特設コート
- 参加チーム:世界ランキング上位22チームのうち14チーム、計16クラブ
- アクセス:FIBA 3×3公式YouTubeでライブ配信
この大会はレギュラーシーズンの最終戦であり、各クラブチームや注目選手が年間王者を目指して激しい戦いを繰り広げました。また、現地の熱気が伝わる街なかの特設コートで行われるため、市民や観光客も直接観戦できるのが大きな特徴です。
注目の参加チームと有力選手
- Skyliners(ドイツ):直近の大会で初優勝し注目度急上昇。若手のレオン・フェルティッヒ(Leon Fertig)が活躍。
- Ub(セルビア):世界ランキング1位。絶対王者として君臨。
- Miami(アメリカ):「Team Miami」が本大会のセミファイナル連勝中。エースのヘンリー・カルーソ(Henry Caruso)が大黒柱。
- Liman(セルビア)、Raudondvaris Hoptrans(リトアニア):安定感抜群で、今季もWTタイトル獲得。
- Amsterdam Rabobank(オランダ):悲願の初制覇を目指す。ワーシー・デ・ヨン(Worthy de Jong)が大会MVP候補。
- Vienna(オーストリア):元WT MVP選手が2名在籍。
このほか、世界中から選ばれたトップアスリートが一堂に会し、各国のバスケットボールファンを魅了しています。特に期待されるのは、セルビアのストラヒニャ・ストヤチッチ(Strahinja Stojacic)、「バスケ界のGOAT」と呼ばれる彼は今季最後のタイトル獲得を狙っています。
大会観戦のポイントと見どころ
- 全16チームによるトーナメント方式
- 1試合10分と短時間&高密度の試合展開
- 観客との距離が近く、盛り上がる現地会場の雰囲気
- ライブ配信による世界同時観戦
試合は短時間ながら攻守が激しく入れ替わり、一瞬の判断力やチームワークが鍵となります。多くの選手が、その場の熱狂で普段以上のパフォーマンスを発揮し、ファンにとっては目が離せない戦いが目白押しです。
Team Miami ― セミファイナル進出の軌跡
本大会では、アメリカのTeam Miamiがペナルティメイト(準決勝)へ進出し、高い注目を集めました。チームを牽引するヘンリー・カルーソは、今大会で「世界2位」とも称される実力を見せています。強豪セルビア勢との接戦や、決勝進出をかけた熱い戦いは、多くのバスケットボールファンが固唾を呑んで見守りました。
WWF のブカレスト・ポリネーター植栽キャンペーン
同時期、ブカレストではWWF(世界自然保護基金)による「ポリネーター(送粉生物)に優しい植栽キャンペーン」が始まりました。これは都市部に多様な花や植物を植えることで、ミツバチなどポリネーターの生息環境を守り、生物多様性を促進する取り組みです。
- キャンペーンの目的:送粉生物(ミツバチ、蝶など)の保護と都市緑化の推進
- 市民の参加:各家庭・学校・企業が花壇やプランターで多種の植物を育てる活動が広がっています
- 持続可能性:季節毎の花選びやメンテナンス方法の情報提供
WWFによる啓発活動は、生物多様性の“守り人”として地域社会全体の協力を呼びかけるもので、市民や子供たちにも広がりを見せています。都市部でのポリネーターの減少問題に、ブカレストの多様な人々が自分たちの街の未来を考える良いきっかけとなっています。
ブカレストが世界に発信する「人と自然・スポーツの共生」
バスケットボール3×3の国際舞台としてはもちろん、環境保護運動の新たなモデル都市としても、今年のブカレストは注目されています。街の活気、選手の情熱、そして市民の環境への意識が見事に交差した今回の記録は、多様なジャンルの人々が集う都市の豊かさを象徴しています。
- 子供から大人まで楽しめるスポーツ大会
- 市民が主体となって進める環境保護活動
- 未来世代へのメッセージと学びの場の提供
これらの動きは、ブカレストがスポーツと環境保護、そして市民参加を融合させた先駆的都市として、世界から高い評価を得るきっかけとなっています。未来の都市づくりへの新たなヒントとして、今回の取り組みから学べることは非常に多いと言えるでしょう。
これからのブカレスト、そして世界へ
今回開催されたFIBA 3×3ワールドツアーは、来年のファイナル進出を懸けたチーム同士の熾烈な争いのステージとなり、数々のドラマが生まれました。一方、WWFの植栽キャンペーンは、都市生活の未来と私たちの暮らしを改めて見つめ直すきっかけとなりました。
- スポーツで世界をつなぎ、子供たちに夢を与えるイベント
- 都市を彩り、動植物と共生する新たな街づくり
- 未来志向の「持続可能な都市モデル」の発信基地に
これからもブカレストは、国際的なスポーツ・イベントと環境保護活動の両輪で、世界中の都市へ新たな価値を生み出し続けるでしょう。



