イングランド代表が日本代表との親善試合を検討中

サッカー界で大きな話題となっているニュースが飛び込んできました。イギリスの有力紙「The Guardian」が10月7日に報じたところによると、イングランド代表が2026年のワールドカップ準備の一環として、来年3月に日本代表との親善試合を検討しているとのことです。この試合は、サッカーの聖地として知られるウェンブリースタジアムで開催される可能性が高いと伝えられています。

イングランド代表は現在、トーマス・トゥヘル監督の指揮のもと、ワールドカップ欧州予選K組で首位を独走しており、2026年ワールドカップ北中米大会への出場権獲得に大きく前進しています。予選5試合で全勝を記録し、2位のアルバニアに勝ち点7差をつける勝ち点15で首位に立っており、8大会連続のワールドカップ出場が濃厚となっています。

なぜ日本代表が選ばれたのか

イングランド代表が日本代表との対戦を検討している背景には、明確な理由があります。イングランドは欧州予選やUEFAネーションズリーグなどの関係で、これまで主に欧州のチームとしか対戦してきませんでした。しかし、ワールドカップ本大会では様々な大陸のチームと対戦することになるため、異なるスタイルのチームとの対戦を通じて実力を試す必要があるというのが、イングランドサッカー協会(FA)の考えです。

実際、イングランドが南米のチームと対戦したのは、2024年3月にブラジルにホームで敗れた親善試合が最後で、アジアのチームとの対戦に至っては、2022年ワールドカップでイランに勝利して以来ありません。このような状況から、FAは南米とアジアのチームとの対戦を希望しており、3月にウルグアイ代表と日本代表をホームに迎えての親善試合を検討しているというわけです。

韓国メディアの反応

このニュースに対して、韓国の複数のメディアが注目しています。韓国メディア「STAR NEWS」は、「イングランド、韓国ではなく日本を選択。ワールドカップに向けたアジアチーム対策、ホーム親善試合を推進」という見出しで報じました。記事では、「ワールドカップ欧州予選やUEFAネーションズリーグなど、主に欧州のチームとしか対戦してこなかったイングランドにとって、本大会出場確定後は可能な限り多様な大陸のチームと親善試合を行なう必要がある。この過程でFAは、アジアチームとの親善試合の招待相手に日本を選んだ」と説明しています。

実現に向けた課題と可能性

ただし、この親善試合が実現するかどうかには、いくつかの変動要素があります。イングランドサッカー協会は、まずイングランド代表がワールドカップ出場権を正式に確保するまで、試合の予約を確定させない方針を取っています。現在の状況を見ると、11日に行われるセルビア対アルバニアの結果次第では、14日のラトビア戦に勝利することで2試合を残して出場が決まる可能性もあります。

組み合わせ抽選の影響

もう一つの重要な要素が、12月5日に米ワシントンDCで行われるワールドカップ本大会の組み合わせ抽選です。イングランドと日本はそれぞれポット1とポット2への配分が確実視されており、同じグループに入る可能性があります。もし一緒のグループになれば、ワールドカップ前のテストマッチは互いに負担になる可能性があるため、親善試合のプランが変更されることも考えられます。

同様に、もう一つの対戦候補として挙がっているウルグアイもポット2入りが有力視されており、抽選結果次第では対戦カードが見直される可能性があります。韓国メディアはこの点に着目し、「抽選結果によっては他のアジア勢を探す可能性もある」と指摘しています。

日本対イングランドの対戦歴

日本代表とイングランド代表の対戦は、これまで3度行われています。しかし、日本代表はまだイングランド代表に勝利したことがなく、通算成績は1分け2敗となっています。

最後の対戦は16年前

両チームが最後に対戦したのは、2010年5月30日のことでした。南アフリカワールドカップ直前の強化試合として、オーストリアで行われたこの試合で、日本代表は前半7分にDF田中マルクス闘莉王のゴールで先制します。しかし、その後2本のオウンゴールを献上してしまい、1-2で敗れました。日本代表の唯一の得点を挙げた田中マルクス闘莉王の名前は、今でも多くのサッカーファンの記憶に残っています。

もし今回の親善試合が実現すれば、16年ぶりの対戦となります。当時と比べて、両チームとも大きく変化しており、特に日本代表は国際舞台での実力を着実に向上させてきました。2022年のカタールワールドカップでは、ドイツとスペインという強豪を破ってグループステージを突破し、世界を驚かせました。

森保ジャパンにとっての意義

森保一監督率いる日本代表にとって、イングランド代表との対戦は非常に大きな意味を持ちます。イングランドは世界屈指の強豪国であり、プレミアリーグには世界中からトップクラスの選手が集まっています。このような相手との対戦は、ワールドカップ本大会に向けた貴重な経験となるでしょう。

日本代表はすでにワールドカップ出場権を獲得しており、来年3月の時期は本大会に向けた重要な準備期間となります。欧州の強豪との対戦を通じて、チームの戦術を磨き、選手たちに高いレベルの経験を積ませることができます。

ウェンブリーでのプレーの価値

試合会場として予定されているウェンブリースタジアムは、「サッカーの聖地」と称される世界的に有名なスタジアムです。収容人数は約9万人で、多くの歴史的な試合が行われてきました。日本代表の選手たちにとって、このような素晴らしい環境でプレーする機会は、選手個人のキャリアにとっても大きな財産となるはずです。

今後のスケジュールと注目点

現時点では、対戦相手の最終決定はまだ行われておらず、話し合いが進められている段階です。The Guardian紙によると、「ワールドカップ出場権を獲得したウルグアイと日本とのウェンブリー競技場での親善試合が行われる可能性は高い」としながらも、最終的な確定には至っていません。

今後の焦点は、まずイングランド代表がワールドカップ出場権を正式に獲得するかどうか、そして12月の組み合わせ抽選の結果がどうなるかという点です。これらの要素が明らかになることで、親善試合の実現可能性もより明確になってくるでしょう。

サッカーファンの期待

このニュースは、日本国内のサッカーファンの間でも大きな関心を呼んでいます。16年ぶりにイングランド代表と対戦する機会が訪れるかもしれないという期待感、そしてウェンブリーという舞台で森保ジャパンがどのようなパフォーマンスを見せるのかという興味が、多くのファンの胸を高鳴らせています。

イングランド代表は、ハリー・ケインをはじめとする世界トップクラスの選手を擁しており、トゥヘル監督のもとで新たな時代を築こうとしています。一方の日本代表も、欧州で活躍する選手が増え、チーム全体のレベルが確実に上がっています。両チームの対戦が実現すれば、非常に見応えのある試合になることは間違いありません。

まとめ

イングランド代表が来年3月に日本代表との親善試合を検討しているというニュースは、両国のサッカーファンにとって非常に興味深い内容となっています。実現すれば16年ぶりの対戦となり、ワールドカップを控えた両チームにとって重要な強化試合となるでしょう。

最終的な決定は、イングランドのワールドカップ出場権確定と12月の組み合わせ抽選の結果を待つ必要がありますが、可能性は高いとされています。今後の動向に、サッカーファンの注目が集まっています。

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