エドガルド・エンリケス——ロサンゼルス・ドジャースに舞い降りた剛腕右腕の「特別な存在」への挑戦

2025年夏、メジャーリーグ・ベースボール(MLB)界に新たな話題の主役が現れました。ロサンゼルス・ドジャースのエドガルド・エンリケス投手(23歳)が、最速166キロ超(104マイル、約167.4キロ)の直球を武器に、チームに新風を巻き起こしています。
デーブ・ロバーツ監督は「彼は特別な存在になるだろう」と期待を寄せ、救援陣に不安を抱えるドジャースにとって救世主的な存在となりつつあるのです。この記事では、エンリケス選手のここまでの歩みや躍動、監督やチームの思い、彼が今後目指す場所について、わかりやすく詳しく解説します。

エドガルド・エンリケスとは──ベネズエラからやってきた若き剛腕

  • 2002年6月24日生まれ、ベネズエラのスクレ州クマナ出身
  • 右投右打、MLBロサンゼルス・ドジャース所属
  • 2024年にメジャーデビュー、2025年7月に再びメジャー昇格
  • 最速167キロ(104マイル)を誇る速球が最大の武器

エンリケスは、幼い頃から速球でならしてきたベネズエラの逸材です。2024年にドジャースで念願のメジャーデビューを果たし、今季は3Aで経験を積みました。
その間に左足中足骨を負傷し出遅れていましたが、約半年を経て復帰。7月21日(日本時間22日)、チームの救援投手陣の緊急的な補強策としてメジャー再昇格を果たします。

ドジャースの救世主──剛腕ルーキーがブルペンに与えたインパクト

  • 7月22日のツインズ戦でメジャー「再」昇格&初登板
  • 剛速球と圧倒的な三振力が売り、パドレス戦でも好投
  • 期待と同時に、痛恨の失策や不安定な一面も見せる

大きな注目を集めたのは、米現地7月21日の昇格発表直後のツインズ戦(7月22日)です。この試合でエンリケスは、ロバーツ監督から五番手投手としてマウンドを託されます。惜しくも失策が生まれる場面もありましたが、その豪速球と勝負強さで観客を沸かせました。

続くパドレス戦でのピッチングは見事でした。先発スネル投手の後を受け、7回から登板。六回終了時点でドジャースリードの安心感を保つと、160キロ超の速球を武器に相手主力打者から三振を奪います。特に、2死一塁から103.3マイル(約166キロ)の高速球で見逃し三振を奪った場面は、エンリケスのポテンシャルを強烈にアピールしました。

ロバーツ監督が語る「特別な存在」への期待──クローザー起用は?

  • 「今はクローザー起用は考えていない」(ロバーツ監督)
  • 「ブルペンで非常に重要な戦力になる」
  • 「彼の速球はMLBでも特別な武器」
  • リリーフとして試合終盤の流れを変えられるピッチャー

ロバーツ監督は公式のインタビューで「エドガルドは特別な存在になる潜在力を持っている」と繰り返し強調します。ただし、現時点では「クローザー(抑え)としての起用は考えていない」と冷静で現実的な判断をしています。

一方で「160キロ台の直球を投げ込める右腕が、チームのブルペンにいるだけで相手に与えるプレッシャーは大きい」と述べており、起用法の柔軟さと今後の成長への期待感も表明しています。

チーム事情とエンリケス昇格の背景——戦力再編とブルペン強化

  • 救援投手陣の不安定さ・故障者の続出
  • ベテランの放出やDFA(40人枠外し)による入れ替え
  • 年俸112億円大型左腕、ヨシノブ・ヤマモト投手の評価とロバーツ監督のコメント

ドジャースのブルペンでは、先発・救援ともに故障や不振が続き、ベテラン投手ルー・トリビノは戦力外(DFA)に。昨季DFAでジャイアンツでも思うような成績を残せず、今季も26試合登板(防御率3.76)にとどまりました。そのトリビノの枠にエンリケスが滑り込むかたちで昇格を果たしました。

また、今季からドジャースに加入した112億円左腕・山本由伸投手についても、ロバーツ監督は落胆しながらも「ヨシノブの価値は変わらない」と、チームとして信頼を口にしています。ゴージャスな投手陣の中でエンリケスがどう輝きを放つかが、ドジャースのシーズン戦略上、極めて大きな意味を持つのです。

痛恨のミスと成長の証——エンリケスが学んだ「一球」の重み

  • ツインズ戦での悪送球による失点(7月22日)
  • ブルペン全体が試合の流れを握り切れなかった難しさ
  • 「ミスから学ぶ」新世代エースらしい前向きな姿勢

エンリケスは、同月のツインズ戦で守備の乱れから痛恨の悪送球を記録し、チームに失点を与えてしまいました。しかし彼はその悔しさを糧に、「一球に込める思い」を胸に、失敗から学ぶ姿勢を隠しません。
まだ23歳。若さゆえの粗削りな点もありますが、「剛速球は最大の魅力でありつつも、経験と制球力も磨いていく」と力強く語っています。

ファンと球団が寄せる”新星”へのエール──エンリケスの未来

  • ファンから「救世主」「新しいクローザー候補」として期待の声
  • 守護神の重責ではなく、”勝負所の最強リリーフ”としての起用がメイン
  • ドジャース投手陣の再編、新たな「特別な存在」誕生への期待

エンリケスの昇格後、SNSや現地メディアには「救世主」「将来的なクローザー候補」といった期待の声が溢れています。
チームは今後も状況次第で起用法を柔軟に検討する見込みですが、まずは「勝負どころを任せられる最強リリーフ」として役割を全うしてほしいというのが多くのファンの本音です。
ドジャースが誇る豪華投手陣のなかで、彼が「特別な存在」へと成長し、新たな時代の幕開けとなるのか——今後にますます目が離せません。

まとめ──「特別な存在」を目指すエンリケスの現在地とこれから

2025年、エドガルド・エンリケスは剛速球を武器にメジャーのマウンドで躍動し始めました。ロバーツ監督ら首脳陣も彼のポテンシャルを高く評価し、起用法や期待を語っています。
一方でミスも経験しながら成長する「若さ」と、数億円級の大物がひしめくチームの中で貴重なピースとなる「特別な存在」ぶりが、ファンや関係者の心を動かしています。
ドジャースの救援陣に新風をもたらすエンリケスが、今後どのような物語を見せてくれるのか——その全ての一球、一投に注目が集まります。

参考元