チェルシー vs エヴァートン戦を前に…パーマーの状態に不安 マレスカ監督が語った最新情報

プレミアリーグの注目カード、チェルシー vs エヴァートンを前に、チェルシーのエンソ・マレスカ監督がコール・パーマーの負傷状況について詳しく語りました。
今季のチェルシー攻撃陣をけん引してきたパーマーですが、鼠径部(グロイン)の負傷により万全ではない状態が続いており、指揮官は「このケガは本当に“意味が分からない”」と戸惑いを隠していません。

パーマーの鼠径部負傷「説明がつかない」とマレスカ監督

マレスカ監督によると、パーマーの鼠径部の問題は、ごく一般的な筋肉系の負傷のように見えながらも、回復が思うように進んでいないのが特徴だといいます。クラブのメディカルスタッフも慎重に様子を見ているものの、検査結果と選手本人が感じている違和感との間に、ややギャップがあるような印象を受けていると説明しました。

本人はピッチに立ちたい気持ちが強く、トレーニングにも前向きに取り組んでいますが、スプリントや切り返しの動作で痛みが出る可能性があり、指揮官は「ほんの少しの無理が長期離脱につながりかねない」として、起用には最大限の慎重さを求められている状況です。

このため、エヴァートン戦に向けてパーマーが先発できるかどうかは極めて微妙で、ベンチスタートや、場合によってはメンバー外となる可能性も含めて、試合直前まで見極めが続くとみられています。

「完全には回復していない」パーマーの現状

イングランド国内メディアのプレミアリーグ関連ニュースでは、「パーマーはまだ完全には回復していない」と伝えられています。これは、フィジカルテストやメディカルチェックの数値上は回復傾向を示しながらも、試合強度で90分戦える段階には至っていない、という意味合いです。

チームとしても、パーマーがいない時間帯や、出場時間が制限される前提での戦い方を準備しており、他のアタッカー陣がどこまで役割を担えるかが、エヴァートン戦の大きな鍵となりそうです。

今季のパーマーは、得点だけでなくラストパスやビルドアップへの関与でも存在感を放っており、攻撃のリズムを作る役割を担ってきました。その選手が万全ではないという事実は、チェルシーにとって決して小さくない不安材料です。

フォファナ、デラップの状態もマレスカが説明

マレスカ監督は会見の中で、パーマーだけでなく、ウェズレイ・フォファナリアン・デラップのコンディションについても最新の情報を共有しました。

  • フォファナ:長期離脱を経験したディフェンダーで、現在は段階的なフィットネス向上のプロセスにあります。メディカルチームと連携しながら、出場時間を慎重にコントロールしている段階です。
  • デラップ:軽微なコンディション不良があったものの、チームトレーニングには復帰しており、エヴァートン戦でベンチ入りする可能性も示唆されています。

監督としては、これらの選手を一気にフル稼働させるのではなく、試合展開やシーズンスケジュールを見据えながら、リスクとリターンのバランスを取りつつ起用していく姿勢を明確にしています。

エヴァートン側の動き:モイーズ監督がタルコウスキと「重要な話し合い」へ

一方のエヴァートン側でも、プレミアリーグのニュースとして注目を集めているトピックがあります。デイヴィッド・モイーズ監督が、守備の要であるジェームズ・タルコウスキと「話し合いの場」を持つ予定であると報じられているのです。

この「タルコウスキとの会談」は、契約問題や出場時間、戦術的な役割など、プレーヤーと監督が向き合って確認すべきテーマがいくつかある中で行われるものとされています。具体的な議題は明かされていませんが、モイーズ監督はタルコウスキをチームの中心的存在とみなしており、今後の戦いに向けて考えをすり合わせる重要な機会と位置づけられているようです。

エヴァートンにとって、スタンフォード・ブリッジでのチェルシー戦は、守備の安定感が何よりも重要です。タルコウスキが精神的にも肉体的にもベストに近い状態で臨めるかどうかは、試合の結果を左右する要素と言えるでしょう。

チェルシー vs エヴァートン:両チームの近況とプレミアリーグでの立ち位置

チェルシーとエヴァートンは、ここ数年のプレミアリーグで、互いに読みづらい相手として激しい試合を繰り返してきました。直近数試合の直接対決を振り返ると、チェルシーが大勝した試合もあれば、ロースコアの接戦やスコアレスドローもあり、展開の予想が難しいカードとして知られています。

今季のリーグ戦では、チェルシーが上位争いに踏みとどまるか、そしてエヴァートンがヨーロッパカップ圏内を狙える位置を維持できるかという文脈の中で、この一戦は非常に重要な意味を持っています。

特に、チェルシーは前節までに勝点を着実に積み上げ、順位表の中位から上位グループに近づきつつありますが、直接のライバルとも言えるエヴァートンとの対戦で取りこぼすと、再び苦しい立場に追い込まれかねません。

パーマー不在(または制限付き)なら、誰がチェルシー攻撃の主役に?

パーマーの状態が万全でない場合、チェルシーがどのような攻撃プランを用意しているかも大きな焦点です。

  • サイドからの崩しを軸に、ウイングが1対1で仕掛ける形を増やすのか
  • 中盤にプレーメイカータイプをもう1枚置いて、パスワーク主体で守備網をこじ開けるのか
  • 前線にターゲットとなる選手を立て、クロスやセカンドボールを狙うスタイルを選ぶのか

マレスカ監督は、これまでの試合でも柔軟なシステム変更を見せており、パーマー不在の時間帯には、ポジションチェンジやビルドアップの形を変えることで、攻撃のバランスを保ってきました。とはいえ、決定力や勝負どころでの一手という意味では、パーマーの代わりになる存在は簡単には見つかりません。

そのため、この試合では、これまで以上にチーム全体でゴールに迫る姿勢が求められると考えられます。ミッドフィルダーやサイドバックの後方からの飛び出しやミドルシュートが、試合を動かす可能性も十分にあります。

エヴァートンは堅守速攻でチェルシーに対抗へ

エヴァートンにとって、アウェーでのチェルシー戦は、守備を軸にした試合運びが基本路線となることが予想されます。

モイーズ監督の下で、エヴァートンは守備ブロックの構築とセットプレーに大きな比重を置いており、タルコウスキを中心とした最終ラインと、中盤の運動量豊富な選手たちが、チェルシーのパスワークをどう分断するかがポイントです。

  • 自陣ではコンパクトな守備ブロックを維持し、中央を締める
  • ボール奪取後は、前線のスピードある選手を使い速攻で一気にゴール前へ迫る
  • コーナーキックやフリーキックなどのセットプレーで得点機会を最大化する

チェルシーがボール保持率で上回ったとしても、一瞬の隙からエヴァートンが先制点を奪う展開は十分に考えられます。その意味でも、チェルシーは不用意なミスを避けつつ、確実にチャンスをものにしていく冷静さが求められます。

サポーターが注目するポイント

この試合に向けて、サポーターや中立のファンが特に注目しているポイントを整理すると、次のようになります。

  • パーマーが出場できるか、または何分程度プレーできるのか
  • マレスカ監督がどのような攻撃オプションを用意しているのか
  • モイーズ監督とタルコウスキの「話し合い」の後、エヴァートン守備陣のまとまりがどう変化しているか
  • 上位進出を狙う両チームが、勝点3を取りにいく積極的な姿勢を見せられるか

どちらのクラブにとっても、シーズンの流れを左右しかねないこの一戦。チェルシーは不安を抱えつつもホームでの意地を示せるのか、エヴァートンは堅守と規律ある戦いで勝点を持ち帰ることができるのか、90分間から目が離せません。

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