リレー侍が挑む世界陸上2025――桐生祥秀主将と史上最高メンバーの素顔

東京世界陸上2025――歴史の舞台が再び東京に

2025年9月13日、世界中の陸上ファンが待ち望んだ世界陸上競技選手権大会が東京で幕を開けます。今年の大会は、日本陸上界にとって特別な一戦です。中でも男子4×100mリレー――通称「リレー侍」――の活躍には、日本全国から熱視線が注がれています。

今回、「リレー侍」の主将に選ばれたのは、日本の短距離界を長年けん引してきた桐生祥秀(きりゅう よしひで)選手。大会を目前に控え、桐生主将をはじめとするリレーメンバーがどんな思いで挑むのか、また史上最高とも称される布陣や注目のバトン技術について、詳しくご紹介します。

主将・桐生祥秀が率いるリレー侍の新時代

桐生祥秀――生ける伝説、リーダーとして挑む4度目の世界陸上

桐生祥秀選手は、1995年12月生まれの滋賀県出身。高校時代から圧倒的な実績を重ね、日本大学卒業後は日本生命に所属し、日本男子短距離界を代表するスプリンターとして知られています。2017年9月には日本人初の100m9秒台(9.98)を樹立し、日本記録にも名を刻みました。

パリ五輪、東京五輪、リオ五輪と3大会連続でオリンピックに出場し、世界選手権(2013モスクワ、2017ロンドン、2019ドーハ、2025東京)でも代表に名を連ねるなど長年日本代表の主軸として走り続けてきました。

今回、男子4×100mリレーの主将としてチームを率いることとなり、彼の存在感はさらに高まっています。桐生選手が今も第一線で戦い続ける理由について、かつての指導者は「アイツはずっと速い。継続こそが彼のすごいところ」と語っています。華やかな記録の陰には、決して諦めず自分を信じ抜く桐生選手の強い心があります。

最高の布陣――2025年の日本リレーメンバー紹介

  • 桐生祥秀(主将、日本生命) 100m代表経験豊富。リオ五輪銀メダルを含む大舞台の経験が武器。
  • サニブラウン アブデルハキーム(東レ) 日本史上初の100m世界選手権メダルを狙う快速ランナー。
  • 守祐陽(大東大) 学生ながら10秒00の記録。新進気鋭のスピードスター。
  • 鵜澤飛羽(うざわ ひゅう、所属:不明) 200mで日本人初の19秒台に突入。成長著しい若きタレント。
  • 飯塚翔太(ミズノ) リオ五輪銀メダルのベテランスプリンター。200mでも安定感を誇る。

このほかにも多くの有力選手が控えており、リレーの選考はどのポジションも激戦です。桐生主将の存在を核に、歴代最高の「総力戦」として表彰台を狙う布陣が組まれています。

リレー種目でどう戦う?――バトンパスこそ命

世界陸上日程とリレー決勝への道

東京世界陸上2025は、9月13日から開催され、4×100mリレーは大会終盤に準決勝・決勝が行われる予定です。予選から決勝まで、どの国もシビアなバトンパスと爆発的なスピードが求められる中、日本チームは「バトンパスがきちんとできれば、史上最強のメンバー」と各メディアで高評価を受けています。

リレーで過去に日本が世界を驚かせたのは、個々のスプリント力以上にバトンワークの美しさが際立っていたからです。特に2016年リオ五輪では、世界最高峰のバトンパスによって日本は銀メダルを獲得しました。今回も「日本伝統のバトンパス」が、最大の武器となります。

桐生主将も「バトンパスを徹底して磨くことで、メンバー全員が自分の100%以上を発揮できる」と語り、日々の練習では想定されるあらゆる状況でパス練習を繰り返しています。

実力者が揃う今大会、“色”が変わるメダルへの期待

今大会の日本男子リレーは、「史上最高メンバー」と言われるその実力とともに、「日本記録の更新=メダル獲得」の期待がますます高まっています。リオ五輪銀、日本記録の37秒43を更新すれば、金メダルも夢ではありません。

桐生選手だけでなく、サニブラウン選手らも「今のチームなら日本記録を塗り替え、メダルの“色”が変わる」と決意を新たにしています。つまり従来の銀や銅ではなく、頂点(金メダル)の狙える布陣が揃った、という強い自信の表れです。

桐生主将が「みんなで喜びを分かち合えるメダルを手にしたい」と語るように、世界陸上は全員の力が結集する“総力戦”。一人ひとりの個性と経験、そして緻密な連携が、初の世界制覇へとつながるかもしれません。

日本代表リレー侍、主将桐生とともに次なる歴史を描けるか

バトンをつなぐ意味――個々を超えた日本の強さ

桐生主将は、長年日本代表を支えてきたからこそ「競い合うこと、信じ合うこと、そしてバトンをつなぐこと」というリレーの奥深さを誰よりも知っています。主将自らが周囲を明るく盛り上げ、「楽しく自分の走りをする」をモットーに力を発揮することで、チームとしての一体感が高まります。

「誰ひとり手を抜くことなく、みんなが自分の持っている力以上を出す雰囲気が大好き」と話す桐生主将。その背中を追い、日本リレー陣は各自が「自分の役割を全うする」ことを大切にしながら、世界最高の舞台へ向かっています。

ファンとともに、東京で歴史を創る

世界の強豪国と熾烈なバトルを繰り広げる中、日本らしい美しいバトンパスと圧倒的な団結力でリレー侍たちは表彰台を目指します。過去には銀・銅と惜しくも頂点を逃してきた日本ですが、今大会は「日本史上最高」の布陣でいよいよ金メダル獲得を本気で射程に収めています。

「応援してくれるファンの声が一番の力になる」と語る選手たち。東京という地元開催だからこそ、国民と一体感を持って挑む今大会。世界陸上2025の注目種目、男子4×100mリレー侍がどんなドラマを生み出すのか――新たな歴史への挑戦に、期待がますます高まっています。

まとめ――2025東京世界陸上、リレー侍の新たな伝説は始まる

東京でしか生まれない熱気の中、桐生祥秀主将史上最高メンバーで挑む日本男子4×100mリレー。彼らが織りなす、それぞれのバトンに託された思いと、技術と、そして情熱。世界大会の舞台で、いよいよ新たな「伝説」が始まります。日本の陸上界が新たな一歩を刻む瞬間に、どうぞご期待ください。

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