バルセロナ対フランクフルト、CLリーグフェーズ最終節へ――放送予定と見どころ、そして「チケット問題」が残した傷

UEFAチャンピオンズリーグ2025-26シーズンのリーグフェーズ第6節で、バルセロナアイントラハト・フランクフルトが対戦します。 舞台はバルセロナの本拠地カンプ・ノウ。堂安律を擁するフランクフルトが、欧州屈指の名門バルサに挑む注目カードです。

今回は、試合の日程と放送・配信情報予想スタメンや注目選手・見どころ、そして3年前の一件を受けたチケット販売問題について、わかりやすく整理してご紹介します。

バルセロナ対フランクフルト 試合概要とキックオフ時間

まずは、基本情報から確認しておきましょう。

  • 大会:UEFAチャンピオンズリーグ 2025-26 リーグフェーズ 第6節
  • 対戦カード:バルセロナ vs アイントラハト・フランクフルト
  • 日程:日本時間 2025年12月10日(水)
  • キックオフ:日本時間 午前5:00 予定
  • 開催地:カンプ・ノウ(バルセロナ/スペイン)

リーグフェーズ最終節ということもあり、グループ内の順位争いの行方を左右する重要な一戦となります。

テレビ放送・ネット配信情報

日本から視聴するファンにとって気になるのが、どこで観られるかという点です。各メディアで、CLの試合中継・配信が予定されています。

主な放送・配信情報は以下のとおりです。

  • テレビ放送:スポーツ専門チャンネルや有料衛星放送での生中継が予定
  • ネット配信
    • 有料配信サービスでライブ配信
    • 一部プラットフォームでは見逃し配信やハイライト配信も実施予定
  • キックオフ時間:午前5:00(日本時間)に合わせた生中継を予定

また、日本の通信事業者系サービスでも、試合当日深夜以降の配信としてCLの試合を配信するプラットフォームがあり、リーグフェーズの一部注目カードとして取り上げられる予定です。

どのサービスで中継されるかは、契約状況や視聴環境によって変わるため、試合前日までに各社の番組表や公式サイトを確認しておくと安心です。

両チームの現状と直近の流れ

試合を楽しむためには、チームの調子を知っておくとより理解が深まります。

好調バルセロナ――フリック体制で安定感を取り戻す

ハンジ・フリック監督率いるバルセロナは、今季に入り安定感と攻撃力を兼ね備えたチームへと変貌しつつあります。

  • 直近の公式戦8試合で6勝1分1敗と高い勝率を記録
  • ラ・リーガでは宿敵レアル・マドリード戦の敗戦後、6連勝と巻き返しに成功
  • 先週末のリーグ戦でも、「クレイジー」と評されるような劇的な逆転勝利を収めるなど、終盤の粘りも光る

フリック監督のもとで、バルサは

  • 素早い攻撃の切り替え
  • ポジションチェンジを多用する流動的な前線
  • 高い位置からのプレスによるボール奪取

といったスタイルを徹底し、対戦相手に常にプレッシャーをかけるサッカーを展開しています。

苦戦が続くフランクフルト――守備の不安とアウェイでの脆さ

一方のフランクフルトは、今季ここまで不安定な戦いが続いています。

  • 直近13試合でわずか3勝と伸び悩み
  • アウェイ戦に限ると、直近6試合で1勝のみ
  • リーグ戦ではライプツィヒ相手に0-6の大敗を喫し、守備の脆さが露呈
  • その少し前には、アトレティコ・マドリードに1-5と大敗している

特にチャンピオンズリーグでは、

  • 今季のCL5試合で14失点と、1試合あたり約3失点に迫るペースでゴールを許している

というデータが物語るように、守備の組織力の乱れが深刻な課題となっています。

この状態のまま、破壊力十分のバルセロナ攻撃陣とカンプ・ノウで対峙するのは、フランクフルトにとって非常に厳しいミッションになると見られています。

バルセロナ対フランクフルトの対戦成績と背景

両クラブは、近年ヨーロッパの舞台で何度か顔を合わせています。

  • 2022年にはヨーロッパリーグで2度対戦し、勝敗は1勝1敗と五分
  • バルセロナにとっては、「苦い記憶」が残る相手でもある

特に、2022年に行われたカンプ・ノウでの一戦は、スタジアムを埋めたフランクフルトサポーターの存在が大きな話題となりました。この出来事は、今回のチケット販売問題にもつながっていきます。

予想スタメンとチーム情報

今節に向け、両チームには負傷者や欠場選手が出ていることも報じられています。

バルセロナのチーム情報と予想スタメン

バルセロナ側は、主力級に負傷者を抱えている状況です。

  • 主な欠場・負傷情報
    • ダニ・オルモ
    • ガビ
    • ロナルド・アラウホ
    • マルク=アンドレ・テア・シュテーゲン など

それでも、スカッドの厚さを誇るバルセロナは、有望な若手と経験豊富な選手を組み合わせた布陣で臨むと見られています。

報道されている予想フォーメーションは4-2-3-1

  • GK:ジョアン・ガルシア
  • DF:ジュール・クンデ/レイバ・バデ/エリック・ガルシア/パウ・クバルシ
  • MF:ハフィーニャ、ペドリ、フレンキー・デ・ヨングら攻撃・ビルドアップの要
  • FW:ロベルト・レヴァンドフスキ、ラミン・ヤマルらが前線の軸

特に、ペドリデ・ヨングのゲームメイク、そして新世代を象徴するラミン・ヤマルの突破力は、フランクフルト守備陣にとって大きな脅威となるでしょう。

フランクフルトのチーム情報と予想スタメン

フランクフルトも、負傷者を抱えながらの遠征となります。

  • 主な欠場・負傷情報
    • ミチー・バチュアイ
    • ブルカルト
    • チャンドラー
    • ンガンカム など

予想フォーメーションは3-4-2-1とされ、3バックを採用しつつ、中盤と2列目で人数をかけて守備の安定化とカウンターの起点づくりを狙う形が想定されています。

日本代表の堂安律は、攻撃のキーマンとしてスタメン入りが予想されており、

  • サイドでの仕掛け
  • 中へ絞ってのシュート
  • セットプレー時のキック精度

などが期待されています。

注目選手と見どころ

この試合で特に注目したいポイントを、いくつかの視点から整理してみましょう。

バルセロナ攻撃陣の「圧力」とフランクフルト守備陣の「踏ん張り」

データ面で見ると、

  • バルセロナは直近の公式戦で多くのゴールを奪い、攻撃陣が好調
  • 対するフランクフルトは、CL5試合で14失点と苦しんでおり、守備の立て直しが急務

という対照的な状況です。

バルサのテンポの速い攻撃と、中盤からの飛び出し、サイドからのクロス、中央でのコンビネーションは、守備が不安定なチームにとって非常に対応が難しいものになります。

フランクフルトとしては、

  • 前線からの守備でビルドアップにプレッシャーをかける
  • 中盤で人数をかけてスペースを消す
  • カウンターで少ないチャンスを確実に仕留める

といった戦い方が求められます。

堂安律の存在感と「スペイン勢キラー」としての期待

日本のファンにとって、やはり最大の関心は堂安律のパフォーマンスでしょう。

堂安はこれまでも、スペイン勢との対戦で印象的なゴールやプレーを見せてきた選手であり、

  • バルセロナの高い最終ラインの裏を突く動き
  • カウンター時の運び役
  • フィニッシュやラストパスでの決定的な仕事

が期待されます。

厳しい戦いが予想される中でも、堂安が一瞬の隙を見逃さずゴールやアシストに絡むような活躍を見せれば、試合の流れを変える可能性もあります。

フリック采配と若手の起用法

バルセロナ側では、フリック監督の選手起用・交代策にも注目が集まります。

  • ターンオーバーをどこまで行うのか
  • 負傷者がいる中で、若手をどのポジションで起用するのか
  • 試合展開に応じたフォーメーション変更の可能性

など、戦術的な部分も見どころの一つです。

3年前の「アイントラハト騒動」とチケット販売問題

今回の対戦を語るうえで欠かせないのが、チケット販売を巡る問題です。3年前、カンプ・ノウで行われたヨーロッパリーグ準々決勝・バルセロナ対フランクフルト戦では、バルサのホームゲームでありながら、スタジアムに非常に多くのフランクフルトサポーターが詰めかけたことが大きな波紋を呼びました。

この試合では、

  • ホームであるはずのカンプ・ノウが、まるでフランクフルトの「ホーム」のような雰囲気になってしまった
  • バルサ側のスタンドにも多数のフランクフルトファンが入り込み、異例の光景となった

といった事態が発生し、クラブやサポーターの間で大きな議論を呼びました。

この「3年前の騒動」を受け、今回のチャンピオンズリーグでバルセロナは、フランクフルト側へのチケット販売を大幅に制限する方針を打ち出しています。

  • UEFAが義務づけるアウェイサポーター枠5%を除き、ドイツ側へのチケット販売を全面停止とする措置が報じられている

つまり、最低限確保しなければならないアウェイ席分のみをフランクフルト側に提供し、それ以外のスタンドには基本的にバルセロナファンが入るという運用に近い形になります。

この背景には、

  • 再びカンプ・ノウが「実質的なアウェイ」と化す事態を避けたいクラブの思惑
  • チケットの転売や、アウェイクラブへの大量流出を防ぎたいという安全面・運営面での懸念

があるとされます。

一方で、この対応は、

  • アウェイのサポーターにも観戦の機会をできるだけ確保すべきだという「フェアネス」の観点
  • フットボールが本来持つ「開かれたスタジアム文化」とのバランス

など、サポーター文化と安全管理の兼ね合いをめぐる議論も呼んでいます。

ただし、バルセロナが今回講じている措置は、UEFAが定める「アウェイ枠5%」は確保したうえで、それ以外の部分をクラブ裁量の範囲でコントロールするという形であり、規定に則ったうえでの対応とされています。

スタジアムの雰囲気とホームアドバンテージ

このチケットポリシーによって、カンプ・ノウは3年前とは対照的に、よりバルサ色の濃いスタジアムになることが予想されます。

  • バルサファンの比率が大きくなることで、ホームアドバンテージはより強まる
  • 一方で、フランクフルトサポーターの「大挙来襲」のようなインパクトは今回は起こりにくい

この点は、試合展開そのものにも少なからず影響を与えるかもしれません。選手たちは、雰囲気や声援の後押しを強く受けることが多く、とりわけ若手にとってはホームの後押しが大きな力になります。

まとめとしての視聴ポイント

最後に、視聴の際に押さえておきたいポイントを整理します。

  • 試合日時と場所:日本時間12月10日(水)午前5:00、カンプ・ノウでキックオフ
  • 放送・配信:スポーツ専門チャンネルや有料配信サービスで生中継・ストリーミング配信予定
  • チーム状況
    • バルセロナ:フリック体制で好調、攻撃陣が充実しつつも主力に負傷者あり
    • フランクフルト:守備の不安とアウェイでの弱さが課題、CLでは失点が多い
  • 注目選手
    • バルセロナ:ペドリ、デ・ヨング、ラミン・ヤマル、レヴァンドフスキら
    • フランクフルト:堂安律を中心とした攻撃陣
  • チケット問題:3年前の騒動を受け、UEFA義務の5%分以外ではドイツ側へのチケット販売を停止する方針がとられている

試合内容だけでなく、スタジアムの雰囲気やクラブ運営のあり方にも注目が集まる一戦です。早朝キックオフではありますが、ヨーロッパサッカーのダイナミズムと、そこに日本人選手が挑む姿をじっくり味わえる貴重な機会と言えるでしょう。

参考元