バルセロナDFアラウホ、メンタル回復のため無期限休養を要請 チェルシー戦での退場と批判が影響か

バルセロナに所属するウルグアイ代表DFロナルド・アラウホ(26)が、精神的な回復を目的とした無期限の休養をクラブに申し入れたことが12月1日に報道されました。チェルシーとの欧州チャンピオンズリーグ(CL)での退場処分に伴う厳しい批判が、この決断に至った背景にあるとみられています。

退場処分と批判が契機に

アラウホは11月25日に行われたCLリーグフェーズ第5節のチェルシー戦で、前半終了間際に2枚目のイエローカードを受けて退場処分となりました。この試合でバルセロナは0-3の大敗を喫しており、アラウホは多くの批判にさらされることになったのです。

しかし、スペイン紙『マルカ』によると、これは氷山の一角に過ぎず、アラウホはここ数週間にわたって精神的な問題を抱えていたとのこと。チェルシー戦での退場処分への厳しい批判は、すでに存在していたメンタル面の課題をさらに深刻化させたと考えられます。

体調不良との関連性

アラウホは11月29日に行われたラ・リーガ第14節のアラベス戦に帯同しませんでした。当初、バルセロナのクラブ側は欠場の理由をウイルス性胃腸炎と発表していましたが、実は当時からメンタルのコンディションが整っていなかったようです。

その後、12月1日に練習場を訪れたアラウホでしたが、チームメートと一緒に練習をしませんでした。この日の午前中には、アラウホの代理人がバルセロナの練習施設を訪れ、クラブ関係者と話し合いを実施。アラウホのメンタル回復を図るための休養期間について、正式に協議が行われたのです。

クラブの対応と監督のコメント

バルセロナのデコスポーツディレクター(SD)は、クラブとして選手の回復に必要な時間を与えることを約束しました。休養期間は無期限とされており、チームへの合流時期は現時点では未定です。

ハンジ・フリック監督は、12月2日に控えるアトレティコ・マドリード戦に向けた前日会見で、アラウホについて以下のようにコメントしました。「ロナルドはプレーできる状態ではない。それは個人的な問題なので、これ以上話すつもりはないし、皆さんにも尊重してほしい」と述べ、現在の状況の繊細さを強調しました。

12月2日に予定されているラ・リーガ第15節のアトレティコ・マドリード戦も、アラウホは欠場する見込みです。

選手とクラブの一体となった支援

この状況下において、関係者全員がアラウホの早期復帰を目指し、団結すべき時だと認識しているとのこと。チームメートたちは、アラウホに対して最大限のサポートおよび理解を示しているようです。

メンタルヘルスに関する問題は、スポーツ界でも徐々に重要視されるようになってきました。有名選手がこのような課題に直面することで、心身の健康の大切さが改めて認識される契機となるかもしれません。

アラウホのキャリア

現在26歳のアラウホは、バルセロナのカンテラ(下部組織)出身で、2019年にトップチームでデビューを飾りました。これまで公式戦で通算190試合に出場し、12ゴール7アシストという成績を残しています。

今シーズンは15試合に出場するなど、チームの重要な一員として活躍してきました。ディフェンダーとしての実力は確かなだけに、メンタルの回復を待つ間、クラブとしても彼の復帰時期を慎重に見守る必要があります。

今後の展開

アラウホの休養期間は無期限と発表されており、復帰のめどは立っていません。バルセロナとしては、この重要なポジションを埋める必要が生じるため、他の選手の起用やポジショニング変更も検討されることになるでしょう。

スポーツ心理学の専門家の支援を受けながら、アラウホがメンタル面の課題を克服し、1日でも早く競技に復帰できることを、バルセロナのスタッフと選手たちが心待ちにしている状況です。

プロフットボール選手においても、心身の健康管理が競技力と同じくらい重要であることが、今回のケースを通じて示されました。アラウホが自分のペースで回復できる環境を整えることが、バルセロナ全体にとっても長期的なプラスになるはずです。

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