覚醒した世代トップランナー青学大・折田壮太、挫折を乗り越え箱根駅伝で真価を問う
青山学院大学の駅伝チームで、次世代を担うキーマンとして期待される折田壮太選手が、2026年の第102回箱根駅伝で自身初出場を控えている。高校時代から度重なる怪我に見舞われながらも、この秋ついに「覚醒」を遂げた世代トップランナーの復活劇と、彼が箱根駅伝にかける想いをご紹介します。
怪我との闘いから見事な復活へ
折田選手は高校時代から複数の怪我を経験してきた。大学入学後も課題を抱えながらの戦いが続きましたが、2024年から2025年にかけての期間、競技から一時的に離れ、フォーム修正と体幹強化トレーニングに専念しました。青山学院大学のサポートスタッフによる徹底的なフィジカル管理のもと、怪我の再発を防ぐために筋力バランスの改善に取り組んだのです。
この努力が実を結び、2025年春の関東インカレ5000mでは6位入賞という見事な復帰を果たしました。その後も着実に調子を上げ、ハーフマラソンでは優勝を遂行。長距離での持久力が戻ってきたことを示す重要な指標となりました。
出雲駅伝での挫折が人を変えた
折田選手が大きな転機を迎えたのは、2025年10月の第37回出雲駅伝です。2年生となった折田は2区の走者として、6位でフレッシュグリーンの襷を受け取りました。しかし、ここでまさかの区間10位という走りを見せてしまい、チーム順位を5つも落とすことに。この結果、続く全日本大学駅伝のメンバーから事実上外れることになりました。
「100%消化できた」という夏合宿の疲労が抜けきらなかったとはいえ、突きつけられた現実に折田選手はメンタルとフィジカルの両面で見直しを迫られました。「正直、逃げ出したくなる時もありました」と振り返るほど悩み抜き、「どうして箱根駅伝に出たいのか」と自らに問いかけたのです。
秋の大会で覚醒、プライド再燃
この試練を乗り越えた折田選手は、その後の大会で驚異的なパフォーマンスを発揮しました。勝ち切ることを目標に臨んだハーフマラソンでは見事優勝を獲得、タイムは1時間2分14秒。そして11月22日のMARCH対抗戦では、初の10000m公式戦で27分43秒92という好記録を樹立しました。
「久しぶりに自分自身に期待するようなワクワクした気持ちでスタートラインに立てました」と振り返った折田選手。秋の大会ではスムーズでリズムのあるフォームが話題となり、SNSやX(旧Twitter)では「折田くんのフォームが戻ってる!」「怪我を乗り越えた姿に感動」といった声が多数見られました。再び「青学の秘密兵器」として注目を集めたのです。
箱根駅伝での起用予想と本人の決意
2026年の箱根駅伝では、折田選手の状態が順調であれば3区または7区での起用が濃厚と見られています。どちらもスピードと粘りを兼ね備えたランナーが必要な区間で、折田選手の特性と非常にマッチしているのです。原監督も「折田は将来の主軸」とコメントしており、チーム戦略の中心的存在になりつつあります。
自身初出場となる箱根駅伝を控え、12月上旬の恒例選抜合宿で、「客観的に見て、折田選手はどんな選手ですか?」という質問に対し、折田選手は次のように答えています:
「自分から見て自分自身はまだ危なっかしいなっていう風には思います。やっぱり出雲駅伝はああいう風な結果になってしまったので、駅伝で覆さないとずっと意識の中にあるものだと思うので、この箱根駅伝で上手く走れるかどうかは来年のシーズン、さらにこれからの陸上人生において、すごく大事なポイントになるんじゃないかなと考えています」
出雲駅伝での悔しさを原動力に、メンタルとフィジカルの両面で成熟した折田選手。怪我を経てプライドを再燃させた「世代No・1」ランナーは、箱根駅伝で自らの真価を問おうとしています。
青学駅伝チームでの期待と展望
青学の中で折田選手は「中距離~長距離の中核選手」として位置づけられています。高校時代から「勝負強さ」で知られており、大学でも戦略的なレース運りで信頼を得ています。原監督の「折田は将来の主軸」というコメントからも、チーム内での期待の大きさが伺えます。
怪我、挫折、そして覚醒へと向かった折田選手の軌跡は、単なるランナーの復活物語ではありません。困難を乗り越え、自らに問いかけ、プライドを再燃させた一人の青年の成長物語なのです。
第102回箱根駅伝は、この世代トップランナーが自身の真価を問う重要な舞台となります。ファンの皆さんは、折田選手が再び「青学の原動力」として走る姿を心待ちにしながら、2026年の駅伝シーズンの行方に注目していることでしょう。


