金沢で2026年6月にパラ陸上大会開催へ――増田明美さんが語る「元気になる大会に」
2026年6月、石川県金沢市にて、障がい者スポーツの祭典であるパラ陸上大会が開催されることが発表されました。この大会の意義や期待について、日本パラ陸上競技連盟会長であり、元マラソンランナーとしても著名な増田明美さんが「人々が元気になれる大会にしたい」と語り、注目を集めています。
増田明美さんとは――陸上界を牽引する存在
増田明美さん(1964年千葉県生まれ)は、高校時代から陸上長距離種目で数々の日本記録を樹立し、1984年のロサンゼルスオリンピックでは女子マラソン日本代表として出場した、日本を代表する元陸上選手です。現役生活13年間で日本最高記録12回、世界最高記録2回を更新しました。
引退後はスポーツジャーナリスト、マラソン中継解説、ナレーターなど多彩な活動を展開。さらに大阪芸術大学教授、公職では日本パラ陸上競技連盟会長や日本陸上競技連盟理事などを務め、スポーツ振興と障がい者スポーツ普及の中心的な役割を担っています。
パラ陸上大会の意義――ダイバーシティ&インクルージョン
パラ陸上大会は、身体に障がいのある選手たちが色々な種目で力を競うスポーツイベントです。これまでにも東京や神戸などで開催され、多くの人々に感動と勇気を届けてきました。増田さん自身、「パラスポーツの持つ力は計り知れないものがある」と述べており、障がい者が自己の限界に挑戦する姿、その人間の強さや優しさに触れることで、観る人々の心にも大きな明るさをもたらすと語っています。
- 車いすで疾走するスピード
- 視覚障がいランナーと伴走者によるチームワーク
- 義足で力強く跳ぶジャンパーたち
こうした多様な競技は、“誰もがスポーツを楽しみ、活躍できる社会”のあり方を体現しています。
金沢開催に向けて――市民巻き込み型の大会を
金沢での開催は、北陸地方初の大規模パラ陸上大会となる見込みです。増田さんは「子どもから大人まで、たくさんの人に見に来てほしい。人が元気になれる大会、地域がひとつになる大会にしたい」と期待を述べています。2024年の神戸パラ陸上では3万人近くの子どもたちが観戦。「子どもたちの歓声や選手への拍手が、競技者の力になります」と語るように、観客一人ひとりが大会の主役になれます。
- 地域のボランティア活動推進
- 障がい者スポーツの理解促進イベント
- 市民による応援リレー
金沢市や石川県、地元企業、学校などと連携した市民巻き込み型の大会運営が予定されています。増田さんは「大会を通して、多様性を大事にする社会への一歩を踏み出したい」と力強く語りました。
パラアスリートたちの魅力を伝え、応援しよう
増田明美さんが力を込めているのは、「パラアスリートの魅力をしっかりと伝えたい」という思いです。
「身体の不自由さに負けないチャレンジ、明るく前向きに競技に向かう姿勢、そして、人や社会への思いやり――そのすべてがパラアスリートの魅力」と述べています。実際に観戦すると、驚きと感動、そして勇気をもらえる――それがパラ陸上の力です。
また、増田さんは「パラスポーツ観戦経験のない方こそ、ぜひ一度会場に足を運んでほしい。新しい社会やスポーツ観に出会えるはず」と語り、積極的な参加を呼びかけています。
障がい者スポーツを知る・広げる・共に楽しむ
近年、障がい者スポーツが大きな注目を集めています。パラ陸上をはじめ、さまざまな障がい者スポーツは身体能力を競うだけではなく、人間力やコミュニケーション力、協調性など多くの学びと感動を私たちに与えてくれます。特に増田明美さんは「知る・広げる・共に楽しむ」パラスポーツの普及活動を推進し、講演会や執筆を通じてその意義をわかりやすく伝えています。
- 障がい者スポーツの根本的な魅力紹介
- パラアスリートへの取材・インタビュー掲載
- 全国大会視察による現場の声の発信
大会を通して障がい者スポーツを身近に感じ、「みんなが元気に、前向きに生きられる社会」を目指す取り組みが進められています。
増田明美さんのこれまでの功績
増田明美さんは、選手引退後もスポーツ界に多大な影響を与え続けています。その実績は、マラソン解説や執筆、テレビ・ラジオ出演はもちろん、障がい者スポーツやパラ陸上の普及にも力を注いできました。
- 読売新聞「人生案内」、産経新聞「思ふことあり」、共同通信「おしゃべり散歩道」など連載執筆
- NHK連続テレビ小説「ひよっこ」ナレーション担当
- 文部科学省中央教育審議会委員(2001年~10年間)
- 大阪芸術大学教授・公職多数
障がい者スポーツの現場では、「すべての人にスポーツを楽しむ場を」と、現場で子どもたちに直接語りかける姿も印象的です。
市民の声――パラ陸上開催への期待
金沢市民からは「地元で世界トップレベルの選手のプレーが見られるのが楽しみ」「障がい者スポーツへの理解が深まる機会を大切にしたい」「増田さんの解説を生で聞けるのが本当にうれしい」といった期待の声が多く寄せられています。パラスポーツ経験者や福祉関係者も「インクルージョン社会実現への大きな一歩になる」と開催を歓迎しています。
大会開催に向けて、ボランティア募集や市民参加イベントなども近日中に発表予定。地域一丸で大会成功へ歩み出しています。
まとめ――2026年6月金沢・パラ陸上で「元気」を体感しよう
本大会の開催は、多様性を認め合い、共生社会への一歩となる大きなチャンスです。増田明美さんの「人が元気になる大会にしたい」という言葉には、スポーツの持つ力とパラスポーツの未来への希望が込められています。障がいの有無を越えて、誰もが応援し笑顔になれる大会――そんな素晴らしい時間を金沢で一緒に体感しましょう。
詳細は今後、地元新聞や公式サイト等で随時発表予定です。ぜひご家族やご友人、学校・地域団体で会場に足を運び、熱い応援を届けてください!



