第50回札幌マラソン開催 ~北日本最大級の市民マラソン~
2025年10月5日、札幌市南区の真駒内セキスイハイムスタジアムを舞台に、第50回札幌マラソンが盛大に開催されました。札幌マラソンは、例年1万人以上が参加する北日本最大級の市民マラソンであり、今年は記念すべき50回目となります。大会は市民ランナーからトップレベルの招待選手、親子連れ、初心者からベテランまで、幅広い層が楽しめるスポーツイベントとして高く評価されています。
多彩な種目と大会の魅力
- 日本陸連公認のハーフマラソン(約21.0975km)
- 一般ランナー向け10kmコース
- 公園内を走る5km、3km、2km、1kmコース(キッズ・親子ペア対象)
- 車いすランナー対象5kmコース、だれでも1kmのオープン種目
ハーフマラソンコースは、五輪通をスタートし、豊平川沿いから札幌中心街へと入り、すすきの・大通公園・さっぽろテレビ塔など、市内の名所や自然を満喫できるコース設計となっています。3km、2km種目では未就学児や児童と保護者のファンペア参加が可能で、幅広い世代が同じフィールドで走ることができるのも特徴です。
サステナブルな大会運営への新たなチャレンジ
第50回大会は、その長い歴史に新たな一歩を加えました。それが環境配慮への本格的な取り組みです。その象徴として、スポーツ大会では初の試みとなる「スマートコンポスト®」が会場に設置されました。
- スマートコンポスト®設置:これは食品残渣や紙類などの生ごみをデジタル管理し、適切に処理できる最新のコンポスト設備です。環境負荷低減とごみの資源循環を目指し、マラソン参加者・来場者が生ごみを分別して投入することで、環境学習も促しています。
- 大日本印刷による協賛:同大会では、大日本印刷株式会社が「サステナブルパートナー」として協力。スマートコンポスト®導入に加え、脱プラスチック、紙パック飲料の提供、ごみの分別ガイドキャンペーン、エコステーションの設置など、さまざまなサポートが行われています。
この取り組みにより、札幌マラソンはただ走るだけのイベントではなく、スポーツを通じた環境保全の意識向上という役割も担うようになっています。
新たな給水スタイルと地域との連携
- マイボトル・マイカップラン:大会給水所では、使い捨て容器を極力削減する「マイボトル・マイカップラン」を導入。ランナー自身が持参したボトル・カップで水分補給することで、大量のプラスチックごみが削減されています。
- 地域ボランティアと市民の協力:例年通り、地域ボランティアの活躍も目立ちました。沿道での応援や会場サポート、参加者向けのエコガイド配布など、札幌市民・近隣団体が環境意識の啓発活動にも積極的に参加しています。
参加者数と各種目の概要
- 全体参加者数:例年1万4000人以上と言われ、今年も13,000人を超えるランナーがエントリー。多世代・多目的参加で、全国各地より多彩なランナーが集いました。
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主な種目詳細:
- ハーフマラソン(7000人)、10km(4500人)、5km・3km・2km・1km各コース、車いす部門(5km)など、定員に達した時点で締め切られるほどの人気ぶり。
- 年齢別・男女別の区分があり、16歳以上から70歳以上まで幅広い選手層がエントリー。特に家族・親子の参加が目立つファンペアコースも好評です。
第50回ならではの記念事業・催し
- 記念グッズ配布:参加者全員に、第50回記念ロゴ入りタオルやエコバッグが贈呈。
- スタート・ゴール会場:真駒内セキスイハイムスタジアムでは、ライブ演奏や地元特産品の販売、スポーツ体験コーナーなども開催されました。
- 環境教育イベント:スマートコンポスト®実演や、大日本印刷によるサステナブルブースで、ごみ分別ゲームやクイズ大会。子どもから大人まで遊びながら環境への理解を深めました。
運営と主催団体の想い
大会の主催は札幌市・札幌陸上競技協会・札幌市スポーツ推進委員会・札幌市スポーツ協会などが共同で担当。スポーツを楽しむだけでなく、「ランナーやボランティア、街の皆が気持ちよく過ごせる、環境にもやさしいマラソン大会」を目標としています。
未来へのバトン 第51回に向けて
第50回札幌マラソンは、スポーツの力で環境課題に挑戦するという新たな基準を打ち立てました。ランナーの汗と努力だけでなく、持続可能性への取り組み、地域との連携が大会全体を支え、参加者・市民・関係者一人一人の意識を変えるきっかけとなりました。
今後さらに進化する札幌マラソン—スポーツを通して街と自然、人と人がつながる大会の輪は、これからも広がり続けることでしょう。
札幌マラソンの今後に期待
第50回大会は、札幌の秋を彩るスポーツと環境の祭典として多くの人々の記憶に残る結果となりました。サスティナブルな都市型スポーツイベントのモデルケースとして、今後も既存の枠を越え、未来志向のチャレンジが続いていくことに大きな期待が寄せられています。
次回大会情報(参考)
- 第51回札幌マラソンは2026年秋開催(予定)
- さらなるエコ活動、地域連携にも期待が集まっています