第105回全国高校ラグビー組み合わせ決定 大阪勢・青森山田・秋田工の初戦カードが出そろう

全国高校ラグビー大会(第105回全国高等学校ラグビーフットボール大会)の組み合わせ抽選会が12月6日に行われ、今冬の「花園」で熱戦を繰り広げる各校の初戦の相手が決まりました

今大会は12月27日に東大阪市花園ラグビー場で開幕し、全国から集まる強豪校が日本一を目指してトーナメント方式で戦います。記念大会となる第105回大会は、従来より出場校が5校増え、全国56チームが花園に集結します

記念大会で56校が出場 花園で繰り広げられる青春ドラマ

第105回全国高校ラグビー大会は、「花園」の愛称で親しまれる東大阪市花園ラグビー場を舞台に、12月27日から翌年1月にかけて開催されます

今大会は記念大会のため、出場枠が拡大され、埼玉・千葉・神奈川・愛知・福岡の5府県で代表枠が1つずつ増えました。その結果、例年より5校多い56校が出場することになりました

シード校は、前回大会優勝で現在2連覇中の桐蔭学園(神奈川)など8校が選ばれていますが、今大会では全て同列とされ、特別な優劣はつけられていません

  • 大会開幕:12月27日
  • 会場:東大阪市花園ラグビー場 ほか
  • 出場校:全国56校(記念大会で5校増)
  • シード校:8校(前年度優勝校・桐蔭学園など)

抽選会では、3回戦までのトーナメント表が決まり、各地の代表校がどのような山に入るのか、大きな注目を集めました

大阪府代表3校の対戦相手が決定 開幕戦は東海大大阪仰星

ラグビーの聖地・花園を擁する大阪からは、例年通り3校が全国大会に出場します。抽選の結果、この大阪府代表3校の初戦の相手が出そろいました

なかでも注目されるのは、大会初日の開幕戦です。開幕戦は、大阪第1代表の東海大大阪仰星と、香川県代表の坂出第一が対戦するカードとなりました

東海大大阪仰星は、これまで何度も花園を沸かせてきた全国屈指の強豪校。昨季も全国大会で上位に進出しており、その攻守のバランスが取れたラグビーは全国から高い評価を受けています。その仰星が、記念大会の開幕戦でどのような試合を見せるのか、大いに期待が集まります

また、今大会でシード校となっている大阪桐蔭(大阪第3代表)も、優勝候補の一角として注目されています。大阪第2代表の常翔学園は、2回戦でシード校・桐蔭学園と当たる可能性がある山に入り、「死のブロック」とも呼ばれる厳しい組み合わせとなりました

  • 大阪第1代表:東海大大阪仰星
    → 初戦(開幕戦)の相手:坂出第一(香川)
  • 大阪第2代表:常翔学園
    → 茗溪学園(茨城)との勝者が桐蔭学園と対戦する山に配置
  • 大阪第3代表:大阪桐蔭(シード校)
    → シードとして2回戦から登場

特に、大阪勢は全国でもトップクラスの実力を誇る学校がそろっているため、花園での「大阪代表同士」の対戦が実現する可能性もあり、抽選段階からファンの関心を集めています

青森山田高は初戦で慶応志木と対戦

東北からは、サッカーなどでも名の知られる青森山田高校が、今年も青森県代表として全国の舞台に挑みます。その初戦の相手は、埼玉県第2代表として初出場を決めた慶応志木高校に決まりました

慶応志木は全国大会初出場のフレッシュなチームで、歴史ある慶應義塾の系譜に連なる学校としても注目されています。一方、青森山田は、これまでの経験を活かした組織的なプレーが持ち味のチームです。この両校が、12月27日の1回戦で激突します

  • 青森県代表:青森山田高校
  • 埼玉県第2代表:慶応志木高校(初出場)
  • 対戦日:12月27日(1回戦)

抽選の結果、青森山田と慶応志木の勝者は、次戦で鹿児島実業コザ(沖縄)の勝者と対戦することになります。初出場ながら勢いのある慶応志木と、地力のある青森山田の一戦は、今大会の1回戦の中でも注目度の高いカードの一つと言えるでしょう。

秋田工は千葉第2代表・専大松戸と初戦で激突

東北の伝統校秋田工業高校(秋田工)も、今大会の組み合わせが決まりました。秋田工の初戦の相手は、千葉県第2代表の専大松戸です。

秋田工は、長年にわたって東北ラグビー界をけん引してきた名門校で、花園出場回数も全国トップクラスを誇ります。一方の専大松戸も、近年力をつけている関東の有力校で、フィジカルの強さと展開力を兼ね備えたチームとして知られています。

この両校が、全国の舞台でどのような試合を見せるのか、東北と関東のラグビーファンから大きな注目が集まっています。

  • 秋田県代表:秋田工業高校
  • 千葉県第2代表:専大松戸高校
  • 対戦:全国高校ラグビー1回戦(組み合わせ決定)

伝統校同士の意地とプライドがぶつかり合う一戦となりそうです。

シード校・強豪校の山も注目 桐蔭学園は茗溪×常翔の勝者と

今大会では、8校のシード校が2回戦から登場します。なかでも、前回大会を制し2連覇中の桐蔭学園(神奈川)は、日本全国の高校ラグビー界から注目される存在です。

抽選の結果、桐蔭学園は、1回戦で対戦する茗溪学園(茨城)常翔学園(大阪第2代表)の勝者と2回戦で対戦することになりました

茗溪学園も常翔学園も、これまで何度も花園で上位に進出してきた強豪校であり、このブロックはまさに「激戦区」と言える組み合わせです

  • シード校:桐蔭学園(神奈川)
  • 2回戦の相手:茗溪学園(茨城)×常翔学園(大阪第2)の勝者

また、シード校の佐賀工業の山には、開幕戦を戦う東海大大阪仰星や、中部大春日丘、大分東明など、全国的に力が認められている学校が集まっており、「ベスト8へ進むのが最も難しい山の一つ」とも言われています

さらに、九州王者として臨む東福岡は、初戦で石見智翠館早稲田実業の勝者と対戦することになり、こちらも注目のカードとなっています

1回戦は27・28日に計24試合 2回戦でシード校が登場

大会は、12月27日と28日の2日間で1回戦計24試合が行われます。この1回戦では、各都道府県の代表校がぶつかり合い、2回戦で登場するシード校に挑戦する権利をかけて戦います。

シード校が登場する2回戦は12月30日に行われ、ここで大会の優勝候補たちが姿を見せます。年明けの1月1日には3回戦が行われ、その結果をもってベスト8が決定します

ベスト8が出そろった後は、その日のうちに準々決勝の組み合わせ抽選が行われます。なお、これまでの大会では準々決勝終了後に準決勝の再抽選が行われていましたが、今大会からは準決勝の再抽選は行わない方針が決まりました。これは、準々決勝と準決勝の試合間隔を国際基準に沿っておよそ48時間以上確保するための措置とされています

高校生たちの冬の「聖地決戦」に期待

全国高校ラグビーは、多くの高校生ラガーマンにとって「憧れの舞台」です。冬の花園で仲間とともにプレーすることを目標に、1年を通して厳しい練習と地域予選を戦い抜いてきました。

大阪勢3校の活躍はもちろん、東北代表の青森山田や秋田工、そして初出場の慶応志木など、今大会も全国各地から多彩な顔ぶれが集まりました

記念大会となる第105回大会は、出場枠拡大によって、これまで花園にあと一歩届かなかった地域のチームにもチャンスが広がり、より多くのドラマが生まれることが期待されています

それぞれの学校が背負う地域の期待や、3年生にとって最後となる公式戦への思いが交錯する全国高校ラグビー。12月27日のキックオフとともに、今年も日本中のラグビーファンが高校生たちの熱いプレーに釘付けになりそうです。

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