高市内閣支持率78.1%に上昇 JNN世論調査が示す「追い風」の中身とは
TBS系JNNが1月10日・11日に実施した最新の世論調査で、高市内閣の支持率が78.1%となり、先月から2.3ポイント上昇したことが分かりました。
一方で、「支持しない」と答えた人は18.6%で、先月から2.1ポイント低下しています。
発足から約3か月あまりで、内閣支持率が8割近くまで達するのは、近年の政権の中でもかなり高い水準です。
この数字は、いまの政治状況を考えるうえで、とても重要なサインだといえます。
JNN世論調査の概要と数字の意味
まず、今回の「78.1%」という数字が何を示しているのかを整理しておきましょう。
- 調査主体:JNN(TBS系列)
- 調査日:2026年1月10日・11日
- 調査方法:全国の有権者を対象に、固定電話と携帯電話へのRDD方式(無作為に番号を発生させてかける方法)で実施
- 有効回答数:1,015人
- 質問内容:「高市内閣を支持できるかどうか」など政治や景気見通しに関する項目
今回大きく取り上げられている78.1%は、あくまで「高市内閣を支持できる」かどうかを尋ねた内閣支持率の数字です。
つまり、
- 「高市内閣そのものを支持するか」という評価であり
- 「自民党や与党に投票する人が8割いる」という意味ではありません
ここを取り違えてしまうと、「次の選挙で与党がどれくらい勝つのか」「野党はどれくらい厳しいのか」といった見通しを誤ってしまうおそれがあります。
高市内閣の高支持率 他メディアとの比較
JNN以外のメディアも、高市内閣の支持率をそれぞれ調査しています。5ちゃんねる掲示板でまとめられた情報によると、主要メディアの最近の調査結果は次のようになっています。
- JNN:78.1%(先月比 +2.3ポイント)
- 産経新聞・FNN:75.9%(+0.7ポイント)
- 読売新聞・NNN:73%(+1ポイント)
- 日経新聞・テレ東:75%(前回から横ばい)
- 朝日新聞:68%(-1ポイント)
- 毎日新聞:67%(+2ポイント)
- 共同通信:67.5%(-2.4ポイント)
- NHK:64%(-2ポイント)
- ANN:63%(-4.5ポイント)
- 時事通信:59.9%(-3.9ポイント)
調査ごとに数字は違いますが、どの社の調査でも高市内閣は6割以上の支持を得ており、特にJNNや産経・FNN、日経・テレ東などでは7割台という非常に高い水準になっています。
JNN調査の78.1%は、その中でも突出して高い数字です。
政党支持率の状況 内閣支持との違い
同じJNNの調査では、各政党の支持率も示されています。掲示板に掲載された数字によると、主要政党の支持率は次の通りです。
- 自民党:29.7%(前回比 +0.2ポイント)
- 立憲民主党:5.0%(-1.3ポイント)
- 日本維新の会:5.0%(変化なし)
- 国民民主党:6.3%(+2.2ポイント)
- 公明党:2.8%(+0.1ポイント)
- 参政党:3.7%(-0.6ポイント)
- れいわ新選組:1.2%(-0.3ポイント)
- 共産党:1.1%(-0.7ポイント)
- 社民党:0.2%(変化なし)
- その他の政党:0.3%(-0.2ポイント)
- 支持政党なし:40.3%(+0.8ポイント)
ここで注目したいのは、内閣支持率78.1%と、自民党支持率29.7%の間に、かなり大きな差があるという点です。
これは、
- 「高市内閣は評価するが、特定の政党を強く支持しているわけではない」という人が多いこと
- 「いまの政権運営は良いが、政党そのものには距離を置いている層」が厚いこと
などを示していると考えられます。
一方で、支持政党なしが40.3%と最も多いことも、いまの日本政治の特徴です。
「内閣の顔ぶれや政策は評価するけれど、どこかの政党に“がっちりつく”わけではない」という、しなやかな支持が広がっているとも言えます。
ネット世論と「高市支持」 東京大学・林香里教授の視点
高市内閣の高い支持率の背景には、ネット上での強い支持の広がりも指摘されています。
報道では、東京大学の林香里教授が「ネット世論」に支えられた高支持率についてコメントし、SNSや動画配信などを通じた情報発信が、首相への評価を押し上げている側面を指摘しています。
高市首相は就任後、デジタル関連のメッセージや、安全保障・経済安全保障に関する発言などがネット空間で広く拡散され、「はっきりものを言う首相」というイメージが強まってきました。
また、若い世代を中心に、X(旧ツイッター)や動画プラットフォームでの支持を集めているとされます。
一方で、ネット上では、世論調査の数字をめぐって「本当にそんなに高いのか」「電話調査は高齢者寄りではないか」といった議論も行われており、支持の高さをめぐる受け止め方は一枚岩ではありません。
それでも、複数のメディアの調査を見比べると、高市内閣が相対的に高い支持を得ているという傾向は、かなりはっきりと見て取れます。
有権者が求めるのは「強く、豊かに」 高市首相への期待
報道や分析記事では、高市首相が掲げる「日本を強く、そして豊かにする」という方向性が、有権者の期待と重なっているとの指摘もあります。
JNNの世論調査では、高市首相に重点的に取り組んでほしい政策として、次のような項目が上位に挙がりました。
- 物価高などへの経済対策
- 社会保障の負担軽減
- 子育て・少子化対策
いずれも、日々の暮らしに直結する「生活防衛」や「将来不安の軽減」に関するテーマです。
有権者は、「日本を強く」「豊かに」という大きなスローガンだけでなく、目の前の家計への支援や、子育て世代への具体的なサポートを求めていることが分かります。
加えて、JNN調査では、自民党と日本維新の会による政権運営の評価についても質問しており、「評価する」が48%、「評価しない」が33%となっています。
この数字からは、現行の政権運営に対して、おおむね前向きな評価が優勢であることがうかがえます。
景気の見通しは「横ばい」多数 支持率との微妙なずれ
興味深いのは、同じJNN調査で尋ねられた今年の景気見通しです。
- 良くなる:18%
- 悪くなる:19%
- 横ばい:58%
「景気が良くなる」と答えた人は2割に満たず、「悪くなる」と見る人とほぼ拮抗していますが、最も多いのは「横ばい」と答えた層でした。
つまり、多くの人は
- 劇的に良くなるとは思っていないが
- 急激に悪化するとも見ておらず
- 「いまのところ様子見」と感じている
という、やや慎重な見方をしていることになります。
それにもかかわらず、内閣支持率は78.1%と非常に高い。
この「景気への慎重な見方」と「内閣支持の高さ」の組み合わせは、“結果”はまだ見え切っていないが、「この内閣なら期待できる」という空気があるとも読めます。
「結果を出せる首相」を求める世論
高市内閣に対する高い支持は、単に「新しい首相だから」「イメージが良いから」というだけではなく、「結果を出してほしい」という期待の裏返しでもあります。
分析記事などでは、次のような点が指摘されています。
- 物価高や円安、格差拡大など、長引く課題に「そろそろ本腰を入れてほしい」という声が強いこと
- 安全保障環境の変化や災害リスクなど、「強さ」を求める声が高まっていること
- その中で、「言うべきことをはっきり言う」タイプのリーダー像が、支持を集めやすいこと
高市首相自身も、「結果を出すこと」を重視する姿勢をたびたび強調してきました。
今回のJNN世論調査の数字は、そうした「結果への期待」と「現時点での評価」が、ひとまず形になって表れたものだと言えそうです。
高支持率が政治に与える影響
支持率が高いことは、政権運営にとって大きな追い風になります。
具体的には、次のような影響が想定されます。
- 与党内での発言力の強化:首相の求心力が高まり、重要政策の決定がスムーズになりやすい
- 連立や協力関係の再編:国民民主党など、連立や政策協議のパートナーとの関係にも影響を与える可能性
- 野党へのプレッシャー:野党側は、「対決」か「協調」かの戦略を迫られやすくなる
ただし、こうした「政治日程」や「選挙のタイミング」については、現時点ではあくまで観測の域を出ません。
重要なのは、高支持率がいつまでも自動的に続くわけではなく、「具体的な成果」で裏づけられる必要があるという点です。
数字をどう読むか 私たちにできること
今回のJNN世論調査のように、SNSなどで「支持率78.1%」といった数字だけが強く拡散されると、「与党に8割が投票するのか」「野党は壊滅なのか」といった、少し極端な受け止め方が広がることがあります。
しかし、実際には、
- 内閣支持率と政党支持率は別物であり
- 無党派層も4割以上いる
- 景気見通しなどでは慎重な見方も多い
という、もう少し複雑な姿が浮かび上がっています。
数字そのものに一喜一憂するのではなく、
- 「この数字は何を聞いた結果なのか」
- 「どんな方法で、どれくらいの人に聞いたのか」
- 「他の調査結果と比べてどうか」
といった点を、できる範囲で確認していくことが大切です。
そのうえで、自分自身がどの政策を重視し、どんな社会を望むのかを考えていくことが、世論調査との付き合い方として、とても大事になってきます。
高市内閣の78.1%という数字は、「いま、この政権には期待している」という有権者の声を示すと同時に、「だからこそ、約束したことをしっかり実行してほしい」という、静かなプレッシャーでもあります。
これからの政権運営と政策の中身が、その期待にどう応えていくのか、引き続き丁寧に見ていく必要がありそうです。




