岩田明子が見つめる高市首相の「午前3時問題」と朝のルーティン——政権内外が揺れる日々
岩田明子氏は、卓越した政局分析と取材力で知られ、これまでも歴代政権の動向や舞台裏を国民に伝えてきました。そんな岩田氏が今注目しているのが、高市早苗首相の「午前3時問題」と、その陰で浮かび上がる“首相の健康”や“働き方”の問題です。高市首相が繰り返す朝のルーティンが政界に波紋を広げた背景を、現場での証言や最新のニュースをもとに丁寧に追いかけます。
高市首相「熱いシャワーかお湯につかる」——異例の早朝勉強会が明らかに
2025年11月7日。高市早苗首相が、国会答弁のため膨大な準備を極めて異例の「午前3時」から始動したことが大きな波紋を呼びました。通常、野党の国会質問通告は「質問日の2日前正午まで」です。しかし今回は直前まで質問内容が固まらず、しかも高市氏個人に集中するという異例の展開。「準備にかけられた時間が著しく限られた」ため、高市首相は秘書官団と深夜から3時間にも及ぶ答弁準備の“勉強会”を敢行しました。
周辺の証言によると「予算委員会の翌日が土曜日で“この日は徹底的に気合いを入れる”という判断があった」ことも、早朝からの準備に拍車をかけたと言います。しかし、政権運営は日々連続しており「このままでは身体が壊れるのでは」と心配する声も強まっています。
睡眠時間は“2〜4時間”——トップの重圧、支えるルーティン
高市首相は自身の睡眠状況について「大体2時間から長い日でも4時間」と明かしており、そのタフな働きぶりが報道される一方で、持病や家族の介護などの私生活面でも負担を抱えている現実が浮かび上がります。
朝は「熱いシャワーかお湯につかる」ことを決して欠かさないのが高市流。休息の少ない中でも、自分をリセットし頭を切り替える貴重な習慣なのです。政調会長時代から「何事も根を詰めるタイプ」で、時に周囲が心配するほど仕事に没頭してきた高市氏。その背景には、リーダーとして誰よりも資料や状況を読みこみ「納得できるまで準備を重ねる」緻密さがあると言えるでしょう。
周囲の懸念と与野党からの指摘——持続可能な働き方は可能か?
総理番記者の分析では「“夜の日程を減らしてほしい”と高市氏自身が要望している」とされるものの、年明けの通常国会や外交日程では制約が難しくなる見通しです。また「議員宿舎での面会はあるものの、大きな夜の会食などは控えている」様子が伝えられていますが、首相としての公務は多岐にわたり、今後も過重労働のリスクをはらんでいます。
- 自民党内部からは「パフォーマンス維持には休憩も必要。うまく“さぼり”を入れてほしい」との声
- 野党側からは「首相が午前3時から始動なら、役所は2時半、事務方は1時半から動いている。組織全体の体力が持たない」との指摘
- 国民民主や立憲民主の議員からも「首相の早朝対応が霞ヶ関全体に与える影響が大きい」との意見
また、今回の事態を受けて高市首相が打ち出した「労働時間規制緩和」についても、長時間労働問題の再燃を指摘する声が止みません。
識者・メディアの反応——古舘伊知郎の熱論とワークライフバランス論争
報道キャスターである古舘伊知郎氏は、今回の「午前3時問題」について「いいじゃないか!何がワークライフバランスだ!」と独自のコメントを寄せ、物議を醸しました。古舘氏の見解は「突出したリーダーが献身的に働くこと自体が問題だと言い切れない」とする一方、これを見た視聴者やネット上では「過労死ラインすれすれの働き方を肯定してよいのか」と賛否が二分されています。
世代交代や価値観の転換が進む社会の中で「首相一人の強い“頑張り”に頼るガバナンスは持続可能なのか」、また「桁外れの働き方が組織全体に波及した時の危うさ」を浮き彫りにしています。
立憲民主の“師弟コンビ”が引き出した政策転換と外交・内政への波紋
今回の予算委員会では、立憲民主党の議員が「師弟コンビ」として高市首相への鋭い質問を連携して展開。その結果として、二つの重要な政策転換が明らかになりました。一つは労働行政に関する規制緩和問題、もう一つは外交分野における方針です。議場でのやり取りが実際に政策に影響を与える鮮明な例となり、内政・外交の両面で注目が集まっています。
- 政権側は「現場の声に耳を傾け柔軟に政策を修正する姿勢」を強調
- 野党側は「抜本的な働き方や制度設計の見直し」を引き続き求める構え
- 外交分野でも「現実路線と理想の狭間で調整を続けていく必要性」が浮き彫り
高市政権発足早々、国会論戦が直接政策転換を引き出す構図は珍しく、今後の与野党のせめぎ合いがますます加速しそうです。
岩田明子が注視する「首相の健康」と働き方改革の行方——今こそ冷静な議論を
岩田明子氏は今回の一連の騒動を受け「高市首相個人の資質と健康問題、そして公職に就く者としての持続可能な働き方——双方のバランスを真剣に考えるべき時です」とコメント。短期的な“ガッツ”ではなく、制度面の設計や現実的な働き方の再構築こそ求められる——その現場を丹念に観察し続ける姿勢を崩していません。
今回注目された「午前3時ルーティン」や「熱いシャワーの朝」は、象徴的な一断面に過ぎません。首相一人の献身を美談とするのではなく、現代社会にふさわしいリーダーシップと組織運営のあり方——それを冷静に見つめ直す契機となった今回の出来事。岩田明子氏の視点を交えながら、今後も社会全体の健全な議論が続くことを願ってやみません。

