千葉県の若者交流事業で物議 40代以上を告知なく除外、「厳正な抽選」と記載も実態は異なる

千葉県が本年度から始めた「若者の仲間づくり支援事業(ミラチバプロジェクト)」の交流イベントで、予期しない騒動が発生しました。若者の出会いと仲間づくりを支援することを目的とした「ちば部」のプロ野球観戦イベントにおいて、40代以上の応募者が告知なく抽選から除外されるという事態が起きたのです。この対応の不透明さが現在、議論を呼んでいます。

予想外の高い応募数と年齢層の分布

千葉県子育て支援課の発表によると、定員100人に対して369人もの応募がありました。応募者の年齢別内訳を見ると、20代以下が123人、30代が83人、40代が67人、50代以上が96人となっており、若者層だけではなく、より上の年代からの応募も相当数ありました。特に注目すべき点は、40代以上の応募者が約163人で、全体の40%以上を占めていたことです。

応募者の性別は男性が217人、女性が151人、その他が1人であり、主催者は男女同数の50人ずつを選出することを目指していました。最終的に当選者は、20代で66人、30代で34人が選ばれ、合計100人のイベント参加者が決定されました。

告知なく40代以上を除外 透明性の欠如が問題に

ここで問題となったのが、募集時点で年齢の上限が明記されていなかったという点です。応募要件は「18歳以上」とのみ記載されており、上限については一切触れられていませんでした。にもかかわらず、実際の抽選では40代以上の応募者が告知なく除外される措置が講じられたのです。

さらに問題を深刻化させたのは、落選通知に「厳正なる抽選の結果」と記載されていた

千葉県の釈明 「若者層を優先」という事後説明

11月28日に開かれた県議会の代表質問で、千葉新政策議員団の須永和良議員がこの問題を取り上げました。これに対して高梨みちえ副知事は釈明を行いました。副知事の説明によれば、「応募が定員を大幅に上回ったため、若者の代表的な年代である20代と30代を優先して当選者を決定した」とのことです。

副知事はさらに、「募集開始時点で抽選方法などの詳細を示しておらず、応募者への事前説明が十分でなかった」と認め、対応の不備を認める形となりました。千葉県は11月26日付でホームページに事の経緯を公表しましたが、この後発的な情報公開についても、事前の透明性が欠けていたことを浮き彫りにしています。

議員からは批判の声 「抽選とは言えない」

須永県議は県の対応に対して厳しい見方を示しています。「一部を恣意的に除外した時点で抽選とは言えない」と指摘し、40代以上の応募者が「今でも公正な抽選の結果だと思っている」と述べました。さらに、県に対して「誠意ある対応をすべき」と切り捨てる意見も表明しており、対応の改善を求める声が上がっています。

なぜこのようなことが起きたのか

今回の事態の背景には、主催者が想定していなかった応募層の広がりがあったと考えられます。「若者の仲間づくり」というコンセプトだから40代以上は対象外だろうという主催者の暗黙の前提と、応募要件に明確な上限を示さなかったことのズレが生じました。

また、プロ野球観戦というイベント内容の魅力が想定以上であり、20代から50代以上にわたる広い年代から応募が集まったことも要因として考えられます。これは主催者にとって予期しない人気があったことを示しており、同時に「出会いの場」を求める人々の需要が多様な年代に広がっていることを示唆しています。

今後の課題と反省点

この問題から浮かび上がる課題は複数あります。第一に、公的な事業において透明性と事前説明が極めて重要であるということです。ルール変更や除外基準は、募集時点で応募者に明確に告知される必要があります。

第二に、事業の目的と募集要件の整合性です。「若者」の定義が何歳までなのかを、応募開始時点で明記すべきでした。第三に、応募が予想を大きく上回った場合の対応方法を、事前に準備しておくことの重要性も指摘できます。

千葉県は、このような事態を今後繰り返さないために、募集要項の整備や対応マニュアルの作成など、制度設計の根本的な見直しを行う必要があるでしょう。公的機関の信頼は、こうした細部での誠実な対応から成り立つのです。

社会的な背景

興味深い点として、今回のイベントに40代以上から多数の応募があったことも注目に値します。これは、より上の年代にも出会いや交流の機会を求める需要があることを示唆しています。市町村や都道府県の交流事業は、年代別のニーズを改めて把握し、それぞれの年代向けの適切なプログラムを用意することも、将来的な検討課題となるかもしれません。

千葉県のこの事例は、行政が実施するイベントやプロジェクトにおいて、ルールの明確化と透明性の確保がいかに大切であるかを、改めて認識させてくれるものとなりました。

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