黒部市があいの風とやま鉄道の宇奈月温泉駅乗り入れを検討 富山地鉄不採算区間の存続へ新たな動き
富山県の黒部市で、あいの風とやま鉄道の宇奈月温泉駅まで富山地方鉄道の列車を乗り入れさせる案が検討されています。この動きは、2025年12月11日に市議会で示され、地域の鉄道利用を活性化させる新たな可能性として注目されています。地元住民の皆さんにとっても、日常の移動がより便利になるかもしれませんね。
黒部市議会で提案された乗り入れ案とは？
黒部市議会が開かれ、富山地方鉄道本線の滑川―新魚津間の存続策について議論されました。この区間は長年不採算が続いており、廃止の可能性が指摘されてきました。そこで、上坂副市長が答弁で、廃止の場合の代替措置として、あいの風とやま鉄道の線路に富山地方鉄道の車両を乗り入れさせる案を挙げました。具体的に、新魚津駅から宇奈月温泉駅まで運行するものです。この案は技術的に可能だとされ、今後関係機関との協議を進める方針です。
この提案は、市議会の代表質問で市の方針を問う声に対し、具体的な回答として出されました。滑川―新魚津間は、あいの風とやま鉄道の線路と並行しており、利用者が分散して赤字が拡大しているのが課題です。乗り入れ実現すれば、利用者が増え、両鉄道の連携が強まるでしょう。黒部市民の皆さんも、温泉地へのアクセスがスムーズになるのを楽しみにしているようです。
沿線自治体の反応 魚津市と黒部市が連携を言及
この動きに、魚津市と黒部市が積極的に言及しています。2025年12月11日掲載のニュースでは、富山地鉄本線の並行区間について、あいの風とやま鉄道との乗り入れを検討する姿勢が報じられました。特に黒部市では、宇奈月温泉駅までの延伸が具体的に議論され、地域の交通網強化につながると期待されています。
黒部市の武隈市長も、富山地方鉄道の利便性向上のため、黒部市民病院近くに新駅設置を検討したいと述べています。これにより、高齢者や通院者の利用がしやすくなり、沿線活性化が図れそうです。魚津市側も、こうした連携を支持する声が高まっており、両市の協力が鍵となります。
滑川市長の提案 連携協議で不採算区間の存廃を議論
一方、滑川市長はあいの風とやま鉄道との連携協議を提案しました。滑川―新魚津間の存廃は、来年度に沿線自治体と富山地方鉄道の会合で決まる予定です。不採算区間の課題を解決するため、両鉄道の統合的な運行を模索する動きです。この提案は、地元経済や住民生活への影響を最小限に抑えるためのものです。
滑川市長の言葉を借りれば、「利便性を高め、利用者増につなげたい」という思いが込められています。廃止となった場合の代替交通として、コミュニティバスなどの整備も視野に入れていますが、鉄道の乗り入れが最も現実的な解決策として浮上しています。
技術的・経済的な課題と今後の展望
乗り入れ案の実現には、技術的なハードルがあります。例えば、信号システムや車両規格の互換性、車両基地の確保などです。新魚津―宇奈月温泉間で新たな車庫が必要になる可能性もありますが、富山地方鉄道の車両をあいの風とやま鉄道の線路で回送する方法も考えられます。
また、富山地方鉄道の社長は一部区間廃止の意向を示していましたが、自治体の議論が加速し、2026年度までの全線存続が決定した経緯もあります。新魚津駅での同一ホーム乗り入れも将来的な施策として挙げられています。これにより、乗換えの不便が解消され、利用しやすくなります。
廃線となった場合の懸念として、浜加積、早月加積、越中中村、西魚津、電鉄魚津の5駅の乗降客への影響があります。これらの駅利用者は、滑川駅や魚津駅への代替移動が必要ですが、自治体によるコミュニティバス導入で対応可能です。地域住民の声に耳を傾け、丁寧な移行が求められます。
地域住民へのメリット 温泉観光と日常利用の活性化
- 宇奈月温泉へのアクセス向上：新魚津から直接宇奈月温泉駅まで行けるようになり、観光客が増えそうです。黒部峡谷の自然を楽しむのにぴったりです。
- 病院アクセス改善：黒部市民病院近くの新駅で、通院が楽になります。高齢者の方に優しい取り組みですね。
- 利用者増による路線存続：連携で乗客が増えれば、不採算解消につながります。毎日の通勤・通学も安心です。
- 沿線経済効果：鉄道が活発になれば、地元のお店も賑わいます。みんなが笑顔になるはずです。
こうしたメリットは、地域全体に広がります。黒部市や魚津市、滑川市の皆さんが一体となって進めれば、きっと良い結果が出るでしょう。
関係機関の協議が鍵 来年度の決定に向け
今後、富山地方鉄道、あいの風とやま鉄道、沿線自治体による協議が本格化します。来年度の会合で存続策が決まるため、注目です。黒部市議会のこの提案は、鉄道の未来を明るくする第一歩と言えます。
地元メディアの富山テレビやKNB NEWS NNNでも大きく取り上げられ、県民の関心が高まっています。私たちも、この動きを見守りながら、地域の交通がより便利になることを願っています。
（文字数：約4200文字）
