東北大学が外国人研究者等受入支援サービスを強化

2025年7月24日、東北大学は外国人研究者や留学生の受け入れに関わる支援業務について、株式会社キューアンドエーグループ(以下キューアンドエー社)と連携し、新たなサポートサービスの提供を開始しました。この動きは、同大学が目指す国際卓越研究大学としての地位強化の一環であり、外国人研究者比率30%をめざした体制づくりの重要な一歩となっています。

背景と目的

昨今、日本の大学では積極的に外国人研究者や留学生を受け入れていますが、受け入れ体制の多様化や言語の壁による課題は年々顕著になっています。特に東北大学は、2024年11月に「国際卓越研究大学」の認定を受け、その責務を踏まえ、外国人材の安定的な受け入れと高度な支援体制の構築を急務としてきました。

こうした背景のもと、外国人研究者が日本で安心して研究や生活に専念できるよう、外国人研究者受入れの各種手続きや生活支援を包括的にサポートする仕組みが求められていました。

キューアンドエー社との連携による新サービスの内容

今回の連携により、東北大学は外国人研究者等の受入・在留にかかる支援業務のサポートサービスをキューアンドエー社をはじめ複数の専門企業とともに提供します。キューアンドエー社は外国人材支援に長けており、多言語対応や行政手続き支援、生活サポートといった多面的なサービスを担当します。

  • ビザ取得や在留手続きの支援
  • 住居や生活の案内、生活立ち上げの支援
  • 文化・言語面でのサポート体制の充実
  • 継続的な相談窓口の設置

これらの支援は、外国人研究者が来日から滞在期間中、さらには離日まで安心して過ごせる環境づくりを目的としています。また、東北大学側の受け入れ部局担当者のフォローも強化され、双方にとって円滑なコミュニケーションが図られます。

国際サポートセンターとの連携体制

東北大学の国際サポートセンター(ISC)は、これまでも外国人研究者や留学生に対し来日オリエンテーションや行政手続き説明会などを開催してきました。今回のキューアンドエー社との連携により、このセンターのサービスもさらに拡充される見通しです。たとえば、仙台市や公益財団法人仙台観光国際協会(SenTIA)との連携による生活情報の提供など、地域とも密接に連携した支援体制が整いつつあります。

今後の展望

東北大学は今回の支援サービス開始を機に、外国人研究者等の受入れを促進し、研究の国際競争力向上を図っていく方針です。将来的には外国人研究者比率を30%まで引き上げ、多様性あふれる研究環境の形成を目指しています。これに伴い、さらなる多言語対応や専門的な生活支援サービスの高度化も進める計画です。

キューアンドエー社との連携は、大学と企業が協力しながら外国人研究者支援を進める新たなモデルケースとして、他大学や研究機関への波及効果も期待されています。

まとめ

  • 東北大学は2025年7月より外国人研究者受入サポートサービスを本格的に開始
  • キューアンドエー社と連携し、多言語・多面的な支援を提供
  • 国際卓越研究大学の認定を踏まえ、外国人研究者比率30%を目標に支援体制を強化
  • 地域や他企業との共同で安心できる研究環境の実現を図る

今回の施策は、グローバルな研究人材の受け入れ促進とその活躍を支える重要な取り組みとして、多くの期待が寄せられています。

参考元