みずほFG、新たな転換点として金融ベンチャーと合弁強化へ

2025年7月24日発表された最新の動きによると、みずほフィナンシャルグループ(以下、みずほFG)は、成長を続ける金融ベンチャーとの合弁事業を強化し、国内外での事業拡大を目指す新たな局面に入っています。みずほFGは、これまでの伝統的な金融ビジネスに加え、ベンチャー企業との戦略的なパートナーシップを深めることで、イノベーションを加速させる狙いです。

具体的には、株式会社UPSIDERホールディングスとの共同で、スタートアップ向けのデットファンド「UPSIDER BLUE DREAM Growth Fund 2号」を設立し、総額143億円という規模で資金をクローズしています。このファンドは、成長段階にある企業の資金需要に応え、企業の非上場化や成長投資などに対応することを目的としています。みずほFGは、資金提供だけでなく、ベンチャー各社の経営支援やネットワーク形成を行うことで、多面的なサポート体制を構築しています。

中堅企業支援に本腰、成長投資や非上場化で新たな商機を創出

みずほFGの木原正裕執行役社長は、中堅企業支援に本格的に取り組む姿勢を示しています。中堅企業は日本経済の基盤であり、持続的成長のためには資金調達や経営の多様化が不可欠です。そのため、みずほFGは成長資金の供給や非上場化支援を強化し、企業の長期的な発展を後押しする計画です。

加えて、みずほFGは日本政策投資銀行と連携し、成長投資や事業承継、カーブアウトを支援する共同投資ファンドも立ち上げています。このプログラムは、リスクマネーの供給を通じて、中堅企業の競争力強化を図る狙いがあり、ブルーパートナーズ第四号・第五号投資事業有限責任組合として成立しました。

中堅企業支援の具体施策

  • 成長資金の供給強化による事業拡大支援
  • 非上場化(IPO回避)支援を通じた長期的な経営安定化
  • 事業承継の円滑化による世代交代の促進
  • リスクマネー供給による新規事業・イノベーション促進

みずほの革新的取り組みと社会的貢献

みずほFGは、単に資金提供にとどまらず、イノベーション創出や社会的課題への対応にも注力しています。徳島県神山町に開校した「神山まるごと高等専門学校」への寄付支援や、アクセラレータープログラムの共同運営を通じて、次世代人材の育成や新規事業創出の土壌作りを進めています。このような取り組みは、地域活性化や産業構造の革新に寄与しているほか、少子高齢化の進展する社会に対しても柔軟に対応するための基盤形成となっています。

みずほFG社長のメッセージと今後の展望

木原社長は、「われわれは中堅企業の成長に向けた資金供給と経営支援を強化し、企業の持続的な発展に寄与する」と強調しています。成長投資や非上場化、市場環境の変化に応じた柔軟な経営支援を進めることで、みずほFGは企業とともに歩む金融パートナーとしての役割を深化させていく意向です。

また、金融ベンチャーとの合弁事業強化により、多様な事業機会を創出し、日本のイノベーションエコシステム形成において中心的な位置を占めることを目指しています。これらの戦略的な動きを通じて、みずほFGは日本経済の新たな成長エンジンとして注目されるでしょう。

参考元