金正恩、人民軍の「実戦準備」を強調し砲兵射撃競技を視察

2025年7月24日、北朝鮮の最高指導者・金正恩は、人民軍の砲兵部隊の射撃訓練競技を視察し、兵士たちに対して「百戦百勝、敵を撃破する」という強い意志を示し、実戦に備えた訓練の徹底を呼びかけました。今回の視察は、北朝鮮軍が常に高い戦闘準備態勢を維持し、現代戦に対応できる能力を強化することを目的としています。

砲兵部隊射撃大会の模様

金正恩は、人民軍大連合部隊に属する砲兵部隊が実施した射撃大会の様子を観戦しました。大会は厳密な訓練基準と競技規定のもとで行われ、部隊は精密な砲撃技術と迅速な対応能力を披露しました。この訓練競技は、日常的な訓練の延長線上にあり、戦闘に即応可能な状況を再現しながら実施されています。

金正恩が強調した「実戦準備」

視察に際し、金正恩は軍の士気と戦闘力向上の重要性を強調し、「実戦環境さながらの劣悪な条件でも戦える力を持つべきだ」との厳しい指示を出しました。彼はまた、「百戦百勝、敵を打ち破る」と軍の使命感を鼓舞し、全軍に即応できる状態を徹底するよう求めました。これまでにも金正恩は、狙撃兵部隊や戦車部隊の訓練視察を通じて戦争準備の強化を繰り返し呼びかけており、今回も同様の方針が示されたことになります。

背景と意義

北朝鮮は近年、軍事力の近代化と実戦能力の強化に注力しており、特殊部隊の精鋭化や新型兵器の導入が進んでいます。今回の砲兵部隊射撃競技の視察は、これらの取り組みの一環として、国防強化の姿勢を内外に示す意味合いがあります。また、金正恩による直接指導は兵士の士気向上に寄与し、軍全体の結束を強める効果が期待されます。

今後の展望

金正恩が強調している通り、北朝鮮軍は「現実の戦闘環境を想定した厳しい訓練」を続ける方針です。これにより、いつでも戦闘に投入できる即応態勢を維持し、国家の安全保障を確固たるものにしようとしています。専門家らも、こうした軍事訓練の強化は北朝鮮の対外的な軍事的プレゼンスを高め、地域の安全保障環境に影響を与える重要な動きと指摘しています。

今回の金正恩の視察は、北朝鮮内部における軍事力強化の決意を示すだけでなく、国際社会に向けた厳しいメッセージとしても受け取られます。人民軍の各部隊は訓練の質と実戦能力の向上により一層努め、国家防衛の砦としての役割を堅持するとみられます。

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