S&P500、7月28日の米国株動向:EU貿易合意の効果は限定的も高値圏での推移続く
2025年7月28日の米国株式市場において、S&P500指数はわずかな変動にとどまり、小幅な上昇で取引を終えました。背景には、EUとの貿易合意期待があったものの、市場を強く刺激する材料にはならず、目立ったラリー(上昇相場)形成は見られませんでした。しかしながら、S&P500は依然として堅調な値動きであり、ナスダックとともに史上最高値を更新する基調が続いています。
1. S&P500の市場動向と背景
- 微増での取引終了:7月28日のS&P500は前日比ほぼ横ばいで終了し、昨日のニュースではEUとの貿易協定に関する期待が高まったものの、その効果は限定的でした。市場はこのニュースを大きな買い材料とはみなさず、慎重な値動きとなりました。
- 高値圏での持ちこたえ:それでもS&P500は年初来の上昇トレンドを維持し、強気のテクニカル指標が並んでいます。特に週足チャートでは6500ポイントを目指す動きが継続しており、移動平均線は上向き、RSIは70%前後の強気な水準で推移しています。
- ナスダックも連日最高値:同じくテクノロジー株中心のナスダック総合指数も高値更新を重ねており、S&P500との連動性が目立ちます。これにより全体として米国株市場の好調な姿勢が再確認されました。
2. 個別銘柄の動きに注目
- 好調銘柄:スーパーマイクロ(Supermicro)やナイキ(Nike)の株価は今日上昇。堅調な業績や好材料が背景にあると見られます。
- 軟調銘柄:一方で、アルベマール(Albemarle)の株価は下落。全体相場の強さの中で個別の動きには差が出ていることがうかがえます。
3. 市場の現状と今後の見通し
米国株市場では、テクノロジーを中心に生成AI関連企業など成長期待の高い銘柄群が投資家の注目を集めています。加えて、テクノロジー以外のセクターへも資金流入が加速し、幅広い業種での好業績が市場全体を押し上げている状況です。
テクニカル指標から判断すると、S&P500の上昇トレンドはまだ継続中で、調整局面があっても移動平均線が強力なサポートとなりそうです。これは押し目買いの好機と考えられ、長期的に見れば6500ポイント超えも視野に入ると予想されます。
ただし、EUとの貿易協定が市場を大きく動かす材料とはならなかったため、今後は企業決算の結果や米国の金融政策、地政学的リスクなどが投資家の関心を集めていくでしょう。
4. 総括
7月28日、S&P500は小幅な動きながら依然として強い基調を保ち、ナスダックも連日の最高値更新となりました。EUの貿易合意ニュースはあったものの、株式市場に大きな刺激を与えるに至らず、市場は次の材料を見極めつつ堅調な動きを続けています。
幅広いセクターで好業績が確認されていることや、テクニカル指標の多くが強気を示していることから、中期的にはまだ上昇の余地があるとの見方が一般的です。投資家は今後の企業決算や米国の金融政策の動向に注目しつつ、押し目買いの機会をうかがう動きが続きそうです。