米株式市場が反発、NYダウが208ドル高で4万4901ドルに達する

2025年7月25日、ニューヨーク株式市場でダウ工業株30種平均は前日比208.01ドル高の4万4901.92ドルで取引を終えました。これは市場の予想を超える企業決算が相次いだことや、米国と欧州連合(EU)との通商交渉の進展期待が背景となっています。

関税懸念の緩和が株価の押し上げに寄与

投資家は米国とEU、さらには中国との間で行われている通商交渉に注目しており、交渉の前進が関税に関する不透明感を解消しつつあるとの見方が広がりました。これにより、リスク許容度が高まり、株式市場への資金流入が活発化しています。

主力企業の決算が市場予想を上回る

  • 鉱山大手ニューモント(NEM)は好決算と自社株買い計画が投資家の好感を呼び、株価は上昇しました。
  • 一方、ケーブルテレビのチャーター・コミュニケーションズ(CHTR)は契約者数減少で利益が予想を下回り、株価は下落しました。
  • 消費財メーカーのプロクター・アンド・ギャンブル(PG)もアナリストによる投資判断の引き下げが響き、値を下げています。

ハイテク株中心のナスダックは3日連続で史上最高値を記録

同日、ナスダック総合指数も50.36ポイント高の2万1108.32で取引を終え、3日連続で過去最高値を更新しました。ここには人工知能(AI)関連への期待の高まりが反映されています。

S&P500も最高値更新、米景気の堅調さ示す

他の主要指数であるS&P500も最高値を更新しました。これは多くの大型企業決算が市場の予想を上回り、米国経済の堅調な状態を示しているためです。

市場の安心感を反映、VIX指数は2月以来の低水準

投資家の恐怖心理を示す「恐怖指数」として知られるVIX指数は、14.92と2月以来の低水準まで低下しました。これは株式市場のボラティリティ(価格変動の大きさ)が落ち着いていることを示唆しており、投資家のリスク志向の回復を表しています。

展望とまとめ

米国市場は、企業決算の堅調さと合わせて、米国とEUとの通商協議が進展する期待感に支えられ、活況を呈しています。特にNYダウが208ドル高と大幅に上昇し、4万4900ドル台に乗せたことは、市場全体の強気姿勢を示す重要なサインです。今後の通商交渉の動向が引き続き注目されるところです。

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