熊本県阿蘇地方で最大震度3の地震 阿蘇市・産山村・南阿蘇村などで揺れを観測 津波の心配なし

熊本県阿蘇地方を震源とする最大震度3の地震が発生し、熊本県の阿蘇市産山村南阿蘇村などで揺れが観測されました。
気象庁の発表によりますと、この地震による津波の心配はないということです。

地震の概要

今回の地震は、気象庁が「熊本県阿蘇地方を震源とする地震」として発表したもので、最大震度は3、震源は熊本県阿蘇地方とされています。
また、同じ阿蘇地方を震源とする地震について、12月28日未明には最大震度2の揺れが観測されており、阿蘇地方周辺で小規模な地震活動が続いていることがうかがえます。
28日未明の地震では、マグニチュードは2.8、震源の深さは約10kmと推定され、熊本県南阿蘇村で震度2、阿蘇市などで震度1を観測しました

その後29日朝には、熊本県阿蘇地方を震源とする最大震度3の地震が発生し、熊本県内でより強い揺れが観測されています
震源の深さはおおむね10km、地震の規模を示すマグニチュードはM4.0と推定されており、この規模としては内陸の浅い地震として一般的な大きさといえます

各地の震度

最大震度3を観測したのは熊本県で、阿蘇地域を中心に揺れが感じられました
熊本県の阿蘇市産山村南阿蘇村などで体に感じる揺れとなり、一部では驚いて身構えた方もいたとみられます。
また、隣接する宮崎県内でも震度1の揺れが観測され、延岡市や西都市など複数の地域で小さな揺れを感じました

一方、28日未明に発生した地震では、最大震度は2で、熊本県南阿蘇村で震度2、阿蘇市などで震度1が観測されました
これら一連の地震はいずれも熊本県阿蘇地方を震源としており、同地域での地震活動が続いている状況です。

津波の心配はなし

今回の最大震度3の地震について、気象庁および各報道機関は、「この地震による津波の心配はありません」と伝えています
また、28日未明の地震についても、津波の心配はないと発表されています
震源が内陸部の阿蘇地方であり、マグニチュードも比較的中規模であることから、津波が発生する条件には当たらないと判断されています。

被害情報と生活への影響

現時点で、最大震度3を観測した熊本県内で、建物倒壊などの大きな被害の情報は入っていません。
震度3程度の揺れでは、屋内にいると食器や戸棚の中の物がカタカタ揺れたり、吊り下げた照明器具が揺れたりすることがありますが、通常は大きな構造被害が出ることは少ないとされています。

それでも、地震に敏感な方や、過去の熊本地震を経験された方にとっては不安を感じる揺れであった可能性もあります。
阿蘇地方は観光地としても知られており、宿泊施設や観光関係の事業者も多いため、早朝や日中の時間帯であれば、一時的に交通機関や施設で安全確認が行われることも考えられます。

阿蘇地方での近年の地震活動

阿蘇地方は、火山活動や地殻変動の影響を受けやすい地域のひとつで、これまでも小規模から中規模の地震がたびたび観測されています。
2025年12月28日には、今回取り上げている最大震度2の地震のほか、台湾付近やトカラ列島近海、岩手県沖、福島県会津など全国各地でも地震が発生しており、日本列島全体で地震活動が続いていることがわかります

また、29日朝の阿蘇地方を震源とする最大震度3の地震とは別に、同じ29日には、熊本県阿蘇地方を震源とする最大震度1の地震も観測されています
このように、同じ地域で規模の異なる地震が連続して発生することは珍しいことではなく、阿蘇地方周辺の地殻が不安定な状態にある可能性も指摘されています。

今後の地震への備え

今回の最大震度3の地震は、大きな被害を伴うものではなかったとみられますが、地震はいつどこで起きるかわからない自然現象です。
日頃から、次のような備えをしておくことが大切です。

  • 家具や本棚の固定、食器棚の扉にストッパーをつける
  • 懐中電灯、携帯ラジオ、乾電池、飲料水、非常食などを備蓄する
  • 家族で避難場所や連絡方法を話し合っておく
  • スマートフォンなどで、地震速報や防災情報を受け取れる設定にしておく

とくに阿蘇地方や熊本県内にお住まいの方は、過去の大きな地震の経験から、防災意識の高い方も多いと思われますが、時間の経過とともに備えが緩んでしまうこともあります。
今回のような震度3クラスの揺れをひとつのきっかけとして、改めてご家庭や職場の防災対策を見直すことが重要です。

気象庁など公的機関の情報に注意を

地震が発生した際には、テレビやラジオ、インターネット、スマートフォンの防災アプリなどを通じて、気象庁や自治体など公的機関が発表する情報を確認することが大切です。
速報段階では「震度」や「震源の位置」「津波の有無」などの基本情報が伝えられ、その後、詳細な震源やマグニチュード、各地の震度分布が明らかになります。

今回の阿蘇地方の地震でも、気象庁は発生時刻震源地最大震度マグニチュード震源の深さなどを順次発表し、あわせて津波の有無についても情報を提供しました
情報が錯綜しやすい災害時には、SNSなどで根拠の弱い情報が拡散される場合もありますが、まずは公式な情報源を確認することが重要です。

阿蘇地域の皆さんへ、やさしいメッセージ

熊本県阿蘇地方では、過去にも大きな地震や火山活動に伴う影響を経験しており、今回の揺れで不安な気持ちになった方も多いかもしれません。
最大震度3という数字だけを見ると、日常生活の大きな妨げとなるほどではない場合がほとんどですが、夜間や早朝に突然揺れを感じると、驚いたり、当時の記憶がよみがえったりすることもあるでしょう。

今回の報道や気象庁の発表では、津波の心配がないこと、そして今のところ大きな被害情報がないことが確認されています
それでも、「もしまた大きな地震が来たらどうしよう」と感じる方もいると思います。そうしたときには、身の回りの備えを整えることが、心の安心にもつながります。

家族と一緒に避難経路を確認してみたり、非常持ち出し袋の中身を見直したりするだけでも、「いざという時に備えている」という実感が生まれ、少し気持ちが落ち着くこともあります。
阿蘇の美しい自然の中で、これからも安全に、安心して暮らし続けるために、無理のない範囲で少しずつ備えを進めていくことが大切です。

まとめ:今回の地震のポイント

  • 熊本県阿蘇地方を震源とする最大震度3の地震が発生し、阿蘇市・産山村・南阿蘇村などで揺れを観測
  • 震源の深さはおおむね10km、マグニチュードはM4.0と推定
  • この地震による津波の心配はないと気象庁などが発表
  • 現時点で大きな被害の情報は入っておらず、生活への直接的な影響は限定的とみられる
  • 阿蘇地方では28日未明にも最大震度2の地震が発生しており、小さな地震活動が続いている
  • 今回の揺れをきっかけに、家具の固定や非常持ち出し品の点検など、日頃の地震対策を見直すことが重要

今後も地震や防災に関する最新情報に注意しつつ、落ち着いて行動し、安全確保を最優先にお過ごしください。

参考元