油井亀美也宇宙飛行士らCrew-11クルー、国際宇宙ステーションへ向けてケネディ宇宙センターに到着

2025年7月26日、JAXA所属の宇宙飛行士油井亀美也(ゆい かめや)氏と米国NASA及びロシアのクルーを含む、国際宇宙ステーション(ISS)長期滞在ミッション「Crew-11」の4名の宇宙飛行士がフロリダ州ケネディ宇宙センターに到着しました。

Crew-11の概要とミッション日程

  • 搭乗宇宙飛行士 : NASA宇宙飛行士ゼナ・カードマン(司令官)、マイク・フィンク(操縦士)、JAXAの油井亀美也、ロスコスモス(ロシア宇宙機関)所属のオレグ・プラトノフの4名
  • 打ち上げ日時 : 日本時間2025年8月1日午前1時9分(米国東部夏時間7月31日午後12時9分)
  • 打ち上げ場所 : 米フロリダ州ケネディ宇宙センター第39A発射台
  • 搭乗宇宙船 : SpaceXのFalcon9ロケットに搭載される「ドラゴン・エンデバー」
  • ISSドッキング予定 : 打ち上げの翌日、8月2日午前3時頃
  • 滞在期間 : 約6か月間、ISS第73次及び第74次長期滞在ミッションとして活動

今回のCrew-11ミッションは、NASAの商業クルー計画に基づくSpaceX社の有人宇宙船運用の11回目の実用ミッションであり、ドラゴン・エンデバー宇宙船にとっては6回目の飛行となります。

油井亀美也宇宙飛行士の意気込みと経歴

油井亀美也宇宙飛行士は、2015年にロシアのソユーズ宇宙船で初めてISSに長期滞在した経験があり、今回が2回目の宇宙飛行となります。10年ぶりのISS復帰を控え、油井氏は日本時間7月27日のケネディ宇宙センター到着時に、「私の髪型のように準備は万端です」と冗談交じりに述べ、順調に準備を進めていることを示しました。

彼は航空自衛隊のテストパイロット出身でもあり、以前はBoing社の宇宙船「Starliner」の開発にも助言を行うなど、豊富な知識と経験を持っています。これまでに搭乗した3種類の宇宙船を比較しながら、その違いについて語ったこともあります。

油井氏の今回のミッションキャッチコピーは「明るい未来を信じ、新たに挑む!」であり、「日本はまだまだやれる、素晴らしい国だと、多くの人に感じてほしい」と強い意志を示しています。

ミッションの重要性と期待される活動

Crew-11クルーは、ISSでの約6か月間のミッション中に多くの科学実験や技術実証を行う予定です。特にNASAは、このミッションをArtemis計画の一環として位置づけており、月面南極付近での着陸シナリオを模した実験も実施します。これは無重力や微小重力環境が人間の空間認識能力に与える影響を調査するものです。

また、クルーにとっては新しい技術や宇宙船の運用に適応する重要な機会でもあります。ゼナ・カードマン司令官とオレグ・プラトノフ宇宙飛行士は初飛行であり、油井宇宙飛行士は2回目、マイク・フィンクは4回目の宇宙飛行で経験豊富なメンバーとの連携に期待が寄せられています。

まとめ

2025年8月1日に打ち上げ予定のCrew-11ミッションは、日本の油井亀美也宇宙飛行士を含む4名の国際クルーが、SpaceXのドラゴン・エンデバー宇宙船でISSへの長期滞在を目指します。約6か月にわたって科学研究や技術実証を推進し、宇宙開発の重要な一歩となる注目のプロジェクトです。ケネディ宇宙センターに到着し、順調に打ち上げ準備が進むクルーたちを、日本中が応援しています。

参考元