注目の新観光列車、アジアと北海道で続々登場
2025年7月、中国と日本で新たな観光列車の運行が始まり、旅行者の注目を集めています。北京・天津・河北のパノラマ観光列車「星光・燕趙号」と、北海道宗谷線の新しい観光列車「秋たび そうや」号が、それぞれに特色ある旅の魅力を提供します。
北京・天津・河北を結ぶ「星光・燕趙号」運行開始
7月9日、中国の京津冀(北京市・天津市・河北省)エリア初の観光列車、「星光・燕趙号」の運行が北京駅からスタートしました。この列車は単なる移動手段を超え、「移動する展望リビングルーム」とも評される革新的なデザインを採用しています。
- 編成構成:7両編成で、パノラマ観光車両、多機能エンターテインメント車両、テーマレストラン車両、観光車両の4種類の車両が融和。
- 特徴:広大な窓からの絶景を楽しめるパノラマ車両や、食事や娯楽を一体化した車内空間により、移動中も観光・食事・エンターテインメントを堪能可能。
- ルート:北京駅を起点に天津市や河北省の避暑地承徳市を結び、多彩な地域文化や自然風景に触れられる。
この列車は京津冀エリアの観光促進と地域連携の一環として、地域の魅力を体感しながらの新しい旅のスタイルを実現しています。旅行者の期待に応えつつ、新たな地域活性化策の象徴にもなっています。
北海道・宗谷線に期間限定の観光列車「秋たび そうや」号登場
一方、日本の北海道でも、宗谷本線を舞台にした新観光列車「秋たび そうや」号が2025年10月の2日間限定で運行されます。JR北海道が企画・運行するこの列車は、「4つの秋」をテーマに秋の自然や食文化を楽しむ特別な旅です。
- 運行日程:2025年10月の2日間限定運転。
- テーマ:「4つの秋」— 紅葉や秋の味覚をはじめとした季節の魅力を活かした体験。
- 路線:宗谷本線全線区間で、地域の風景や食を楽しめる構成。
JR北海道はこの企画で地域の観光需要を刺激し、秋の観光シーズンの新たな目玉にしようと意欲を見せています。期間限定運行なので、ファンや秋の旅行を計画する方々にとって貴重な機会となるでしょう。
中国と日本、観光列車で注目される動きの意義
両国で相次いだ観光列車の新展開は、単なる移動手段の提供にとどまらず、地域の文化や自然の魅力を凝縮した旅の演出が特徴です。パノラマの景色や地域食材の提供、エンターテインメントの充実が、利用者にこれまでにない体験をもたらしています。
また、こうした観光列車の運行は、地域経済の活性化や観光振興の戦略的な一環として重要視されており、地域間連携や地域資源の活用促進にも繋がっています。中国の「星光・燕趙号」は首都圏周辺の都市をつなぎ、自然豊かな河北の避暑地へと人を誘います。一方の「秋たび そうや」号は北海道の特色ある秋の魅力を前面に押し出し、季節限定の旅を演出しています。
今後も各地の観光列車は、利用者の多様なニーズに応えるための更なる工夫や、新しい旅のスタイルの提案が期待される分野といえるでしょう。
2025年7月発、最新の観光列車事情として、京津冀の「星光・燕趙号」と北海道・宗谷線の「秋たび そうや」号の登場は、観光業界に新たな息吹を吹き込む動きとして注目されています。