ビートたけし「人前に出るのが恥ずかしい」発言とツートライブ出演で盛り上がる『THE MANZAI 2025 マスターズ』
フジテレビ系で放送された特番『アサヒビール スマドリ THE MANZAI 2025 マスターズ』で、最高顧問・ビートたけしの独特な出演スタイルと、漫才コンビツートライブら実力派芸人の登場が大きな話題となりました。
メインスタジオに姿を見せず「最高顧問はもう動かない」
番組冒頭、進行役のフジテレビ・小室瑛莉子アナウンサーが「『THE MANZAI』最高顧問のビートたけしさんです!」と元気に呼び込むと、スタジオは大きな拍手に包まれました。
しかし、肝心のたけしはメインスタジオには登場せず。視聴者が一瞬戸惑う中、画面が切り替わると、そこには昭和の居間を再現したような別スタジオのセットが映し出されました。
こたつに入ってリラックスした様子のたけしは、「天才バカボン」のパパを思わせるカツラをかぶり、口ひげを描いたコミカルな姿で登場。 開口一番、
「もう最高顧問はね、動かないんだよ、もうこたつだよ」
と宣言し、早速スタジオとお茶の間の笑いを誘いました。
「最近人前に出るのが恥ずかしい」率直な本音
その流れで、たけしは続けて、
「俺もう、最近人前に出るのが恥ずかしいもの」
と本音を明かします。長年テレビの第一線で活躍してきた大御所からこぼれた「恥ずかしい」という言葉は、多くの視聴者にとっても印象的な一言となりました。
これに対して、メインスタジオにいるMCのナインティナイン・矢部浩之は、
「恥ずかしい方がそんな格好しないんですよ」
とすかさずツッコミ。こたつに入り、かつらとひげという“全力の変装”をしながら「人前が恥ずかしい」と語るたけしに、絶妙な角度から笑いを重ねていました。
このやり取りは、たけしの「出たがりではないけれど、笑いのためなら自分をいくらでもいじる」というスタンスと、ナインティナインの世代ならではの気遣いとツッコミがうまくかみ合った場面だったと言えそうです。
別スタジオからも“最高顧問”としての役割は健在
メインスタジオには不在だったものの、たけしは番組全体を見守る「最高顧問」としての役割をしっかりと果たしました。
出演する漫才師たちがネタを披露し終えるたび、たけしはMC陣とトークを交わしながら、その芸人に対して一言ずつコメントや感想を語っていきます。
放送枠いっぱいに詰め込まれた漫才を受け止めながら、時に優しく、時に辛口に、しかし根底には“お笑いへの深い愛情”がにじむコメントの数々は、番組の大きな見どころのひとつとなりました。
『THE MANZAI 2025 マスターズ』とは
『アサヒビール スマドリ THE MANZAI 2025 マスターズ』は、フジテレビ系で放送された漫才特番で、今年も「漫才最高峰の祭典」として位置づけられています。
- 放送日時:12月7日(日)19:00~21:50
- 最高顧問:ビートたけし
- MC:ナインティナイン(岡村隆史、矢部浩之)
- 進行:小室瑛莉子(フジテレビアナウンサー)
番組には、現在の漫才シーンの<最前線>で活躍するコンビが集結し、「マスター」としてその技術と個性を披露しました。
ツートライブも出演 今の漫才シーンを背負う1組として
今回の『THE MANZAI 2025 マスターズ』には、ツートライブも出演者の一組として名を連ねています。
番組情報では、ザ・ぼんちらベテラン勢と並び、「漫才界の最前線をひた走るトップランナーたち」のひとりとして、ツートライブの出演が告知されています。
ツートライブは、テレビや劇場での活躍を重ねながら実力を評価されてきたコンビで、勢いのあるテンポと掛け合いで知られています。『THE MANZAI 2025 マスターズ』という、漫才の“お祭り”にふさわしい舞台で、彼らがどのようなネタを披露したのかにも注目が集まりました。
ビートたけしが見守る中でのステージは、若手〜中堅の芸人にとっても特別な経験となる場です。ツートライブにとっても、自身の漫才を“最高顧問たけし”に見届けてもらうことは、大きな意味を持つ機会だったと言えるでしょう。
44年ぶりに『THE MANZAI』に帰還したザ・ぼんち
今回の放送で大きなトピックとなったのが、ベテラン漫才コンビザ・ぼんちの出演です。
- ザ・ぼんちは、1980年代初頭の「THE MANZAI」ブームを牽引したコンビのひとつとして知られています。
- 『THE MANZAI』への出演は、1981年12月放送の『火曜ワイドスペシャル THE MANZAI 9』以来、実に44年ぶりとなりました。
当時から同じく「THE MANZAI」の顔として活躍していたビートたけしと、再び同じ枠の中で顔を合わせることも大きな話題となりました。フジテレビの番組情報でも、「人気と実力を兼ね備えた漫才の名手(マスター)が一堂に会する」として、ザ・ぼんちの出演が“超貴重”な機会であることが強調されています。
令和の時代に、昭和の漫才ブームを支えたコンビが再びその芸を披露し、そこにツートライブのような現役の実力派コンビが並び立つ構図は、まさに「時代をまたいだ漫才の饗宴」と言えるものです。
ナイツも『THE MANZAI』で容赦ない漫才を披露
ニュース内容として挙げられているように、漫才コンビナイツも『THE MANZAI』で“容赦なし”のスタイルを貫きました。
ナイツといえば、社会風刺や時事ネタを織り交ぜたボケを、テンポのいい言い間違いとツッコミでまとめ上げるスタイルが持ち味です。『THE MANZAI』の舞台でも、その芸風は健在で、決して手加減しない“攻めた”ネタ運びが、番組のテンションをさらに引き上げました。
こうした実力派コンビが次々に持ち味を発揮する中で、ツートライブもまた、自分たちらしさを前面に押し出した漫才で存在感を示しました。ベテラン、ミドル世代、そして今勢いに乗るコンビたちが同じ舞台に立つことによって、『THE MANZAI』という番組自体が「今の漫才の縮図」のような存在になっていると言ってもよいでしょう。
ビートたけしと現役漫才師たちの“距離感”
今回の放送で象徴的だったのは、ビートたけしが「メインスタジオにはいないのに、番組の中心にいる」という不思議な構図です。
昭和風の部屋のこたつに入り、自ら「もう動かない」と語るたけしですが、実際には芸人たちのネタが終わるたびにコメントを寄せ、MCのナインティナインとともに番組の空気をコントロールしていました。
このスタイルは、「前面には出過ぎないが、確かな存在感を放つ大御所」としての、現在のたけしの立ち位置を象徴しているようにも映ります。
一方で、ナインティナインやナイツ、ツートライブといった世代の芸人たちは、“たけし世代”をリスペクトしつつも、遠慮せず本気の漫才をぶつけていきます。その結果、世代を超えた自然な緊張感と連帯感が画面越しにも伝わってきました。
ツートライブにとっての『THE MANZAI』出演の意味
ツートライブにとって、『THE MANZAI 2025 マスターズ』は、自身のポジションをあらためて示す場でもありました。
- 漫才一筋で腕を磨いてきたコンビとして、「マスターズ」に選出されたこと自体が大きな評価であること
- ザ・ぼんちのようなレジェンドと同じラインナップに名を連ねたこと
- ビートたけし、ナインティナイン、ナイツら“お笑いの一流どころ”に囲まれた環境で漫才を披露できたこと
これらは、今後の活動にとっても大きな財産となるはずです。
また、ツートライブのようなコンビが『THE MANZAI』に出演することで、視聴者が「新しいお気に入りの漫才師」を発見するきっかけにもなります。番組そのものが、ベテランから若手まで、幅広い層の芸人をブリッジする役割を果たしているといえるでしょう。
「恥ずかしい」と言いながら笑いのど真ん中にいるビートたけし
今回の放送で最も印象的だったのは、やはりビートたけしの
「俺もう、最近人前に出るのが恥ずかしいもの」
という一言です。
長年、テレビの中心に立ち続けてきた人物が、年齢を重ねた今、「前に出ること」へのためらいや照れを隠さずに口にしたことは、多くの人の胸に響くものでした。
しかし同時に、こたつに入り、かつらをかぶり、ひげを描いてまで笑いを取りにいくその姿勢は、変わらない“芸人・ビートたけし”そのものでした。
前に出ることは「恥ずかしい」と感じながらも、いざカメラが回れば、若手からベテランまで多くの芸人たちの中心にいて、コメントで空気を動かしていく。その矛盾こそが、たけしの魅力であり、今の『THE MANZAI』が持つ独特の味わいと言えるのかもしれません。
そして、その円の中に、ツートライブのような現役バリバリの漫才コンビが加わっていることで、番組は単なる“懐かしさ”だけでなく、「今この瞬間」のお笑いの熱をも伝える場になっていました。



