テレ朝名物バラエティ『炎のチャレンジャー』が25年ぶり復活 “視聴者参加型ではない”理由とは?
テレビ朝日の伝説的バラエティ番組『ウッチャンナンチャンの炎のチャレンジャー これができたら100万円!!』が、タイトルも新たに『炎のチャレンジャー』として25年ぶりに復活することが発表され、大きな話題を集めています。
かつては視聴者参加型の番組として人気を誇った『炎のチャレンジャー』ですが、復活版では一般視聴者の参加はなく、芸能人がチャレンジャーとして挑戦する形式となります。 また、番組を象徴する名物コーナー「電流イライラ棒」の復活や、賞金アップ、MC交代、そして“ウッチャン”内村光良さん不在への言及など、注目ポイントがいくつもあります。
ここでは、最新情報を整理しつつ、「なぜ視聴者参加型ではないのか」という背景についても、現場の声を交えながら、わかりやすくまとめていきます。
『炎のチャレンジャー』とは? 平成を代表する視聴者参加バラエティ
まずは、オリジナル版『炎のチャレンジャー』のおさらいから始めましょう。
- 正式タイトル:『ウッチャンナンチャンの炎のチャレンジャー これができたら100万円!!』
- 放送局:テレビ朝日系(テレ朝)
- 放送期間:1995年10月〜2000年3月までレギュラー放送
- 最高世帯視聴率:21.7%(ビデオリサーチ調べ・関東地区)
- その後:2001年1月に復活スペシャルを放送
番組の特徴は、視聴者や芸能人がさまざまなオリジナル競技に挑み、クリアできれば賞金100万円を獲得できるというシンプルかつ熱いルールにありました。
中でも有名なのが、
- 金属フレームや障害物に触れないように、電極棒をゴールまで運ぶ「電流イライラ棒」
この競技は番組外でもおもちゃ化・ゲーム化され、一世を風靡しました。 当時、テレビの前でハラハラしながら見守った記憶がある方も多いのではないでしょうか。
2026年1月12日、令和に『炎のチャレンジャー』が復活
そんな『炎のチャレンジャー』が、スペシャル番組として令和の時代に帰ってきます。
- 番組名:『炎のチャレンジャー』
- 放送日:2026年1月12日(月・祝) 夜帯(テレビ朝日系、一部地域を除く)
- 形式:スペシャル番組として放送
テレ朝公式サイトや各種報道によると、今回の復活版は「あらゆる点で超パワーアップ」しているとされています。
賞金は10倍の1000万円に “テレ朝本気”の設定
復活版でまず目を引くのが、賞金の大幅アップです。
- オリジナル版:賞金は「100万円」
- 復活版:賞金は10倍の「1000万円」
南原清隆さんも、「このご時世に1000万円を出すなんてスゴいな、これはテレ朝さん、本気だな!と思いました」とコメントしており、局側の本気度を物語っています。
視聴者にとっても、「もし自分が出るなら…」と想像しながら楽しめる、“夢のある”金額設定と言えそうです。
名物「電流イライラ棒」がバージョンアップして帰ってくる
復活版『炎のチャレンジャー』では、番組の象徴ともいえる「電流イライラ棒」がバージョンアップして再登場します。
- テレ朝公式ページ:
「子供たちを魅了し、一世を風靡した『電流イライラ棒』がバージョンアップして大復活!」と紹介 - 報道では、「4つの競技のうち、1つ目の種目がバージョンアップ版『電流イライラ棒』になる」と説明
かつて家庭用おもちゃやゲームにもなった人気競技が、令和仕様でどう進化するのか。番組側も“目玉企画”として大きく打ち出しており、往年のファンはもちろん、若い世代の視聴者にとっても新鮮なコンテンツになりそうです。
MCは南原清隆×菊池風磨 テレ朝バラエティの新タッグ
復活版のMCを務めるのは、
- 南原清隆さん(ウッチャンナンチャン)
- 菊池風磨さん(timelesz)
オリジナル版で長年MCを務めた南原さんに加え、1995年生まれで、番組と“同い年”の菊池さんが新たなパートナーとして参加します。
これは、テレ朝にとっても初のMCタッグとなる組み合わせであり、世代をまたいだバトンのような意味合いも込められているといえるでしょう。
内村光良(ウッチャン)は? 『炎チャレ』不在への言及
オリジナル版は「ウッチャンナンチャン」の冠番組としてスタートしており、当時を知る視聴者にとっては内村光良さん(ウッチャン)の存在も欠かせません。
しかし、今回の復活スペシャルでは、
- 発表されているMCは南原清隆さんと菊池風磨さんの2人のみ
- 公式の番組情報・報道においても、MCとして内村さんの名前は挙がっていない
そのため、内村さんは少なくともMCとしては“『炎チャレ』復活版に不在”という形になります。
番組側もこの点は意識しており、南原さんはコメントの中で、番組への思い入れや、賞金1,000万円のインパクトなどに触れつつ、「またやれるんだ…!と、うれしくなりました」と語っています。 これまでの歴史を背負いながらも、新しい形の『炎チャレ』として動き出したことがうかがえます。
視聴者参加型ではなくなったワケ ― 現場で聞かれた“本音”
今回、多くの視聴者が気になっているのが、
「なぜ、復活版は視聴者参加型ではないのか?」
オリジナル版の大きな魅力は、一般視聴者が自ら応募し、スタジオや特設会場で本気のチャレンジをする姿にありました。 その意味で、今回の「芸能人チャレンジャー中心」という形式に、少し寂しさを感じるという声もあるようです。
ニュースサイト「マグミクス」では、かつての参加者だった筆者が現場で取材した内容として、「復活版が視聴者参加型ではない理由」に触れています。その“本音”として挙げられているポイントを、現在のテレビ制作の状況や他メディアの報道内容と照らし合わせながら、整理してみましょう。
理由1:安全面・コンプライアンスのハードルが大幅に上がった
まず大きいのが、安全基準やコンプライアンスの変化です。
オリジナル版の競技は、身体能力やバランス感覚をフルに使う、時に“ギリギリ”のチャレンジも多く含まれていました。平成のバラエティでは一般的だった演出でも、令和の現在では、
- 怪我のリスク
- 参加者保護
- 制作側の安全管理責任
といった観点から、より厳しくチェックされるようになっています。
現場の声としても、「一般視聴者を大人数集めて、難易度の高いフィジカル競技に挑戦してもらう」というスタイルは、制作体制や保険、リスク管理の面で負担が大きいという指摘がなされています。令和のテレビ制作においては、安全が最優先であり、かつその対応コストも無視できないレベルに達しているというわけです。
理由2:芸能人チャレンジャーの方が“番組としての物語”を作りやすい
マグミクスの記事では、「今のバラエティは“ストーリー”を重視する傾向がある」という現場の感覚も紹介されています。
一般視聴者が参加する場合、
- 事前取材や本人の背景紹介に時間を割く必要がある
- 本番までの準備期間をどこまで追いかけるかの判断が難しい
といった課題があります。一方で、芸能人・タレントがチャレンジする場合、
- すでに「キャラクター」が知られている
- 番組側も「この人ならこういう見せ方ができる」と計算しやすい
- ほかの番組やSNSでのイメージと連携した“物語作り”がしやすい
といった利点があります。
今回の復活版では、
- 「芸能界の猛者たちがチャレンジャーとして参戦し、賞金獲得を目指して4つの競技に挑む」形式であることが明らかにされています。
視聴率や話題性を意識するうえで、「有名人が体を張る」構図が、現代のバラエティ全体のトレンドとも合致しているといえるでしょう。
理由3:制作スケジュール・コスト面での現実的な選択
視聴者参加型を成立させるには、
- 一般応募の受付と選考
- 事前のオーディション・リハーサル
- 遠方からの参加者への交通・宿泊などの配慮
といった、多くの準備が必要です。かつての『炎のチャレンジャー』も、こうした手間をかけて成り立っていた番組です。
しかし、現在のテレビ制作現場では、予算や人員が限られる中で、コンテンツを効率よく作る必要があるという現実があります。マグミクスの取材では、スタッフ側から、
- 「今の制作体制で、あの頃と同じ規模の視聴者参加型番組を1本作るのは、かなり難しい」
といった声も紹介されていました。
その意味で、今回の復活版がスペシャル番組の枠であり、かつ芸能人中心という構成は、
- 限られたリソースの中で“最大限パワーを注げる形”
- MCやゲストのキャラクター性を活かしやすい
といった点から、現実的な落としどころとして選ばれたと考えられます。
理由4:視聴者参加の“熱”は、別の形に引き継がれている
とはいえ、『炎のチャレンジャー』の醍醐味である「自分が出たらどうするかを想像しながら見る楽しさ」は、復活版でも大事にされているようです。
南原さんは、視聴者へのメッセージとして、
- 「自分が出るなら、どうやって攻略するだろう!?とシミュレーションしながら楽しんでもらいたい」とコメントしています。
つまり、
- 「画面の向こうで芸能人が挑む」
- 「視聴者は、自分ならどうするかを考えながら見る」
という二重構造で、かつての“参加型”の熱量を、視聴スタイルの中に引き継ごうとしているわけです。
マグミクスの元・参加者である筆者も、「現代の環境を踏まえたうえで、『炎チャレ』らしさをどこまで守れるか」というチャレンジが、今回の復活版には込められているのではないか、という趣旨の現場の声を伝えています。
新旧『炎チャレ』の違いを整理
| 項目 | オリジナル版(1995〜2000年) | 復活版(2026年SP) |
|---|---|---|
| 番組名 | ウッチャンナンチャンの炎のチャレンジャー これができたら100万円!! | 炎のチャレンジャー |
| 賞金 | 100万円 | 1000万円 |
| 参加者 | 一般視聴者+芸能人 | 芸能人中心のチャレンジャー |
| MC | ウッチャンナンチャン(内村光良・南原清隆) | 南原清隆×菊池風磨 |
| 放送形態 | レギュラー+特番 | スペシャル番組 |
| 名物企画 | 電流イライラ棒(おもちゃ・ゲーム化) | バージョンアップした「電流イライラ棒」を含む4大競技 |
「炎チャレ」復活への期待 ― 南原清隆・菊池風磨のコメント
最後に、MC2人のコメントの一部を紹介しながら、復活版『炎のチャレンジャー』への期待を整理します。
南原清隆さんのコメントから見える「テレ朝の本気」
南原さんは、番組復活について、
- 「またやれるんだ…!と、うれしくなりました」と喜びを語り
- 賞金1,000万円について「このご時世に1000万円を出すなんてスゴいな、これはテレ朝さん、本気だな!」と驚きを示しています。
また、視聴者には「リアルなゲーム」「リアルな人間ドラマ」というキーワードを挙げ、「自分が出るならどう攻略するか、シミュレーションしながら楽しんでほしい」と呼びかけています。
これは、「視聴者参加型」ではなくなったとしても、視聴者の“心の参加”を促したいというメッセージといえるでしょう。
菊池風磨さんのコメント “番組と同い年”の新世代MC
一方、菊池風磨さんは、
- 「最初はてっきりチャレンジャーでのオファーだと思った」としつつ、「まさかのMCだったので驚きつつも、うれしかった」と心境を語っています。
- 「番組と同い年」という縁に触れ、「時が経っても色褪せない番組だからこその復活」とコメント。
さらに、「色褪せない部分はもちろん、今だからこそできること、今でしかできないこともある」とし、伝統とアップデートの両立を意識していることがうかがえます。
視聴者にとっての「新しい参加のかたち」
復活版『炎のチャレンジャー』は、
- 一般視聴者がスタジオで挑戦する形式ではない
- 一方で、「もし自分が出るなら?」と想像しながら楽しめるスタイルを意識している
という点で、“画面越しに参加する番組”へと進化したとも言えます。
平成の名物番組を令和に復活させるうえで、
- 安全性
- 制作体制
- コンプライアンス
- 視聴スタイルの変化
といった現代的な条件を踏まえつつ、どこまで「炎チャレ」らしい熱さと緊張感を保てるのか。テレ朝の本気度や、現場スタッフの工夫が問われる挑戦となりそうです。
かつての視聴者も、初めて見る若い世代も、1,000万円をかけた“令和版・電流イライラ棒”と4つの競技がどのように描かれるのか、放送当日に注目が集まります。



