「チケットぴあ」「ローチケ」で電子チケットトラブル相次ぐ――Perfume東京ドーム公演、星野源ライブでの運営対応
はじめに
2025年9月下旬、日本のエンターテインメント業界を揺るがせる出来事が相次ぎました。チケットぴあとローチケという主要チケット販売サービスにおいて、Perfumeの東京ドーム公演と星野源の京セラドーム大阪公演でシステムトラブルが発生し、現地観客やSNS上で大きな反響を呼びました。ここでは、発生した主なトラブル内容、各社の対応、そして今回の出来事が示した現代の“電子チケット”運用の課題と今後の展望について、わかりやすく丁寧に解説します。
Perfume東京ドーム公演で発生したチケットぴあのトラブル
2025年9月22日と23日、グループの活動休止前ラストライブとなるPerfumeの東京ドーム公演が開催されました。「チケットぴあ」を通じて当日引換券を購入した一部観客において、券面に「本来表示されるべきではないQRコード」が表示され、スタッフが入場時にもぎり（チケット確認）作業を行えないという事象が発生しました。チケットぴあは直ちに公式X（旧Twitter）で、設定不備によるトラブルであることと、来場者への謝罪を発表しています。
- 本来必要のないQRコードが誤表示されてしまった
- 運営側で即座に「本券のQRコードは無効」とアナウンス
- 当日引換窓口で付属の「サブチケット」を提示することで、入場券と引き換えを実施
- 公演当日も窓口対応が続けられ、現地スタッフが柔軟な対応を行った
Perfumeのライブは、グループ活動休止前最後の晴れ舞台であり、記念すべき日を楽しみにしていた多くのファンが会場に訪れていました。システムトラブルへの素早い対応ゆえに大きな混乱には至りませんでしたが、デジタル化されたチケット運用におけるリスクを再認識させる出来事となりました。
星野源ライブでの「ローチケ」電子チケット発券トラブル
同じく9月21日の京セラドーム大阪で開催された星野源さんのライブツアーでは、「ローチケ」が取り扱う電子チケットの座席券が当日発券できないシステムトラブルが発生しました。通常は入場時にスマートフォンの電子チケット画面から紙の座席券が発券されますが、今回はシステムの不具合により発券そのものが不可能になりました。
- 入場時の電子チケット読み取り・座席指定券発行ができなくなる
- 会場側および「ローチケ」は直ちに公式で謝罪を表明
- 要望者に後日紙座席券を郵送する救済措置を発表
- 「お詫び以上の神対応」とSNSで高評価が相次いだ
星野源さんの公演では、想定外のトラブルにもかかわらず、運営側の「迅速かつ誠実な対応」や「親身なスタッフ業務」に、ネット上では「神対応」と感謝の声があふれました。困惑する現場で、ファンを最優先に考えた柔軟な判断が酷評されるどころか、「ファンの気持ちをしっかり受け止める尊さ」として称賛される結果となりました。
デジタルチケット時代の“便利さ”と“一方でのリスク”
今回の一連のトラブルは、「電子チケット」システムが標準的になりつつある現代だからこその課題を浮き彫りにしました。
- 大規模公演では電子チケット運用が効率化と安全性で主流に
- 突然のシステム障害が発生すると入場が困難になり、楽しみなイベント自体が中断の危険も
- ユーザーはスマートフォンの操作や通信環境に左右されやすく、高齢者やデジタルが苦手な方にとってはハードルが上昇
- 一方、本人確認や転売防止などのセキュリティ向上、再発行のしやすさなど、旧来型の紙チケットにはない利点も多い
星野源さんの全国ツアーでは、チケットの正当流通・不正転売防止のために電子チケットのみ販売が徹底されています。これは「興行入場券の適正な流通の確保に関する法律」に則ったもので、抽選申込者本人のスマートフォン以外では受け取ることもできません。万が一の同行者登録も、公演日3日前までに情報を提出する厳しいルールとなっています。
ファンの反応と称賛、今後の運営への期待
今回の二つの大型公演で起きたトラブルでは、それぞれの主催者・プレイガイドが不具合判明後すぐ公式に事情を発表し、現場スタッフも臨機応変に来場者をサポートしました。そのため、公演は混乱なく無事に進行し、「ファンを大切にする対応」に対してSNSなどでは次のような声が目立ちました。
- 「不安だったけれど、スタッフの丁寧な説明で安心できた」
- 「座席券が後からもらえるなんて記念になる！」
- 「電子化が進む中で、こういう対応力は本当に安心です」
- 「トラブルは起きても、すぐに謝罪と具体的な救済策を示してくれる運営に感謝」
大事な「推し」アーティストのライブやコンサートは、ファンにとってかけがえのない時間です。今回の出来事は、エンタメ業界が今後も柔軟かつ誠実な運営を目指す理由を再認識させてくれたといえるでしょう。
まとめ――デジタルの便利さと「人の力」と
電子チケット技術の普及は、効率化や公正なチケット流通という面で大きな前進となりました。しかしシステムや通信への依存が高まることで、予想外のトラブルも避けて通れません。今回のような突発的なアクシデントには、やはり現場スタッフや運営会社の「人の力」が真価を発揮します。
各社の公式な謝罪、きめ細かい当日会場対応、そして不満よりも「感謝の声」が広がるSNSの雰囲気。こうした事例は、今後の大規模イベント運営において「テクノロジー」と「人」によるハイブリッドなファンサービスがより重視されていくべきであると教えてくれます。
最後に、デジタル化された社会であっても、「大切なことは必ず人が対応する、その覚悟と柔軟さ」。Perfumeや星野源さんの公演で見られたような「信頼できる運営」が業界全体に根付くことを願いたいものです。
