約7年半の歴史に幕 ジュニア界を揺るがした『少年忍者』活動終了
STARTO ENTERTAINMENTのジュニア内グループ『少年忍者』が、2025年11月30日をもって活動を終了した。同日は現在の日付であり、グループの歴史的な最終日となった。この決定は、ジュニア界全体が激動の1年を迎える中での重大な発表となり、ファンを中心に大きな衝撃が走っている。
7年半の活動に幕を下ろす『少年忍者』
少年忍者は、2018年6月9日に「ちびっこ忍者！」として14人で結成されたグループだ。同年8月に開催されたテレビ朝日系『裸の少年』の放送内でグループ名がサプライズ発表され、「少年忍者」へと改名された。その後、19年には25人の大所帯ユニットへと成長を遂げるなど、ジュニア界における重要なグループとしての地位を確立していた。
22年5月31日に平塚翔馬が脱退して以降は、21人体制での活動が続いていた。しかし、2025年2月16日のジュニア再編成により、HiHi Jets、美少年、7 MEN 侍と共にメンバーが再編成された。鈴木悠仁、川﨑星輝、稲葉通陽、深田竜生の4名が新たに別のグループへ移籍し、グループは16人体制へと縮小した。さらに4月30日には、中心メンバーの1人である小田将聖が事務所を退所するなど、グループ内の変動が相次いでいた。
そうした状況の中でも、少年忍者は活動を継続していた。8月14日から31日にかけて、新体制後初となる単独コンサート『少年忍者 LIVE 2025 This is 忍者』を東京のKanadevia Hallで開催し、ファンの支持を集めていた。
活動終了の理由と事務所のメッセージ
11月12日、STARTO ENTERTAINMENTはジュニア公式サイトを通じて、11月30日をもって少年忍者がグループでの活動を終了することを発表した。事務所は「この度、少年忍者は、1人1人が、より一層の活躍を多くの人に届ける高みを目指し、成長を遂げるため、2025年11月30日をもちまして、グループでの活動を終了とし、個人の活動に専念させていただくこととなりました」とコメントしている。
事務所は、今後の方針についても明記している。「少年忍者としての活動は、2025年11月30日までとなりますが、メンバーそれぞれと、日々、会話と想いを重ねていくことで、これからの未来を共に描き、個々の活動をしていきたいと考えております」と述べており、メンバーとの関係性は継続していく姿勢を示している。
メンバーからのメッセージ
グループのリーダーを務める川崎皇輝は、公式サイトに掲載されたコメントの中で、「かけがえの無い少年忍者という思い出を胸に、アイドルとしての夢を叶えるため、多くのことに挑戦し、成長できればと思っています」と決意を新たにしている。
また、中心メンバーの1人だった織山尚大も、ファンへの感謝の言葉を述べた上で、「これから少年忍者は、未来へ向かいます。それぞれが、それぞれの覚悟を持ち、雲一つない空を見上げています。これから先の未来で、僕らの事を待っていてください」と、前向きなメッセージを発信している。16人全てのメンバーがそれぞれのコメントをジュニア情報局のサイトに掲載し、ファンへのメッセージを届けている。
激動のジュニア界 2025年は「原点回帰」の年
少年忍者の活動終了は、2025年がジュニア界にとって激動の1年であることを象徴している。この年は複数のグループが活動を終了するという、ジュニア界全体の大きな転換期を迎えているのだ。
2月には、HiHi Jets、美少年、7 MEN 侍といった大型グループが再編成され、新しいグループが結成された。その過程で、少年忍者からも複数のメンバーが新グループへ移籍している。さらに、4月1日には関西ジュニア内ユニット「Lil かんさい」が、7月24日には「Go!Go!kids」がそれぞれグループ活動に終止符を打った。そして11月30日に少年忍者も活動を終了することで、ジュニア界は新たな段階へ進もうとしている。
こうした一連の動きについて、業界関係者は「よく捉えれば『原点回帰』」と評価している。グループという形態から個人の活動へシフトすることで、1人1人のジュニアがそれぞれの才能をより活かし、多様な表現の場を得られるようになる可能性が高いとも考えられている。
ファンの反応と不安
SNS上では、少年忍者の活動終了にファンから様々な反応が寄せられている。「やっぱり解体か」「フラグは立っていたけど……今年はジュニアにとって激動の1年だね」といった声が上がる一方で、グループの存続を願っていたファンからは残念の意を表する投稿も多い。
実際のところ、少年忍者は旧事務所からの伝統も体現できるグループとして、ジュニア界全体の中でも重要な存在だった。約7年半という活動期間は、ジュニア界のグループとしては相応の年数であり、多くのファンにとって青春の思い出と結びついている。
11月12日の発表後、一度はグループ解体説が広がったものの、その翌日にはFAMILY CLUB webとグループのブログがリニューアルされ、メンバーの更新頻度が増えたことで、ファンの間に一時的な安堵感が広がっていた。しかし、その矢先の活動終了発表となったため、ファンの失望感はより大きなものになっている可能性も高い。
メンバーの今後の活動
グループの活動は終了するが、メンバーたちは個人としての活動に専念することになる。既に2月の再編成で新グループに移籍したメンバーたちは、新たなグループの中でそれぞれの活動を展開している。残されたメンバーたちも、個人の才能を活かした多様な活動の場を模索していくことになるだろう。
グループ活動と並行して、メンバーの多くは既に個人活動を増やしてきた。結成6周年を迎えた2024年には、21人全員が外部舞台出演を経験するなど、ジュニアたちは徐々に個人として活躍の幅を広げていた。また、グループがプロデュースするジェラートショップ「#裸の少年presents ジェラテリア PUMP it UP」のようなビジネスプロジェクトも進行しており、メンバーたちの活動は多角化していたのだ。
今後への期待と懸念
少年忍者の活動終了は、ジュニア界が新しい時代へ進もうとしていることを象徴している。一方で、「転生」して新たなグループで活躍する元ジュニアたちが続々と誕生する状況でもある。2月の再編成で新グループに移籍したメンバーたち、そしてこれから個人活動へ舵を切るメンバーたちが、どのような活躍を見せるのかが注目されている。
事務所は、メンバーそれぞれとの関係を継続していくことを明言しており、グループという枠は外れても、サポート体制は維持されるという姿勢が示されている。この点は、ファンにとって一定の安心材料になるかもしれない。
ジュニア界全体の変化を見守る
2025年のジュニア界は、複数のグループが活動を終了する一方で、新たなグループが次々と誕生する時期となっている。この激動の中で、個々のジュニアたちがどのような道を歩んでいくのか、そして事務所がどのようなサポートを提供していくのかが、今後の業界全体の行く末を決めるカギになるだろう。
少年忍者の11月30日の活動終了は、単なるグループ解散ではなく、ジュニア界全体が新たなステージへ進むための転機を示す出来事なのである。
