ライアットゲームズ新作『2XKO』:クローズドベータ始動と運営の現在
はじめに
2025年9月10日、Riot Games(ライアットゲームズ)は、人気ゲーム『League of Legends』(LoL)の世界観をベースにした新作格闘ゲーム『2XKO(ツーエックスケーオー)』のクローズドベータテストを開始しました。
本記事では、『2XKO』開発の背景、現在進行しているメンテナンスやサーバートラブル、そしてクローズドベータ第1回大会のキャラクター使用状況まで、最新情報をわかりやすくご紹介します。
『2XKO』とは――League of Legendsの新たな挑戦
『2XKO』は、MOBAの金字塔『League of Legends』(以下LoL)の世界“ルーンテラ”を舞台にした2v2タッグ形式の格闘ゲームです。特徴は以下の通りです。
- 2体のチャンピオンでタッグを組み、戦う形式 (プレイヤー同士の共闘要素「デュオプレイ」対応)
- PS5/Xbox SX|S/PC向けに、2025年内に正式リリース予定
- 基本プレイ無料(Free-to-play) を採用し、課金なしでも遊べる
- 違和感のない操作感や初心者にも配慮されたコマンドシステム
- バトル中のチャンピオン切り替えや独自機能「ヒューズシステム」など独自要素
クローズドベータは2025年9月9日から開始されており、まずはWindows PC版のみが世界中のプレイヤーを対象に展開されています。正式リリースまでサーバーは常時稼働し続ける予定です。
開発経緯:「R&D」への回帰とその意義
『2XKO』は一度の発表後、開発チームが「R&Dモード」(研究開発段階)に戻る決断を下しました。「awkward(気まずさ)」を伴いましたが、これは「the right call(正しい判断)」であったとプロデューサーは語っています。
この開発方針転換は、ユーザーから寄せられるフィードバックを熟考し、より質の高いソフトを目指すためのものです。
- 初期の公開後、十分な検証期間が必要と判断し再開発へ
- 「製品としての完成度」の向上を最優先とした決断
- 長期間のテストやバランス調整によって、LoLの世界観を活かした独自格闘ゲームづくりが進行
こうした柔軟な開発体制は、多様なプレイスタイル・競技シーンへの対応力を高めるものです。ユーザーのフィードバックも開発の根幹として重視され、進化を続けています。
メンテナンスとサーバー障害――安定運用への挑戦
クローズドベータ開始後、運営側は「サーバーメンテナンス期間」の発表を繰り返しています。これは下記の理由によるものです。
- バグ修正や仕様変更のための緊急メンテナンス
- 接続障害や予期せぬ問題対応
- プレイヤー数増加による負荷調整
- 新機能追加や既存機能の見直し
こうした頻繁なメンテナンス実施は、製品版に近い内容で展開するサーバー環境の安定化に向けた必要な措置です。加えて、進行状況やインベントリーはクロスプラットフォームで維持される仕組みが導入予定となっており、今後の正式リリース後もプレイヤーデータを失うことなく楽しめる設計となっています。
クローズドベータ第1回大会――キャラクター使用率データ
クローズドベータ期間中に開催された最初の『2XKO』大型大会では、キャラクターごとの使用状況やユーザーのプレイ傾向が注目されました。
- 大会には多くの有力プレイヤーが参戦し、多様なチャンピオン選びとタッグ編成が展開
- 人気キャラクターはLoL本編でも高使用率の「アーリ」「ジンクス」「エコー」「ダリウス」など
- 新規参戦の「ヴァイ」も一定数のプレイヤーに選ばれる
- 「ヒューズ」システムの組み合わせが勝率に大きく影響
- 初心者プレイヤーは比較的操作の易しいチャンピオンを選択する傾向
運営側は大会のキャラクター使用傾向や勝率をデータ化し、今後のバランス調整の参考にする方針を発表しています。こうした分析は、リリース後のeスポーツシーンへの展開やプロプレイヤーの戦術進化にも直結するものです。
プレイヤーコミュニティと開発の「共創」
『2XKO』の開発では、コミュニティの声が重視されています。
- クローズドベータ参加者のフィードバックを随時収集
- 大会やイベントでの体験を通じた意見交換
- 公式SNSやフォーラムでの意見投稿や質疑応答
- 開発チームとの「ライブQA」など直接の対話の場が設けられることも
eスポーツ志向のプレイヤーからカジュアルユーザーまで、「誰でも楽しめる」「遊びやすい」「コミュニティ主導の発展」という理念で運営と開発が進められています。
今後の展開:製品版リリースとクロスプラットフォーム対応
正式リリースは2025年内が予定されており、PS5、Xbox SX|S、PCそれぞれで提供が開始されます。プレイヤーデータはクロスプラットフォームで共有される計画で、ゲーム開始時にPCでプレイしていたユーザーは、そのままコンソールでプレイを引き継ぐことが可能です。
- 正式版での追加チャンピオンや新機能拡充
- ランキング、ランク戦、報酬システムの強化
- コミュニティイベントや大会の定期開催
サーバーの稼働・メンテナンス体制も安定化されていく見込みであり、本格的なeスポーツ競技への対応も期待されています。
まとめ:『2XKO』が拓く新しい格闘ゲーム体験
Riot Gamesが手がける『2XKO』は、LoLのキャラクターと世界観をそのまま格闘ゲームへと昇華した意欲作です。クローズドベータ開始を皮切りに、コミュニティ主導の開発と運営が進行しています。
サーバーメンテナンスやプレイヤー間のフィードバック、キャラクター使用傾向の分析など、運営の「透明性」と「進化」を重視した体制は、現代のeスポーツ文化の新たな基準となるでしょう。
2025年内の正式リリースに向けて、今後もさまざまな改善・イベント・サプライズが期待されます。すべてのプレイヤーに「新しい格闘ゲーム体験」と「コミュニティで創る楽しさ」を届ける『2XKO』の今後に、ぜひご注目ください。
参考元
- Free-to-play League of Legends fighting game 2XKO “went back into R&D mode” after the initial reveal, producer says, which was both “awkward” and “the right call”
- Riot Games Announces Another Maintenance Period For 2XKO Servers To Fix Bugs And Ongoing Issues
- Here are the character usage stats for the first major 2XKO tournament since the closed beta