令和ロマンと永野が巻き起こす笑撃と論争 ― “棒と球の洗脳”から見える現代日本のスポーツ観とバラエティ新時代

2025年11月19日、深夜。テレビ朝日系の人気トーク番組『永野&くるまのひっかかりニーチェ』にて、お笑い芸人・永野さんの痛烈な体育会批判が波紋を広げました。「日本人に不向きなスポーツ」や「棒と球で洗脳されている」といった発言、そして令和ロマン・髙比良くるまさんの爆笑リアクション。さらに、永野さんの「英米では誰もゴルフをやっていない」といった陰謀論発言も飛び出し、SNS上で話題となっています。本記事では、話題の番組『ひっかかりニーチェ』初イベントを軸に、現代スポーツ観への問題提起から、令和ロマンの活躍、そして新世代バラエティ番組の在り方まで、約5000文字にわたり徹底解説します。

“棒と球”に疑問を投げかける永野 ― 日本人にとって本当に必要なスポーツとは?

番組「ひっかかりニーチェ」は、普段私たちが何気なく流す“引っかかること”を、3人が真剣かつユーモラスに掘り下げていくトークバラエティです。その日、永野さんは「日本人に不向きなスポーツ」について持論を展開。それは、野球やゴルフ、テニスなど、いわゆる“棒と球”を使うスポーツが「日本人の文化や体格、特性に合っていないのではないか」という疑問でした。

  • 「棒と球で洗脳されてる」「やめた方がいい。日本が無理じゃん」――強い言葉で投げかける永野さんの主張は、決して感情的な否定ではなく、スポーツ文化の多様化の必要性や、「なぜ野球が国技のように定着したのか」という既成観念自体を問うものです。
  • この話に令和ロマン・くるまさんが大爆笑で応じる場面も。軽妙なツッコミと絶妙な距離感が2人の魅力です。

永野さんは続けて、体育会系の集団社会への違和感や、「野球部出身はエリート」という日本固有の価値観、さらには甲子園神話への斬新な視点まで語ります。「技術や情熱以前に、“棒で球を打つこと”がなぜこれほどまで日本社会に根付いたのか?」「本当に私たちには、もっと別のスポーツや文化が合っているんじゃないか?」という問いかけは、多くの視聴者の共感や反感を呼び起こしました。

ゴルフ陰謀論!? 「英米では誰もゴルフなんてやっていない」――永野流持論の真意

さらに永野さんは、スポーツ論から発展し、“ゴルフ陰謀論”を披露。「英米では誰もゴルフなんてやってない。あれは日本だけ」と語りました。海外ドラマや映画でもゴルフシーンは頻繁に登場するため、この発言にスタジオはざわつき、視聴者も驚きを隠せませんでした。

  • 永野さんの語る「陰謀論」は文字通りの主張というより、日本の社会構造や企業文化の比喩です。接待ゴルフやビジネスの場としてのゴルフが「日本の特殊事情」であり、「本場の文化とは異なる形にアレンジされている」という風刺と受け取る声も多く見られました。
  • くるまさんは、冗談を交えつつも「確かにゴルフ場の予約が取れなくなったのは日本だけ」「ボーリングやパークゴルフをもっと普及させても良いのでは」と、スポーツ本来の多様性への追求を支持するコメントを添えました。
  • この手の“陰謀論的”切り口も、永野さんの「誰もが当たり前と思っている常識への違和感」をくすぐり、番組の根本的な狙いとも一致します。

令和ロマンの今:くるま&永野の絶妙なかけあいと令和ロマンの歩み

令和ロマンといえば、今やお笑い界の新星としてM-1グランプリ二連覇(事実)の偉業も成し遂げ、2万人規模のライブイベントに挑戦するなど、破竹の勢いを見せています。特に、今回話題となったくるまさんは、独特の観察眼と切れ味鋭いツッコミで、永野さんとのコンビネーションが好評です。

  • くるまさん自身も「学生芸人集める企画は4つくらい断った」など、独自のスタンスを保ちながら、テレビ番組でのトークやコントで新境地を切り開いています。
  • 全国ネットを目指している『ひっかかりニーチェ』の新しい時代を象徴する顔として、今や“押しも押されもせぬ存在”となりました。

また、テレビ朝日の番組昇格と共に、くるまさんをはじめとした出演陣の個性や人間ドラマがよりいっそう色濃く描かれるようになりました。永野さんの「陽」への憧れや、くるまさんの過去の挫折体験、三谷アナの異色な人間関係など、各々の“引っかかり”が番組の深みとなっています。

『ひっかかりニーチェ』初イベントが拓いた新しい“笑い”の地平

2025年秋、待望の『ひっかかりニーチェ』初イベントが開催されました。これは番組スタートから1年、異例のスピードで深夜枠昇格を勝ち取った記念でもあります。イベントでは、番組で話題となった“引っかかり”エピソードを生で披露。それぞれの持ちネタやトークが会場を盛り上げ、新たなファン層を獲得しました。

  • イベントの中で、永野さんとくるまさんは「視聴者がSNSで寄せる“引っかかり”についても本音で話し合う」スタイルを取り、テレビで放送できない裏話や、番組制作の舞台裏も披露されました。
  • MC陣が三谷アナのアンチコメントへの反論に白熱する場面や、今後の全国ネット・30分拡大枠への野望など、舞台だからこそ生まれる“ガチ対話”が会場を熱くします。
  • 演出担当の秋山直氏も「3人の関係性がどう変化するのか楽しみ」とコメントしており、今後の展開に期待が寄せられています。

“引っかかり”を楽しむ文化 ― なぜ現代人はバラエティで「違和感」を求めるのか?

『ひっかかりニーチェ』は、かつての王道トークバラエティやコント番組と大きく異なります。出演者が自分自身の「違和感」や「引っかかり」、時には自身の悩みや弱さをさらけ出すこと。その“ありのまま”の対話が、新しい笑いと共感を生み、視聴者の心を捉えているのです。

  • 視聴者からは「永野さんの斬新な視点が好き」「くるまさんのツッコミが心地いい」といった声が多く、「自分の違和感も大切にしていいんだ」と勇気づけられたというコメントもSNSで散見されます。
  • 番組開始当初は「“引っかかり”なんて重たい話題になるのでは」との懸念もありましたが、実際はユーモラスでポジティブなメッセージが中心です。

「ひっかかり」や「違和感」を共有し合い、そこから自分の価値観を問い直す――これは現代社会の急速な変化や多様化、情報過多の時代における“心の健康法”とも言えるのではないでしょうか。番組は単なる娯楽に留まらず、日常を豊かに生きるためのヒントを提供しています。

令和ロマンと永野 ― 独特の世界観が日本の笑いを変える

令和ロマンの二人(特に今回のくるまさん)は、M-1グランプリで頂点に立った実績だけでなく、そのユニークな視点と言語化力、空気を読む力、そして「引っかかり」をポジティブに変換するスキルで支持を広げています。彼らの笑いや生き方は、今の日本の若年層を中心に大きな影響を与えています。

  • 永野さんとのコラボによって、従来の芸人×芸人による漫才・コントの枠を超えた、“正直な語り合い”という新しい潮流が生まれています。
  • 今後も番組・ライブ両面で、「違和感」「納得できないこと」「社会の空気」をテーマにしたさらなる挑戦が期待されます。

まとめ ― 「棒と球」批判に隠されたメッセージと新しい時代の笑い

永野さんの「日本人に不向きなスポーツ」「棒と球で洗脳されてる」といった刺激的発言は、単なる炎上ではありません。むしろ今の日本社会にあふれる“当たり前”や“普通”のカベを、笑いとともに乗り越えようとする、力強い問題提起です。「何となく居心地が悪い」「自分だけ違和感がある」と感じている人に寄り添い、その違和感ごと肯定するスタイルは、『ひっかかりニーチェ』、そして令和ロマンの根本理念でもあります。

今後も番組やイベントを通して、永野さん・令和ロマン・三谷アナがどんな“引っかかり”を面白く語り、どんな新しい笑いの地平を切り拓くのか。伝統と革新の間で揺れる“令和の笑い”から目が離せません。

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