第83回ゴールデン・グローブ賞ノミネーション発表!国宝級アニメから話題ドラマまで豪華ラインナップ

2025年12月8日、映画とテレビの栄誉ある賞として知られる第83回ゴールデン・グローブ賞のノミネーションが発表されました。今回の選出では、国内外の注目作品が数多く候補に選ばれ、来年の映像業界における最大級のイベントに向けた期待が高まっています。

テレビドラマ部門での圧倒的な存在感「ホワイト・ロータス」

テレビ部門での最大のニュースは、HBO作品「ホワイト・ロータス/諸事情だらけのリゾートホテル」が最多となる6部門でのノミネーションを獲得したことです。このドラマは豪華なリゾートホテルを舞台に、富裕層の闇を風刺する社会派作品として知られており、その鋭い批評眼と高い制作水準が国際的に認められた形となりました。

同作品は作品賞(ドラマ部門)をはじめ、複数の主要部門でのノミネートが予想され、特に演技部門では複数の出演者が候補に名を連ねています。キャリー・クーン、パーカー・ポージー、エイミー・ルー・ウッドといった女優陣から、ウォルトン・ゴギンズ、ジェイソン・アイザックスといった男優陣まで、多角的な評価を受けていることが伺えます。

エミー賞を総なめにしたNetflix作品「アドレセンス」が猛追

テレビ部門での第2の注目株は、Netflix配信の「アドレセンス」が5部門でのノミネーションを達成したことです。本作は13歳の少年がクラスメイトを殺害した衝撃的な事件を描いた作品で、全編がワンカットで語られるという異色の犯罪捜査ドラマです。エミー賞では総なめにしたこの作品が、ゴールデン・グローブ賞でも高く評価されることで、国際的な映像作品の評価において一定の地位を確立しています。

「アドレセンス」では作品賞(リミテッドシリーズ&アンソロジー、テレビ映画部門)の候補に選ばれるとともに、エリン・ドハティ(助演女優賞)、オーウェン・クーパー(助演男優賞)、アシュリー・ウォルターズ(助演男優賞)といった複数の出演者がノミネートされています。

映画部門での国際的な広がり「鬼滅の刃」アニメーション部門へ

映画部門における大きな特徴は、国際的な作品の充実と日本発のコンテンツの躍進です。特にアニメーション映画賞では、日本の国宝級作品である「劇場版『鬼滅の刃』無限城編 第一章 猗窩座再来」がノミネートされました。

この選出は、日本のアニメーション作品が国際的なアワードでますます認識を高めていることを示しています。同じくアニメーション部門では「星つなぎのエリオ」や「KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ」といった多様な作品が候補に挙がっており、アニメーション分野における国際的な競争が激化していることが窺えます。

映画部門の主役「ワン・バトル・アフター・アナザー」が最多ノミネーション

映画部門での最大のニュースは、ポール・トーマス・アンダーソン監督×レオナルド・ディカプリオ主演の新作「ワン・バトル・アフター・アナザー」が最多9部門でのノミネーションを達成したことです。作品賞を含む主要部門での候補入りは、このプロジェクトへの期待の大きさを物語っています。

同作品は主演男優賞や監督賞などの重要な部門での候補も予想され、来年のアワード・シーズンにおける最大の注目作となることが確実です。

その他の注目作品と多様な選出基準

映画部門のミュージカル&コメディ作品賞には、「Blue Moon」「Bugonia」「マーティ・シュプリーム 世界をつかめ」「しあわせな選択」「Nouvelle Vague」「ワン・バトル・アフター・アナザー」といった、多様なジャンルとトーンの作品がラインナップされています。

ドラマ部門でも「フランケンシュタイン」や「ハムネット」といった文学的背景を持つ作品から、最新のエンターテインメント大作まで、幅広いセレクションが見られます。

テレビ部門での充実したラインナップ

テレビ部門のドラマ作品賞候補には、「ザ・ディプロマット」「Pluribus」「セヴェランス」「窓際のスパイ」「ホワイト・ロータス/諸事情だらけのリゾートホテル」が挙げられており、政治劇からSFスリラーまで、多彩な作品が競い合う構図になっています。

リミテッドシリーズ部門では、「All Her Fault」「BEAST −私のなかの獣−」「ブラックミラー」「人生の最期にシたいコト」「ザ・ガールフレンド~あなたが嫌い~」といった、社会的テーマや人間ドラマを扱った作品群が名を連ねています。

演技部門での豪華な候補者たち

主演部門では、「スプリングスティーン 孤独のハイウェイ」のジェレミー・アレン・ホワイトや「アン・リー/はじまりの物語」のアマンダ・サイフリッド、「ブゴニア」のエマ・ストーンといった実力派俳優が揃い踏みしています。

コメディ部門では、「ワン・バトル・アフター・アナザー」のチェイス・インフィニティ、「ウィキッド 永遠の約束」のシンシア・エリヴォといった人気俳優がノミネートされており、多くの映画ファンの注目を集めています。

今後への期待と展開

第83回ゴールデン・グローブ賞は、国際的な映像作品の多様性と質の高さを示す選出となりました。日本発のコンテンツからハリウッド大作まで、多くの人々に愛される作品が集結しており、来年の授賞式は大きな注目を集めることが確実です。

受賞者の発表はまだ先ですが、このノミネーション発表の段階で既に業界内外から高い関心が寄せられており、映像業界全体の活況ぶりが伝わってきます。「ホワイト・ロータス」と「アドレセンス」の一騎打ちになるのか、それとも予想外の逆転劇が生まれるのか、多くのファンが授賞式の開催を心待ちにしています。

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