『パワフルプロ野球』初の実写ドラマ化!脚本にニッポンの社長・辻皓平氏――人間ドラマとして描く「サクセス」ストーリー

『パワプロ』がついにドラマ化、その全貌は?

1994年の初登場以来、30年以上にわたり世代を問わず愛されてきたコナミデジタルエンタテインメントの人気野球ゲーム『パワフルプロ野球』(通称:パワプロ)。そのパワプロが2025年9月26日、ついに実写ドラマとなって地上波に登場します。タイトルは「パワプロドラマ2025 -平凡な新社会人の俺がサクセスした話-」。制作は朝日放送テレビ(ABCテレビ)で、関西ローカルの深夜帯での放送が予定され、放送後にはTVerやABEMAでも配信される予定です。

脚本を手掛けるのは「ニッポンの社長」辻皓平氏

この記念すべきドラマ化で脚本を担当するのは、お笑いコンビ「ニッポンの社長」の辻皓平さん。辻さんにとっては本作が初めてのドラマ脚本挑戦となります。もともとパワプロの大ファンで「ゆうに千時間以上」もやり込んでいたというエピソードを持つ辻さんは、自身が持つパワプロ愛を余すところなく脚本に注ぐことを公言。「このドラマでまだパワプロを知らない人にも新しい魅力が伝われば」との想いを語っています。

  • コナミの名作『パワプロ』がなぜ今ドラマ化なのか?
  • 辻皓平氏とパワプロの特別な関係
  • 「サクセスモード」のドラマ化で描かれるもの
  • 新社会人の視点で描く成長と葛藤
  • なぜ実写化を決断したのか、制作サイドの想い

ストーリー:スペックが数値で見える『パワプロ的』社会人生活

ドラマの舞台は、“同僚たちのスペックが数値化された世界”。主人公は高校時代に野球で挫折を経験した新社会人・西野。業務中に偶然出会った謎のゲーム『パワフル社会人』の世界に巻き込まれ、現実の職場で働きながらも、同僚の能力がパワプロのように「弾道」「ミート」「パワー」「走力」と数値で見えてしまうという不思議な現象に直面します。

主人公・西野は、トラウマや自己肯定感の低さから仕事でも打ちのめされる日々を送っていました。しかし周囲の個性的な同僚や上司――パワプロファンなら誰もが知る「矢部」「猪狩」などゲームおなじみのキャラクターを彷彿とさせる人物たち(実際にどのような形で登場するかは放送で明かされます)――と出会い、少しずつ自分自身の可能性や成長のきっかけを見いだしていきます。

なぜ「スペックの数値化」なのか?〜社会人としての成長譚〜

このドラマのユニークな点は、「仕事のスキル」や「コミュニケーション力」といった社会人としての能力もゲームのように数値化される設定を用いていること。スポーツの世界やゲームで当たり前と思われていた「スペック」という概念を働く大人の世界に持ち込み、人々がどう成長し、挫折し、再び夢をつかもうとするかを描き出します。

主人公の“思うように力が発揮できない時”“努力が数字になって報われる瞬間”“仲間と競い合いながら成長していく姿”は、パワプロの「サクセスモード」に重なるだけでなく、現代社会の共感を呼ぶリアルな成長の物語として映し出されます。

制作陣と放送・配信の詳細

  • タイトル:パワプロドラマ2025 -平凡な新社会人の俺がサクセスした話-
  • 初回放送日:2025年9月26日(金)深夜0時24分〜(ABCテレビ関西ローカル)
  • 放送終了後:TVer、ABEMAで配信
  • 脚本:ニッポンの社長・辻皓平
  • 1話完結ドラマ
  • 制作スタッフも野球・パワプロ好きで構成

今、なぜドラマ化?――パワプロが伝えたい「野球」と「人生」の魅力

ゲームの中だけでなく、現実社会で「努力」や「成長」「人間関係」を体感できる「サクセス」――この普遍的なテーマを、あえて実写ドラマという新しいカタチで届けるのが本作の軸です。パワプロ30周年の節目を迎えたいま、「eスポーツ時代」にもフィットする新しいアプローチとして企画されました。「裾野を広げたい」という企画者の想いから、バリバリの野球ドラマではなく、万人が共感できる“人間ドラマ”として仕上げられているのも特徴です。

主人公・西野の「サクセス」物語

社会人1年目で挫折を感じていた西野が、「パワフル社会人」というパワプロ的な数値世界の中でどう成長し、どんな気づきを得ていくのか――「昔の自分は活躍できたはず」と悩む人、「頑張りたいのに空回りしてしまう」という人、「仲間や上司との人間関係につまずいた経験がある」人など、多くの視聴者が自分を重ねられるストーリーとなっています。

劇中には、パワプロファンにはたまらない「矢部」「猪狩」などおなじみのキャラクター名を持つ登場人物も設定されています。ゲームプレイの経験者はもちろん、パワプロ未体験の人でも気軽に物語に没入できるよう、野球やゲームの知識がなくても十分楽しめる、“自分の人生を応援してくれるドラマ”となるでしょう。

シリーズ初の試み――eスポーツ拡大など時代背景

今回のドラマ化には、eスポーツとしてのパワプロ人気も背景にあります。競技としても盛り上がる現代、コナミはゲーム新作を100円でリリースし、若年層への裾野拡大や、野球やソフトボールファンの拡大を目指しています。さらに今年販売された「パワフルプロ野球2024-2025」でも多くのアップデートやバグ修正が繰り返されるなど、変化の激しいゲーム業界に新たな一手として実写ドラマ化を選んだ流れです。

辻皓平氏からのコメント

「僕自身、パワプロが好きすぎて何度もバイトを休んだ経験があるくらい(笑)。今回脚本を任されて、あの頃の熱意をそのまま物語に詰め込みました。パワプロファンはもちろん、パワプロを知らない方にも“新しい働き方”や“成長すること”の楽しさ・難しさを感じてもらえたら嬉しいです。」

今後の展開と制作陣の思い

「パワプロを通じて野球の魅力だけでなく、“努力”や“人の可能性”を信じるきっかけになれば」という願いのもと制作された今作。新社会人の葛藤や成長、失敗から再起する人間ドラマとして、視聴者一人ひとりに寄り添うメッセージが込められています。放送終了後の配信も予定されているため、子どもから大人まで、幅広い世代に見てほしい作品です。

ドラマ化に込める制作陣の声

  • ABCテレビのアナウンサーが過去にパワプロゲーム内実況として起用されるなど、これまでもパワプロと深い関わりあり。
  • 「スポーツ番組とのコラボレーション」も積極的に展開、野球×エンタメの新たな挑戦。
  • 「ゲームの楽しさ」と「リアルな人間ドラマ」の融合で視聴者層拡大を狙う。

見どころ・楽しみ方

  • ゲーム独特の「数値化されたスペック」という世界観を実写でどう再現するか。
  • 登場人物の“スキルアップ”や成長曲線が現実社会でどう描かれるか。
  • パワプロシリーズを支える多彩なキャラクターやモチーフの再現度。
  • 社会人として成長していく“サクセス”物語の普遍性と今らしさ。
  • お笑い芸人ならではのユーモアを随所に感じられる展開。

まとめ――パワプロ愛が詰まった「新しいサクセス」

『パワプロ』の実写ドラマ化は、多くのゲームファン・野球ファンにとってまさに夢の企画。ニッポンの社長・辻皓平さんが脚本として携わることで、笑いあり、涙ありの「人間ドラマ」として、幅広い視聴者に向けた新たなエンターテインメント作品が誕生します。長年ゲームを愛してきた人も、これから”サクセス”を始めたい新社会人も、それぞれの人生を重ねあわせて楽しめる一作です。

参考元