NHK「激突メシあがれ」が静かなブームを呼んでいる

2025年4月にスタートしたNHK総合の料理バラエティ番組「激突メシあがれ~自作グルメ頂上決戦~」が、じわじわと人気を集めています。この番組は、プロの料理人ではなく、一般のアマチュアが驚きの発想と探究心で作り上げる「自作グルメ」の頂上決戦を行う、笑いと涙のグルメ・エンターテインメント番組です。

NHK大阪放送局が制作するこの番組は、毎週水曜日の夜7時57分から放送されており、レシピ投稿サイトで人気を誇る料理愛好家たちが、ラーメン、カレー、ハンバーガー、スイーツなど、さまざまなテーマで腕を競い合っています。プロも舌を巻く驚きの発想と探究心で出来上がった、こだわりまくって作る極上のメシが次々と登場するのが特徴です。

本日のテーマは「新しいカルボナーラの世界へ」

10月15日水曜日の放送では、「新しいカルボナーラの世界へ」と題して、イタリア料理の定番であるカルボナーラをテーマに、自作グルメの達人たちが技を競い合いました。番組は全国のNHK総合で夜7時57分から8時42分まで放送され、東京、大阪、名古屋、札幌、福岡、盛岡など、各地で同時放送されました。

この日の出演者には、イタリア料理の名シェフである片岡護さん、フランス料理を得意とする「伝説の家政婦」タサン志麻さん、そして応援団長としてアンミカさん、司会進行役としてNHK大阪放送局の高瀬耕造アナウンサーが名を連ねました。

これまでの放送テーマの幅広さ

「激突メシあがれ」は、これまでに多彩なテーマで放送されてきました。4月の放送開始以来、しょうゆラーメン、ハンバーガー、カツカレー、うどん、パスタ、塩ラーメン、ギョーザなど、日本人に馴染み深い料理が次々と取り上げられています。

特に注目を集めたのは、NHKの看板ドラマとのコラボレーション企画です。6月には朝ドラ「あんぱん」とのコラボで「パン」をテーマに、大河ドラマ「べらぼう」とのコラボでは「そば」をテーマにした特別版が放送されました。これらの企画では、それぞれのドラマに出演する河合優実さんや山路和弘さんがゲストとして登場し、番組に華を添えました。

一般人の食へのこだわりに焦点

この番組が人気を集めている理由の一つは、プロの料理人ではなく、一般の料理愛好家たちの並々ならぬこだわりと情熱にスポットを当てている点です。レシピ投稿サイトで人気を誇る3人が登場し、それぞれが独自の視点と工夫で、家庭でも再現可能な「極上メシ」を作り上げていきます。

例えば、9月10日に放送された「大量キャベツをおいしく消費SP」では、一玉買うと余らせてしまいがちなキャベツを、あの手この手のレシピで使い切るというユニークなテーマが取り上げられました。ゲストの佐々木希さんは、「『ギョーザ・サラダ』とか『炊飯器で作るキャベツのポトフ』とか、ものすごく斬新なアイデアに驚かされました」とコメントしています。

実用性の高さが視聴者の心を掴む

佐々木希さんは続けて、「でも簡単でマネしてみたくなるものばかりで、ちょっと皆さんのアイデアを自分の家庭でも作ってみたいなと思いました」と語っており、番組で紹介されるレシピが実用性の高いものであることが伺えます。プロの料理人が作る手の込んだ料理ではなく、家庭のキッチンで再現できる料理だからこそ、視聴者の共感を呼んでいるのです。

バラエティに富んだ過去のテーマ

「激突メシあがれ」は、定番料理から意外なテーマまで、幅広く取り上げています。7月には「チーズケーキ」というスイーツ系のテーマや、「おうちの台所でプロ顔負けの味!スペシャル」といった総集編的な内容も放送されました。

8月には「夏の、BBQスペシャル」や「チャーハン」といった夏らしいテーマが登場し、特にチャーハンの回では、ミュージシャンの光永亮太さんが実力で参戦するという異色の展開も見られました。9月以降は「オムライス」「マーボー豆腐」「肉汁あふれまくるハンバーグのコツとは」「ふわっふわ香ばし~いパンケーキ」など、より具体的な調理のコツに焦点を当てたテーマが続いています。

豪華なゲスト陣

番組には毎回「応援団長」として、著名人がゲスト出演しています。これまでにアンミカさん、野々村友紀子さん、濱田マリさん、山之内すずさん、河合優実さん、山路和弘さん、鈴木亜美さんなど、多彩な顔ぶれが登場しました。これらのゲストたちが、出場者の料理を応援したり、試食してコメントしたりすることで、番組に華やかさと親しみやすさが加わっています。

パイロット版から正式番組へ

実は「激突メシあがれ」は、2024年にパイロット版「激突めしあがれ」として2回制作されたのち、視聴者の反応を受けて2025年4月からレギュラー放送が開始されました。パイロット版では、人気お笑いコンビのサンドウィッチマンが司会を務め、杉浦友紀アナウンサーが「自作ラーメンの極み」に、嶋田ココアナウンサーが「自作カレーの極み」に出演していました。

レギュラー化にあたって、司会は高瀬耕造アナウンサーと嶋田ココアナウンサーの2人体制となり、NHK大阪放送局のアナウンサーが中心となって番組を進行する形になりました。この安定した進行も、番組の人気を支える要因の一つとなっています。

今後の放送予定

10月15日のカルボナーラの回に続いて、10月22日には「チキンカレー」をテーマにした放送が予定されています。カレーは4月16日の「カツカレー」に続いて2回目のテーマとなりますが、今回はチキンカレーに特化した内容になると見られます。

番組の魅力はアマチュアならではの視点

「激突メシあがれ」の最大の魅力は、プロの料理人とは異なる、アマチュアならではの自由な発想と試行錯誤の過程が見られることです。失敗を重ねながら、独自の工夫で美味しい料理を作り上げていく姿は、視聴者に勇気と inspiration を与えます。また、家庭のキッチンでも再現可能なレシピが多いため、「自分も作ってみたい」という気持ちにさせてくれるのです。

放送時間も夜7時57分からと、夕食の準備や食後のリラックスタイムにちょうど良い時間帯であることも、視聴者層を広げている要因と言えるでしょう。家族揃って楽しめる内容と、実用的なレシピの紹介という2つの要素が、静かなブームを生み出しているのです。

まとめ:食へのこだわりが生む感動

NHK「激突メシあがれ~自作グルメ頂上決戦~」は、一般の料理愛好家たちの情熱と創意工夫にスポットを当てた、新しいタイプのグルメバラエティ番組として人気を集めています。プロではない人々が、驚きの発想と探究心で作り上げる極上の自作グルメは、多くの視聴者に「自分も挑戦してみたい」という気持ちを起こさせています。

毎週水曜日の夜、家庭のキッチンから生まれる感動の物語は、これからも多くの人々の食卓に新しいアイデアを届けてくれることでしょう。10月15日のカルボナーラ、そして22日のチキンカレーと、今後の放送も見逃せません。

参考元