Netflix映画『10DANCE』、豪華キャストが魅せる“覚悟”の社交ダンスエンターテインメント
Netflix映画『10DANCE』が、ついに世界独占配信をスタートしました。原作は、井上佐藤さんによる同名漫画で、「このBLがやばい!2019」を受賞したことでも知られる人気作です。
ラテンとスタンダード、全10種目の社交ダンスにすべてを懸ける2人のトップダンサーの物語を、俳優の竹内涼真さんと町田啓太さんがW主演で演じていることでも大きな話題となっています。
原作と作品の世界観:競技ダンス×情熱×愛
『10DANCE』は、競技ダンスの世界を舞台に、男性2人のダンサーが、情熱と苦悩、そして惹かれ合う心を通じて成長していく物語です。
タイトルにもなっている「10ダンス(10DANCE)」とは、ラテン5種目とスタンダード5種目、合計10種目すべてを1日で踊り切り、その総合力で競い合う過酷な競技のことを指します。ラテンとスタンダード、両方を極めなければならないため、トップレベルの選手でさえ簡単には挑戦できない世界です。
映画では、この10ダンスの世界を目指す2人のトップダンサーが、互いの得意分野を教え合い、ときに激しくぶつかり合いながら、少しずつ心の距離を縮めていく姿が描かれます。ダンスへの向き合い方、生き方、価値観、そして愛のかたちまでが、ダンスシーンを通して丁寧に表現されているのが本作の大きな魅力です。
W主演キャスト:竹内涼真×町田啓太、8年ぶりの共演
本作でW主演を務めるのは、ドラマや映画で幅広く活躍する俳優竹内涼真さんと、同じく数々の話題作に出演し高い演技力と存在感で支持を集める町田啓太さんです。
2人が共演するのは約8年ぶりで、その再タッグがNetflix映画で実現したこともファンの間で大きな話題となりました。
- 竹内涼真さん:ラテン部門の日本チャンピオン・鈴木信也役
- 町田啓太さん:スタンダード部門の日本チャンピオンで世界2位の実力を持つ・杉木信也役
同じ「信也」という名前を持ちながら、性格もダンスのスタイルもまるで違う2人のトップダンサーを、それぞれが繊細かつ力強く演じています。
ストーリーの軸:2人の“信也”が目指す10DANCEの頂点
物語は、ラテンのチャンピオンである鈴木信也と、スタンダードの絶対的王者杉木信也が出会うところから動き始めます。
ラテンダンサーの鈴木は、華やかで情熱的なダンスを武器としながらも、どこか満たされない感覚を抱えていました。一方、スタンダードダンサーの杉木は、完璧な技術と成績を持ちながら、その踊りに「決定的な何かが足りない」と自身でも感じていました。
そんな折、杉木が鈴木の前に現れ、こうもちかけます。
「10ダンスでチャンピオンを共に目指さないか」。
ラテンとスタンダード、それぞれのトップが互いの領域を教え合いながら10種目すべてを極める――この無謀とも思える提案が、物語の大きな起点となります。
はじめはその誘いに背を向ける鈴木でしたが、杉木の挑発や、ダンスへの強い執着心に心を揺さぶられ、やがて10ダンスの世界に飛び込んでいきます。
以降、2人はそれぞれのパートナーとともに杉木ダンススクールでレッスンを重ね、激しいトレーニングと試合をこなしていく中で、互いの弱さや本音にも触れていきます。
豪華キャスト陣:『10DANCE』を支える出演者たち
本作は、W主演の2人に加え、実力派キャストが多数出演していることも特徴です。公開されている情報によると、主なキャストは以下の通りです。
- 竹内涼真:鈴木信也(ラテンダンサー、日本チャンピオン)役
- 町田啓太:杉木信也(スタンダードダンサー、日本チャンピオン・世界2位)役
- 石井杏奈:杉木のダンスパートナー・矢上房子役
- 土居志央梨ほか、実力派俳優陣が物語を支えるキャストとして出演
特に、石井杏奈さんが演じる矢上房子は、杉木のパートナーとして彼のダンスを支え続ける重要なキャラクターであり、2人の“信也”の関係性にも大きな影響を与える存在として描かれています。
監督と制作陣:大友啓史監督が描く「ダンスと愛の物語」
監督を務めるのは、『るろうに剣心』シリーズや映画『宝島』などで知られる大友啓史監督です。
アクションや人間ドラマを重厚に描いてきた監督が、今回は競技ダンスとBL要素を含む人間関係を、繊細かつダイナミックに映像化しました。
Netflixオリジナル作品として企画・製作された本作は、世界同時配信という強みを活かし、日本発のダンス映画でありながら、グローバルな視聴者にも届く作品として作られています。
キャストの「過去一キツかった」猛特訓と現場の空気
社交ダンス未経験だった竹内涼真さんと町田啓太さんは、本作のために徹底的なダンス特訓を受けています。
インタビューでは、2人が口をそろえて「過去一キツかった」と語るほど、撮影前から厳しいトレーニングが続いたそうです。
特に、本物のダンサーたちの前で踊るシーンは、社交ダンス界の目が肥えた観客が多数見守る中で撮影され、2人にとっても大きなプレッシャーになったといいます。
それでも、本番では何度も踊るうちにどんどん調子が上がり、6回、7回と踊っても「まだいけるね」と互いに声をかけ合うほど、ダンスにのめり込んでいったと語っています。
さらに、映画冒頭でのオナーダンスのシーンでは、当初は代役が踊る予定だったカットも、2人が「自分たちで踊りたい」と志願し、実際に踊りきったというエピソードも紹介されています。こうした姿勢からも、作品への強い覚悟とダンスへの敬意が伝わってきます。
「絶望からのスタート」と「奇跡」の舞台裏
撮影までのプロセスは決して順調なものばかりではなく、2人にとっては「絶望からのスタート」だったと語られています。社交ダンスという、これまで触れてこなかった専門的な世界に飛び込み、短期間でトップレベルの表現にまで持っていかなければならなかったからです。
基礎から始まり、体の使い方、姿勢、呼吸、相手とのリード&フォロー、そして表情や視線に至るまで、2人はダンスのすべてを一から叩き込まれました。
その結果として生まれたダンスシーンは、観る者の目を奪うほどの完成度となり、「奇跡」とも言えるレベルまで到達したと評価する声も上がっています。
「テンダンス キャスト」への注目:キャラクターと俳優の魅力
現在、「テンダンス キャスト」というキーワードで多く検索されている背景には、この作品に対する関心の高さと、出演者それぞれへの注目があると考えられます。
W主演の2人だけでなく、ダンスパートナーや周囲のキャラクターを演じるキャストも、作品の空気を大きく左右しています。
とくに、杉木のパートナー・矢上房子役の石井杏奈さんは、杉木の完璧さの裏にある孤独や焦りを誰よりも近くで見つめる存在として、物語に深みを与えています。また、土居志央梨さんをはじめとした共演陣も、ダンススクールや競技会の世界にリアリティを添え、作品全体を支えています。
演技とダンスへの評価:「素晴らしいが…」という声も
公開後のレビューの中には、「俳優の演技やダンスシーンは素晴らしい」と高く評価する一方で、物語の運び方や描写のバランスに対しては、好みが分かれる感想も見られます。
特に、原作がBL作品として高い人気を持つことから、映画化にあたって恋愛描写や心理描写の濃度について、さまざまな意見が出ているようです。
それでも、多くのレビューで共通しているのは、キャストのダンスシーンへの本気度と迫力、そして2人の信也の関係性を軸にしたドラマの熱量が強く印象に残る、という点です。未経験からここまで仕上げたことに対する驚きや称賛の声は、非常に多く見られます。
ダンスと「美意識」がもたらしたもの
竹内涼真さんと町田啓太さんは、インタビューの中で、過酷な特訓と撮影を通じて、「美意識」そのものが更新されたと語っています。
ダンスは、ただ技術的に正確に踊るだけではなく、姿勢、ライン、指先、視線、相手との距離感といった細部まで神経を行き渡らせなければ、美しく見えません。そうした「見せる身体」「魅せる所作」への意識が、俳優としての表現にも大きな影響を与えたといいます。
2人の間に生まれた絆もまた、この作品の重要な副産物です。互いに支え合い、刺激し合いながら「絶対にやり切る」という覚悟で撮影に臨んだ経験は、作品を越えて、2人の関係性そのものをより強固なものにしたようです。
『10DANCE』という作品が映し出すもの
Netflix映画『10DANCE』は、社交ダンスという華やかな世界を舞台にしながら、その裏側にある努力、葛藤、嫉妬、そして愛情を、時に激しく、時に静かに描き出している作品です。
「ダンス映画」としての迫力はもちろん、「BL原作の実写化作品」としても注目を集めており、多様な視点から楽しむことができます。
キャストの全力の挑戦と、監督・スタッフ陣のこだわりが生み出したこの作品は、ダンスが好きな方はもちろん、俳優陣の演技を味わいたい方、そして人間ドラマをじっくり堪能したい方にもおすすめできる一本となっています。



