「父親は“超有名歌手”」――櫻井海音、朝ドラ発の24歳俳優に注目が集まる理由

「父親は“超有名歌手”」「朝ドラデビューの24歳イケメン俳優」「父親譲りの声が魅力」――。そんなキーワードとともに、今あらためて注目を集めているのが俳優・櫻井海音(さくらい かいと)さんです。

NHK連続テレビ小説『エール』で俳優デビューを飾ってからわずか数年で、人気ドラマへの出演や映画初主演まで駆け上がってきた櫻井さん。2024年には実写版『【推しの子】』で主人公・星野アクア役を務め、俳優としての存在感を一気に高めました。

この記事では、話題となっている「超有名歌手の息子」であるという一面に触れつつも、あくまで一人の俳優・表現者としての櫻井海音さんの魅力と歩みを、やさしい言葉で丁寧にまとめていきます。

櫻井海音とはどんな俳優?基本プロフィール

まずは、櫻井海音さんの基本的なプロフィールから見ていきましょう。

  • 名前:櫻井 海音(さくらい かいと)
  • 生年月日:2001年4月13日
  • 年齢:24歳(2025年時点)
  • 出身地:東京都
  • 血液型:O型
  • 所属:ソニー・ミュージックアーティスツ
  • 肩書き:俳優、ファッションモデル、ドラマー

芸能活動のスタートは音楽の世界で、バンド「インナージャーニー」のドラマーとしてKaito名義で活動していました。 その後、俳優やモデルとしても活躍の場を広げ、いまでは“マルチに表現できる若手俳優”として評価を高めています。

「父親は超有名歌手」――親子関係に注がれる視線

話題となっているニュースのポイントが、「父親は超有名歌手」という部分です。各種プロフィールやインタビューなどの情報によると、櫻井海音さんの父親は、ロックバンドMr.Childrenのボーカル・ギターを務める桜井和寿さんであることが明かされています。

父親が国民的人気バンドのフロントマンということもあり、「二世タレント」としての注目が集まりやすい立場ではあります。しかし、櫻井さん自身は、バンド活動や俳優としての仕事で自分の名前と実力で評価されることを大切にしながら、着実にキャリアを築いてきました。

ニュースで「父親譲りの声が魅力」と表現されるのは、桜井和寿さんに通じるやわらかく伸びのある声質や、言葉の響かせ方に注目が集まっているからでしょう。音楽活動で培ったリズム感や発声が、俳優としての“声の演技”にも活かされているのが特徴です。

俳優デビューはNHK朝ドラ『エール』――24歳にして濃密なキャリア

ニュースの見出しにもある通り、櫻井さんの俳優デビューはNHK連続テレビ小説『エール』です。 2020年11月24日放送回で朝ドラに初出演し、そのまま俳優としての道を本格的に歩み始めました。

その後の活躍はスピーディーで、20代前半とは思えないほど濃密なフィルモグラフィーを築いています。

  • 2020年:NHK連続テレビ小説『エール』で俳優デビュー
  • 2020年:ABEMA恋愛リアリティショー『オオカミくんには騙されない』出演で注目を集める
  • 2021年:『逃げるは恥だが役に立つ ガンバレ人類!新春スペシャル!!』で民放ドラマ初出演
  • 2021年:『ナイト・ドクター』『つまり好きって言いたいんだけど、』などに出演
  • 2022年:ドラマ『未来への10カウント』『差出人は、誰ですか?』に出演
  • 2022年:映画『嘘喰い』でスクリーンデビュー
  • 2022年:舞台『鎌塚氏、羽を伸ばす』で舞台初出演
  • 2023年:ドラマ『VIVANT』『君に届け』『泥濘の食卓』など話題作に出演
  • 2023〜24年:『アオハライド Season1/Season2』で出口夏希さんとダブル主演
  • 2024年:ドラマ・映画『【推しの子】』シリーズで主人公・星野アクア役に抜擢、ドラマ単独初主演・映画初主演を務める
  • 2025年:ドラマ『御上先生』などでメインキャストを担当

このように、朝ドラでのデビューから数年の間に、恋愛ドラマから本格サスペンス、学園ドラマまで幅広いジャンルに挑戦し続けていることがわかります。

「父親譲りの声」がなぜ魅力的なのか

ニュースで繰り返し強調されるのが、「父親譲りの声が魅力」というフレーズです。この“声の魅力”は、いくつかの要素から成り立っています。

  • 音楽で鍛えられた耳とリズム感
    櫻井さんはバンド「インナージャーニー」でドラムを担当し、長く音楽活動を行ってきました。 ドラマーとしての経験は、リズム感だけでなく、相手の演奏を聴きながら全体を支える“耳の良さ”にもつながります。これは、台詞の間合いや感情の抑揚をつかむうえで大きな武器になります。
  • 落ち着きのあるトーンと柔らかい発声
    多くの作品で評判になっているのが、聞き取りやすく落ち着いた声のトーンです。父・桜井和寿さんの歌声を思わせるような柔らかさがありつつ、自分らしい少し低めのニュアンスを持っているため、恋愛ドラマの甘い台詞からシリアスなシーンまで幅広くマッチします。
  • ラジオや情報番組で磨かれた“話し手”としての技術
    櫻井さんは、音楽番組やラジオ番組にもレギュラー出演しており、生放送やトークの場で「声だけで伝える」経験を重ねています。 こうした場数の多さが、俳優としての声の説得力につながっているといえるでしょう。

「父親譲り」という表現は話題性が先行しがちですが、実際には本人の努力によって磨き上げられた声の表現力が、現在の評価につながっていると見ることができます。

バンド、モデル、俳優――マルチな活動が生む相乗効果

櫻井海音さんの特徴は、ひとつの分野にとどまらず、音楽・演技・モデルと多方向から表現活動を続けている点です。

  • ドラマーとしての活動
    バンド「インナージャーニー」では、Kaito名義でドラムを担当していました。 2024年にはバンドを卒業し“元ドラマー”となりましたが、音楽経験は現在の活動にも色濃く生きています。
  • モデル・ビジュアル面での強み
    雑誌や広告などでモデルとしても活動し、スタイルやビジュアル面での評価も高い櫻井さん。 俳優として映像作品に出演する際も、ファッション性の高い役柄や青春ドラマでの“爽やかな存在感”に強みがあります。
  • 俳優としての成長
    10代後半〜20代前半の等身大の役柄を経て、『VIVANT』のようなスケールの大きいドラマで主人公の青年期を演じるなど、難度の高い役にも挑戦。 さらに『【推しの子】』シリーズで主演を務めたことで、感情の振れ幅の大きいキャラクターも堂々と演じきる力を見せました。

こうした複数のフィールドでの経験は、それぞれが独立したものではなく、互いに影響し合いながら表現の厚みを増しているように見えます。音楽で培った感性が演技に、モデルの経験が画面映えに、それぞれつながっているのです。

主な出演作から見る「表現の幅」

ここで、櫻井海音さんの出演作の中から、話題となった作品をいくつかピックアップして、その魅力を簡単に整理してみます。

  • 『エール』(2020年/NHK連続テレビ小説)
    俳優デビュー作。朝ドラという国民的人気シリーズでのスタートは、俳優としての信頼感を生む大きな一歩となりました。
  • 『逃げるは恥だが役に立つ ガンバレ人類!新春スペシャル!!』(2021年)
    社会現象にもなった人気ドラマの特別編に登場し、民放ドラマへの本格進出を果たします。
  • 『ナイト・ドクター』(2021年)
    フジテレビ系の医療ドラマで、若手キャストの一人として出演。現代的な群像劇の中で存在感を示しました。
  • 『VIVANT』(2023年)
    大ヒットとなったTBSドラマで、主人公・乃木憂助の青年期を演じる重要な役どころを担当。 シリアスな世界観の中での繊細な演技が印象に残った視聴者も多い作品です。
  • 『君に届け』(2023年)
    人気少女漫画が原作のドラマ版に出演し、青春ストーリーの中で爽やかな魅力を発揮。
  • 『アオハライド Season1/Season2』(2023〜24年)
    出口夏希さんとのダブル主演作。 高校生の恋と成長を描いた作品で、穏やかな中にも芯の強さを持つキャラクターを丁寧に演じました。
  • 『【推しの子】』ドラマ版・映画版(2024年)
    漫画原作の大人気作品で、主人公の一人・星野アクア役に抜擢。 Amazon Prime Videoで配信されたドラマ版で単独主演を務めたのち、映画『【推しの子】-The Final Act-』で映画初主演という大役を果たしました。
  • 『御上先生』(2025年)
    東大卒の文科省官僚が高校に赴任するという、社会派の要素を含んだ学園ドラマ。 櫻井さんは、若者たちの一人として物語を支える役割を担っています。

このように、恋愛もの・青春ものだけでなく、大型エンタメ作品や社会派ドラマまで幅広く出演していることからも、「イケメン俳優」という枠にとどまらない演技の幅がうかがえます。

なぜ「来年注目の俳優」と言われるのか

ニュースで繰り返し「来年注目の俳優」と紹介される背景には、いくつかの要因があります。

  • ヒット作での重要ポジション経験
    『VIVANT』や『【推しの子】』など、注目度の高い作品で重要な役割を担ったことにより、業界内外での認知度が一気に高まりました。
  • 主演クラスの作品が増えている
    『アオハライド』のダブル主演や、『【推しの子】』の単独主演・映画初主演など、「作品の顔」として起用されるケースが増えています。
  • 20代半ばに差し掛かる“転換期”
    10代役・高校生役から、大人の青年役へとシフトしていく時期に入りました。年齢とともに演じられる役の幅が広がることで、より多彩な作品で名前を見る機会が増えると考えられます。
  • 音楽・モデル経験がもたらす独自性
    俳優としてだけでなく、音楽やファッションの文脈からも注目されている存在であるため、ドラマや映画にとどまらない活躍が期待されています。

これらの要素が重なり、メディアから「次のブレイク俳優」「来年さらに飛躍しそうな存在」として紹介されているのです。

“二世”ではなく「櫻井海音」として見られるために

父親が超有名歌手であることは、どうしても話題性として取り上げられがちなポイントです。しかし、これまでの歩みを振り返ると、櫻井海音さんは「名前」ではなく「作品」で評価される道を選んできたように見えます。

  • まずは音楽やバンド活動からスタートし、自分の場所を切り開いたこと
  • 朝ドラという厳しい現場で俳優デビューを果たし、その後も地道に作品へ出演を重ねてきたこと
  • 主演作から脇役まで、役柄の大小にかかわらず一つひとつの役に向き合ってきたこと

こうした積み重ねにより、視聴者からも少しずつ、「超有名歌手の息子」ではなく「櫻井海音という一人の俳優」として認識されつつあるといえるでしょう。

今後も、父親譲りの音楽的な感性と、自身の経験から生まれる演技力を武器に、多彩な作品で活躍していくことが期待されています。

参考元