森田望智、朝ドラ『虎に翼』で得た財産──共演者との絆と女優としての成長の日々

はじめに

NHK連続テレビ小説『虎に翼』(2024年)は、主人公の親友・花江役を演じた森田望智(もりた みさと)さんの存在なくして語ることができません。彼女はこの朝ドラを通じて、自身の人生と俳優人生の両面において多くの「財産」を得ました。そして、作品終了から1年以上経った今も、共演者たちとの深く強い絆が続いています。本記事では、森田望智さんが『虎に翼』で得た経験や、女優としての成長、共演者とのエピソードに迫ります。

多彩な役柄を経て──森田望智の軌跡

  • Netflixドラマ『全裸監督』シリーズで伝説のAV女優・黒木香を熱演。
  • NHK朝ドラ『おかえりモネ』で先輩気象予報士役に抜擢。
  • 『虎に翼』では、主人公の親友であり家族を支える主婦・花江を体当たりで表現。

森田さんは作品ごとにまったく異なる役柄を演じ切り、演技力と幅の広さを高く評価されています。特に『全裸監督』では「役者人生で一番の覚悟が要る役」とし、資料や本を何冊も読み、現場でも徹底的に役づくりを行ったことを明かしています。「最初は監督にも『全然違う』と言われ続けていた」と述懐しますが、努力を重ねる中で徐々に黒木香像をつかんだそうです。「目の前のことしか見えなくなる」と語る森田さんですが、その不器用ながらも集中力がスクリーンに説得力を与えています。

『虎に翼』での出会い、そして財産

森田さんが『虎に翼』で演じたのは、主人公(伊藤沙莉さん)の親友・花江。母性と献身、芯の強さを持つ女性像を巧みに表現し、「まるで“人生を早送りで生きる”ような不思議な体験だった」と当時を振り返っています。「高校生からおばあさんまで演じることができたことは、女優としてかけがえのない経験となりました」と語っています。

1年にわたる長期撮影では、キャストやスタッフとの結びつきが深まりました。街で役名で声をかけられることも多く、「これほど多くの人に作品を見ていただいていると実感できて、大きな財産です」と実感を語りました。

今も続く「月1回」の共演者との絆

ドラマの放送から1年が過ぎた現在も、再放送やSNSなどで作品の反響は続いていますが、何より森田さんが「宝物」と語るのは共演者たちとの強い絆です。

  • 「8月だけで4回も会いました。たまたまですけど、月1回は必ず集まっています」
  • 集まりではホームパーティーや舞台鑑賞など、さまざまな思い出を共有
  • 「女子だけの集まりや、男性陣は”法曹会”というグループもあって盛り上がります」
  • LINEグループでも絶えず連絡を取り合っている

こうした交流は「役を超えて本当に仲がよくなった」ことの証しです。伊藤沙莉さんの引越しの際には、森田さんや他の共演者が手伝いに集まるほど。「ドラマの枠を越えた“家族”のような関係性が生まれた」と笑顔で語っています。

「諦めた夢」も今につながっている

森田さんは「昔は夢を途中で諦めてしまうこともあった」とも語ります。しかし、『虎に翼』撮影を通じて「諦めた夢も今につながっている」と実感したとのことです。作品で経験した「役を早送りで生きる」ような体感や、多様な登場人物たちとのやりとりが、森田さんにとって自分を肯定し成長させる大きな糧となりました。

「火喰鳥を、喰う」での新たな挑戦

2025年10月3日には映画『火喰鳥を、喰う』で新聞記者役に初挑戦。
本作は不可解な現象に巻き込まれる家族と、その周囲を描くミステリーであり、役者として新境地を切り拓いています。「主人公の夫婦役・水上恒司さんとのオフショットも話題」となり、SNSなどで「素敵なお写真」との声が相次いでいます。「さまざまな現場で良い刺激をもらっている」「これからも新しい景色に出会いたい」と語る森田さんの姿勢には、女優業への揺るぎない情熱を感じさせます。

女優・森田望智の信念とこれから

「大人になると自分で自分の可能性を狭めてしまいがち。でも作品や仲間が、その壁を越えるための勇気をくれる」と森田さんは語ります。2025年秋にはNHKドラマ『いつか、無重力の宙(そら)で』にも出演し、まったく新しい役柄に挑戦。「未知なる景色」に恐れず飛び込むその横顔は、次代の女優像として多くのファンや業界関係者から期待を集めています。

主な出演歴・エピソード

  • 2019年・2021年 「全裸監督」シリーズ
  • 2021年 「おかえりモネ」
  • 2024年 「虎に翼」
  • 2025年 「火喰鳥を、喰う」
  • 2025年 「いつか、無重力の宙で」

これまで演じてきたすべての役柄と現場の出会いが、今の森田望智さんをかたちづくっています。「あの時諦めた夢も、今の自分につながっている」と前を向くその姿は、演じる役と同じように、見る人に勇気や希望を与えてくれます。

さいごに──笑顔で未来へ

『虎に翼』から始まった強い絆と大きな挑戦。月1回の共演者との集まりは、撮影現場とはまた違った笑顔や泣き顔を共有する大切な空間です。これからも森田望智さんがどんな新しい「景色」を見せてくれるのか、多くの人が楽しみにしています。

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