ドラマ『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』がさらに話題に──三谷幸喜の“元妻ナレーション共演”と、1984年渋谷セット、第10話の見どころ
フジテレビ系の水曜22時ドラマ『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』(通称:もしがく)が、放送を重ねるごとにますます注目を集めています。
脚本を手がけるのは、日本を代表するヒットメーカー三谷幸喜さん。舞台となるのは、昭和の熱気あふれる1984年の渋谷です。
今回は、「もしもこの世が舞台なら」というキーワードにふさわしく、三谷さんと元妻の“まさかの共演”ニュース、約2か月かけて作られた巨大オープンセットの裏側、そして第10話で描かれる二階堂ふみさん演じる“リカ”と菅田将暉さん演じる“久部”の危うい関係という、3つの話題をやさしく整理してご紹介します。
「もしもこの世が舞台なら」──ドラマの基本情報と世界観
『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』は、1984年の渋谷にある小さな劇場を舞台に、若者たちの熱と葛藤を描く青春群像劇です。
脚本は三谷幸喜さん。自身の若い頃の経験も反映した半自伝的要素を含む、完全オリジナルストーリーとなっています。
- 放送枠:フジテレビ系・毎週水曜22時台ドラマ
- 脚本:三谷幸喜
- 舞台:1984年の渋谷・八分坂にある「WS劇場」
- ジャンル:青春群像劇/コメディ&ヒューマン
主演は、三谷作品『鎌倉殿の13人』でも注目を集めた菅田将暉さん。 共演には二階堂ふみさん、神木隆之介さん、浜辺美波さんら、映画級に豪華な顔ぶれが並びます。
「もしもこの世が舞台なら」というタイトルそのものが、“人生を舞台に見立てた”視点を感じさせます。
小さな劇場を舞台に、理想に燃える若者たちが、うまくいかない現実と戦いながらも、笑いと涙の中で成長していく姿が、このドラマの大きな魅力です。
ニュース1:三谷幸喜、元妻がナレーションを務める番組で“共演”と話題に
最近大きな話題になったのが、三谷幸喜さんと元妻が同じ番組に関わったというニュースです。
元妻がナレーションを担当する番組に、三谷さんが脚本家として参加したことで、視聴者からは「まさかの共演!」と驚きの声が上がりました。
お2人は結婚当時、「おしどり夫婦」としてたびたびメディアに登場していました。その記憶が残っているファンにとっては、今回の“間接共演”は、どこか感慨深く、少しドキッとする出来事だったようです。
番組内で直接のやり取りがあったわけではありませんが、
- 脚本として作品世界を生み出す三谷幸喜さん
- その世界を、声でそっと包み込む元妻のナレーション
という形で、ひとつの番組を支えている構図は、まさに「もしもこの世が舞台なら」というタイトルを連想させる、不思議な縁を感じさせます。
ファンの間では、「プロとしてしっかり距離を保ちながら、同じ作品に関わる姿勢がすてき」という声も聞かれ、
作品そのものの評価だけでなく、クリエイター同士の関係性にも注目が集まりました。
ニュース2:1984年の渋谷を丸ごと再現──『もしがく』巨大オープンセットの裏側
『もしがく』の魅力を語るうえで欠かせないのが、1984年の渋谷をリアルに再現した巨大オープンセットです。
美術スタッフによると、このセットは設営に約2か月をかけて作り上げられた本格仕様で、出演者たちも思わず感嘆の声を上げたそうです。
美術スタッフの裏話によると、1984年当時の写真や映像資料を徹底的に調べ、看板、街灯、自動販売機、ポスターの質感にいたるまで、できる限り“あの頃の渋谷”を再現したとのこと。
派手なネオンだけでなく、通りの狭さや、雑然としたビルの並び、路地裏の雰囲気まで作り込まれており、昭和の空気感が画面から伝わってくるのが特徴です。
主演の菅田将暉さんや、共演の二階堂ふみさんも、このセットに「すごかった」「興奮した」と語っています。
単なる撮影場所を超えて、役者たちの気持ちを一気に“1984年”へ連れていく力があり、演技にもよい影響を与えているようです。
「もしもこの世が舞台なら」というタイトルにふさわしく、この巨大セットは、まさに人生というドラマが繰り広げられる“舞台装置”そのもの。
観客である私たちも、画面を通して、当時の匂いや熱気まで感じられるような臨場感を味わえます。
『もしがく』のあらすじ:久部三成と仲間たちの“舞台作り”
物語の中心となるのは、菅田将暉さん演じる久部三成(くべ・みつなり)。
劇団の演出家の卵である久部は、自身の劇団を追い出されてしまうところから、ドラマが動き出します。
彼が流れ着くのは、渋谷・八分坂にある小さな劇場「WS劇場」。
そこで久部は、「この劇場を東京で一番の劇場にする」と大言壮語し、八分坂の人々とともに理想のシェイクスピア劇を作ろうと奮闘していきます。
- 久部三成(菅田将暉):蜷川幸雄さんに憧れる、情熱的で不器用な演出家の卵
- リカ(二階堂ふみ):劇場で踊るダンサー。魅力的でミステリアスな女性
- 放送作家(神木隆之介):物語を俯瞰するような立場で関わる若者
- 巫女(浜辺美波):どこか不思議な存在感を放つキャラクター
第5話では、ついに「クベ版・夏の夜の夢」が開幕。
立ち上がりはボロボロで、久部は自信を失いかけますが、日本を代表するシェイクスピア俳優是尾礼三郎(浅野和之)との出会いをきっかけに、再び舞台への情熱を燃やしていきます。
三谷さんはインタビューなどで、久部のキャラクターについて、シェイクスピア作品の『ハムレット』から『リチャード三世』、そして『マクベス』へと変化していくイメージを語っています。
一人の若い演出家が、理想と現実の狭間で変化していく姿が、ドラマ全体の大きなテーマにもなっています。
ニュース3:第10話で描かれる“リカの危険な誘惑”──久部との関係はどうなる?
そんな中で注目されているのが、第10話の展開です。
二階堂ふみさん演じるリカの“危険な誘惑”が、菅田将暉さん演じる久部を揺さぶる、というストーリーが予告されています。
これまでの物語でも、リカと久部の関係は、どこか距離が近く、しかし一線を越えないぎりぎりのバランスで描かれてきました。
第10話では、そのバランスが大きく崩れかねない、緊張感ある局面が描かれることになります。
さらにドラマ中盤では、生田斗真さんが、リカの“元カレ”としてサプライズ登場し、第6話で三角関係を匂わせる展開もありました。
喫茶店に突然現れた男が、リカのかつての情夫であることが明かされ、久部は動揺。マスターの風呂須太郎(小林薫)が「懐かしい顔」と声をかける場面は、視聴者に強い印象を残しました。
こうした複雑な人間関係の積み重ねを経て迎える第10話の“危険な誘惑”は、
- 久部とリカの関係が、ただの仲間から一歩踏み出してしまうのか
- それによって、劇場での舞台作りがどう揺らぐのか
という意味でも、物語のターニングポイントとなりそうです。
「もしもこの世が舞台なら」、久部とリカはどんな役割を演じる運命にあるのか。
視聴者にとっても、目が離せない回になりそうです。
キャストが語る『もしがく』現場の雰囲気
バラエティ番組やインタビューでは、主演の菅田将暉さんと二階堂ふみさんが、『もしがく』撮影の裏側をたびたび語っています。
菅田さんは、自身が演じる久部について、
「蜷川幸雄さんに憧れて、シェイクスピアを上演しようとする演出家という役柄にプレッシャーを感じた」としつつも、「お芝居自体はとても楽しかった」と話しています。
久部は“声が大きくて、うるさいタイプ”だといい、「今の時代、なかなか人に叫ぶことはない」としながら、その分、役を通じて思い切り感情を爆発させているようです。
それに対して二階堂さんは、「どの時代でもアウトな人かも」と笑いながらツッコミを入れる場面もあり、現場の良い雰囲気が伝わってきます。
また二階堂さんは、「三谷作品ならではの群像劇で、それぞれのキャラクターが抱えているものを、みんなで作り上げていくのが楽しい」とも語っています。
こうした発言からも、『もしがく』は、豪華キャストが互いを刺激し合いながら作り上げている作品であることがわかります。
「もしもこの世が舞台なら」──ドラマが投げかける問い
ドラマのタイトル『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』には、少し哲学的な問いが込められています。
舞台上では、役者たちは“役”を演じ、楽屋に戻って初めて“素の自分”に戻ることができます。
では、私たちが生きるこの世界そのものが舞台だとしたら、自分にとっての「楽屋」はどこなのか──。
そんな問いを、ドラマはさりげなく投げかけています。
・八分坂の人々にとっての楽屋はどこなのか。
・久部にとっての、心から“素”でいられる場所とはどこなのか。
・リカや、他の登場人物たちが本音をさらけ出せる相手や場所はあるのか。
1984年の渋谷という、どこか懐かしくも熱い時代を背景に、登場人物たちの「本音」と「建前」が交錯する様子は、現代を生きる私たちにもどこか重なるところがあります。
三谷作品らしく、笑いとシリアスが紙一重のバランスで描かれる中で、「自分にとっての楽屋ってどこだろう?」と、ふと考えたくなる方も多いのではないでしょうか。
なぜ今、『もしがく』が話題なのか
ここまで見てきたように、『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』が話題を呼んでいる背景には、いくつかの理由があります。
- 三谷幸喜×菅田将暉という強力タッグと、映画級に豪華なキャスト陣
- 1984年の渋谷を2か月かけて再現した巨大セットが生み出す圧倒的な世界観
- 元妻がナレーションを務める番組への参加など、作品外での人間ドラマも含めて注目が集まっていること
- 第10話に向けて、二階堂ふみさん演じるリカと、菅田将暉さん演じる久部の関係が大きく揺れるドラマチックな展開
- タイトルが示すような、「人生=舞台」という普遍的なテーマが、多くの視聴者の心に響いていること
一見、「舞台の世界」を描いたドラマに見えますが、そこに映し出されているのは、不器用でも一生懸命に生きる人たちの姿です。
だからこそ、「自分もどこかで同じようにもがいている」と感じる視聴者が多く、口コミで人気が広がっているのでしょう。
「もしもこの世が舞台なら」。
第10話以降、久部やリカたちがどんな“芝居”を見せてくれるのか。
そして、彼らにとっての「楽屋」がどこにあるのか──。
その答えを探しながら、ゆっくりドラマを味わってみるのも素敵ですね。


