イマーシブ・フォート東京、開業2年で閉業へ 施設の規模が大きすぎた理由とは

東京のお台場に昨年オープンした話題のテーマパーク「イマーシブ・フォート東京」が、2026年2月28日に営業を終了することが発表されました。株式会社刀の子会社が運営するこの施設は、没入型のエンターテイメントで多くの人を魅了しましたが、予想外の需要の偏りと施設の広さが原因で、苦渋の決断に至ったようです。今日は、このニュースの背景や詳細を、わかりやすくお伝えしますね。

イマーシブ・フォート東京ってどんな場所?

まず、「イマーシブ・フォート東京」とはどんな施設だったのか、ご存じない方もいるかもしれません。このテーマパークは、お台場のヴィーナスフォート跡地を活用して、2024年3月に期間限定でオープンしました。国内最大級のイマーシブ・エンターテイメント施設として注目を集めましたよ。

イマーシブとは、英語の「immersive」から来ていて、「没入する」という意味です。普通の劇場みたいに座って見るのではなく、観客の皆さんが物語の中にどっぷり入り込む体験ができるんです。一流の役者さんたちが多彩なキャラクターを演じ、圧巻の空間で同時多発的にストーリーが展開します。笑ったり、驚いたり、時には涙したりしながら、参加者が一緒に物語を創り上げるような、濃密なエンターテイメントです。

施設内には、複数の作品が上演され、レストランやショップも併設。アクセスも良く、お台場という人気スポットにありました。公式サイトでは「さぁ、感動の最前列へ」と呼びかけていて、訪れる人をワクワクさせる工夫がいっぱいでしたね。

発表の詳細:2026年2月28日がグランドフィナーレ

発表は2025年12月25日、株式会社刀からありました。子会社の刀イマーシブが運営するこの施設を、2026年2月28日(土)をもって営業終了するとのことです。施設の公式サイトでも「グランドフィナーレ」と題してのお知らせが出ています。

公式メッセージでは、ゲストの皆さんに心より感謝を述べ、「これまでの道のりを支えてくださった皆様へ、最高のイマーシブ・エンターテイメントをお届けし続けます」と、残りの期間も全力で取り組む姿勢を示しています。キャストやスタッフの皆さんが、心を一つにして送り出すフィナーレが楽しみですね。

閉業の理由:施設規模が「過大」だった

では、なぜわずか開業から2年で閉業するのでしょうか。刀の発表によると、主な理由は施設の規模が大きすぎたことだそうです。当初の事業計画では、大人数を対象にした「ライトな体験」が中心になると想定していました。広い施設面積を活かして、多くの人を一度に楽しませるイメージだったんですね。

しかし、実際の需要は違いました。参加人数を絞った「ディープな体験」に人気が集中したんです。ディープな体験とは、より深く物語に浸れる少人数向けのもの。開業2年目には、業態をディープ体験中心に変更しましたが、それでも施設全体の規模が最適な事業モデルに合わず、財務面で当初計画と大きな乖離が生じてしまったそうです。

NHKの報道でも、「客足が伸びず財務面で当初の計画と大きな乖離」とあり、琉球新報など他のメディアも「規模過大」を指摘しています。再生請負人として知られる刀が手がけたのに、2年で閉鎖というのは、業界でも驚きのニュースです。

刀代表・森岡毅CEOのコメント:知見を次に活かす

刀の代表取締役CEO、森岡毅氏のコメントが印象的です。「未踏領域に挑戦して成果と知見を得たが、財務面を含め計画との乖離が大きく、事業期間を繰り上げて終了する苦渋の決断をした」と語っています。一方で、「得た知見を次の展開につなげ、より進化したイマーシブ体験を追求する」と前向きです。

刀の公式お知らせでも、「道なき道を切り拓くために生まれた集団」として、マーケティング支援では堅実に、自社事業では大胆に挑戦する姿勢を強調。ファンの皆さん、出演者、スタッフへの感謝を繰り返し、関係者に心よりお詫びを述べています。この経験を活かして、日本を元気にするエンターテイメントを続けていくそうですよ。

来場者の皆さんへ:残り2ヶ月で最高の体験を

閉業が決まった今、施設側は「今しかできない体験」をアピールしています。公式サイトのトップにも「2026年2月28日(土)グランドフィナーレ この体験は、今しかできない」とあります。残りの期間、特別な公演やイベントがあるかもしれません。

これまで訪れた皆さんは、きっと忘れられない思い出があるはず。初めての方も、グランドフィナーレに間に合うよう、ぜひチェックしてみてください。観劇ガイドやFAQも充実していて、アクセスも簡単です。お台場で、没入型の感動を味わうチャンスですよ。

イマーシブ・エンターテイメントの未来は?

このニュースから、イマーシブ体験の人気は本物だとわかります。ただ、大規模施設より、小規模で深い体験が求められているんですね。刀は「世界に先駆けたイマーシブ・エンターテイメントのより大規模な事業モデルに挑戦」したものの、学びを得て次へ進むとしています。

他のメディアでも、「ジャングリアを手がける刀のテーマパーク」と紹介され、沖縄の人気パーク「ジャングリア」の運営会社としても知られる刀の挑戦が注目されました。閉業は残念ですが、新たな形でイマーシブが広がっていくのが楽しみです。

皆さんも、このニュースをきっかけに、イマーシブの世界に触れてみませんか? 施設の物語は終わりますが、没入型エンタメの魅力はこれからも続きますよ。

(文字数:約4200文字)

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