『キング・オブ・ザ・ヒル』がHuluで新たに2シーズン獲得！拡大するリバイバル旋風
アメリカのストリーミングサービス大手「Hulu」は、『King of the Hill（キング・オブ・ザ・ヒル）』に関する大きな発表を行いました。2025年10月31日（現地時間）、Huluはシリーズのシーズン16と17の制作が決定したと公式に表明。リバイバル作品としては異例の2シーズン同時続投となり、世界中のファンから大きな注目を集めています。
伝統と新しさを融合させたリバイバル版のヒット
『キング・オブ・ザ・ヒル』は、かつてアメリカのFOXで放送された大人気アニメで、テキサスのアーレンに住む平凡な一家・ヒル家の日常をユーモアたっぷりに描き、全米で長く愛されてきました。2009年に一度幕を下ろしましたが、2025年8月に15年ぶりとなるシーズン14がHuluで復活。日本国内では「Disney+」で一挙配信されました。
新シーズンでは、これまで時代の流れの中で変わらないままだった登場人物たちがリアルに年を重ねているのも特色です。主人公・ハンク・ヒルの息子ボビーは大人に成長し、友人たちも人生の新たなフェーズを迎えていく様子が描かれています。また、“永遠に年を取らないシリーズ”の多い中、キャラクターが成長していく姿は、以前からのファンにも新鮮な驚きを与えているようです。
この進化したキャラクターデザインと、時代に合わせた新たなストーリーラインが評価され、新シーズンは批評家からの評価も非常に高く、Rotten Tomatoesで「100%フレッシュ」とされるなど、リバイバル版の成功を象徴しています。
キャストや制作陣の進化も話題に
今回のリバイバルでは、キャラクター“デイル”役が故ジョニー・ハードウィックから俳優トビー・ハスへとバトンタッチされており、新たなバランスが注目されています。また、オリジナル版の声優陣も多く参加していますが、制作陣はキャラクターの成長や現代的課題への向き合い方を強調。変化を恐れるハンクや、変わらぬ信念を持ち続けるデイルなど、個性的な描写がより豊かに引き出されています。
日本語吹替版の声優はまだ正式に明らかになっていませんが、日本でもオリジナルシリーズからのファンの期待が高まっています。
Huluの大型投資――「キング・オブ・ザ・ヒル」戦略
今回、シーズン16と17が同時に更新された背景には、Huluが同シリーズを自社の看板コンテンツとして位置づけ、“ロングセラー・アニメの復活”という流れをさらに推進したいという戦略があります。実際、シーズン14配信後の再生回数は米国内で12億万回を記録し、2位に位置するなど、圧倒的な動員力を見せています。
米国Huluは、『キング・オブ・ザ・ヒル』の全エピソード（計268話）を独占配信中ですが、この数字は新型配信サービスにおいても“定番”としての強さを証明しています。また、日本でもDisney+（ディズニープラス）の「スター」チャンネルでシーズン14が一挙配信されるなど、グローバルな展開が進んでいます。
ファンの反応と今後の展望
リバイバルシリーズのファンは、15年ぶりの新作に大きな期待とともに「もしまた中断されたら……」という不安も隠せませんでした。しかし、このたびの2シーズン同時発表は、長期的な展望を示した形であり、ファンの安心感を高めています。SNS上でも「ついに長寿シリーズ復活！」「あの町の人々の新たな物語が楽しみ」など、熱いコメントが多数投稿されています。
また、新シーズンではオリジナル時代のブラックジョークや人情味、家族愛といった“本物らしさ”がそのまま引き継がれている点も、多くのレビューで高く評価されています。制作陣は「時代が変わっても失われない甘さや優しさが、このシリーズの真髄」とコメントしており、今後も変わらぬテイストを大切にしながら、新たな挑戦を続けることを約束しています。
Huluが描く“次世代黄金エリア”
Huluは近年、オリジナル作品や人気海外ドラマの独占配信強化を進めています。『キング・オブ・ザ・ヒル』のリバイバルとその続編は、オリジナルシリーズの再評価と、新世代への定着を両立させる戦略といえます。また、『キング・オブ・ザ・ヒル』のような名作アニメが今後も同じような“進化型リバイバル”で展開される可能性も示唆しており、ストリーミング時代ならではの“ロングラン戦略”に注目が集まっています。
アメリカ国内では『The Simpsons（ザ・シンプソンズ）』など永遠に年を取らないアニメも健在ですが、『キング・オブ・ザ・ヒル』はキャラクターたちが“リアルに成長”する点で一線を画し、世代を超えた共感を呼んでいます。
まとめ――変わらない魅力、進化する物語
『キング・オブ・ザ・ヒル』シーズン16＆17の更新は、単なる“続編”ではなく、Huluが本格的に名作アニメのライブラリーを拡充し、新しい時代に合わせた“進化”を図るスタンスを鮮明にした出来事といえます。従来からのファンはもちろん、新しい世代の視聴者も楽しめる工夫が随所に盛り込まれており、今後の展開に引き続き注目が集まりそうです。
日本でもDisney+（ディズニープラス）「スター」チャンネルで最新作が配信されており、アメリカ本国とほぼ同時に新作が楽しめるのも大きなポイントです。今後、Huluは『キング・オブ・ザ・ヒル』を“第二の黄金期”へと導くべく、さらなるコンテンツ拡充やグローバル展開を加速させるものとみられます。
