ミュージカル『ブラッド・ブラザーズ』、17年ぶりの東宝版が2026年春、豪華新キャストで上演決定

イギリスで生まれ、世界で愛され続けるミュージカル界の金字塔『ブラッド・ブラザーズ』が、2026年3月、東京・シアタークリエにて開幕します。東宝製作による日本版としてはおよそ17年ぶりの上演となり、話題を集めています。特に今回注目されているのは、抜群の演技力と存在感を誇る俳優・小林亮太さん、渡邉蒼さん、山田健登さん、島太星さん、そして宝塚歌劇団のトップスター瀬奈じゅんさん、実力派の戸井勝海さんなど、今を代表するキャストが集う点です。

『ブラッド・ブラザーズ』とは―普遍的な人間ドラマと名曲の数々

『ブラッド・ブラザーズ』は、1983年にイギリスで初演され、その後ウエストエンドやブロードウェイでも高い評価を得たミュージカル。物語はリヴァプールを舞台に、貧しいジョンストン家に双子が誕生することから始まります。生活に苦しむ母親は、双子のうち一人を、裕福ながら子どもに恵まれなかったミセス・ライオンズに託します。その結果、双子はエドワード(エディ)とマイケル(ミッキー)というまったく異なる環境で成長し、それぞれの運命を歩んでいく―という悲痛かつ感動的な人間ドラマです。

双子の絆、親子の愛情、階級社会の現実、偶然と運命の歯車……。登場人物たちの苦悩や葛藤が、豊かな音楽とともに紡がれ、国境を越えて多くの人の共感を呼んできました。日本でも1991年の初演以降、何度も上演され、今なお根強いファンを持つ名作です。

豪華キャストによる新たな挑戦―Wキャストで演じる双子の絆

今回の東宝版では、双子の兄弟エディ役を小林亮太さん・渡邉蒼さん、ミッキー役を山田健登さん・島太星さんがそれぞれWキャストで演じることが発表されています。Wキャストとは、同じ役を複数の出演者が交代で演じるスタイルで、俳優ごとに異なる個性や表現が楽しめるのが魅力です。キャスト同士の息づかい、新たな化学反応にも期待が膨らみます。加えて、長く宝塚歌劇団のトップスターとして活躍し、その後も舞台で多彩な演技を見せている瀬奈じゅんさん、実力派の戸井勝海さんも出演予定。どんな人物を演じるのか、その配役にも注目が集まっています。

演出は日澤雄介、音楽は……伝統と革新の融合

演出を担当するのは、日澤雄介さんです。日澤さんはこれまで数々の舞台で独自の演出スタイルを披露し、国内外で高い評価を得ています。今回の『ブラッド・ブラザーズ』でどのように物語を紡ぐのか、オリジナルの世界観と日本の現代的な感性が融合する演出に期待が寄せられています。

なお、音楽は、オリジナル作曲のウィリー・ラッセルを始め、ロック、ポップス、バラードと多彩な楽曲が織りなす名曲の数々。本作の魅力を支える音楽の演奏・歌唱にも、大きな注目が集まっています。

ファン待望の17年ぶり東宝版―再演の意義とチケット情報

東宝版『ブラッド・ブラザーズ』としては、約17年ぶりの上演となります。2010年代以降、他プロダクションによる上演はありましたが、東宝の手による本格的なプロダクションとしては久しぶりの復活です。舞台ファンや演劇関係者の間では「このキャストで観たい」「新解釈に期待」「名作がまた観られる」と大きな話題となっています。

舞台は2026年3月から4月にかけて、東京都千代田区のシアタークリエで上演されます。チケット発売日や詳細な日程、今後の出演者発表などは、続報が待たれるところです。ファンにとっては、春を彩る大きな楽しみがまた一つ増えたことでしょう。

キャスト・スタッフからのコメント

  • 小林亮太さん:「エディ役を演じさせていただくなんて夢のよう。精一杯、命をかけます」
  • 渡邉蒼さん:「違う世界で育った兄弟の愛憎、運命の哀しさをどう表現するか、今から悩んでいます」
  • 山田健登さん・島太星さん:「ミッキー役はとても難しい役ですが、自分たちなりの表現を模索したい」
  • 瀬奈じゅんさん:「長く続く名作に出演できることに感謝しています。新しいミセス・ライオンズ像を見せたい」
  • 戸井勝海さん:「役作りのため、日々勉強中。見た人に意味のある舞台にしたい」
  • 日澤雄介さん(演出):「現代的な視点を加えつつ、原作の普遍性を大事に演出します」

『ブラッド・ブラザーズ』が今だからこそ描けること―世界を越えて語りかける物語

『ブラッド・ブラザーズ』は、イギリスの地方都市を舞台にしたお話ですが、そのテーマは「親子」「兄弟」「運命と現実」「社会の分断」など、現代の私たちにも通じる内容ばかりです。コロナ禍や社会の変化を経験した今、あらためて人と人との絆や、運命を受け入れる強さ、未来への希望を考える物語として、大きな意味を持つのではないでしょうか。

また、名作ミュージカルの再演とはいえ、今回の新キャスト・新演出による『ブラッド・ブラザーズ』は、初めてこの作品に触れる方にも、再演を待ちわびていた方にも、きっと大きな感動をもたらすはずです。演劇ファンのみならず、物語や音楽が好きなすべての方へ、今春、ぜひシアタークリエでその感動を直接味わっていただきたい。舞台の幕が上がる日まで、数え切れないほどの期待と夢が広がります。

今後の展開とまとめ

『ブラッド・ブラザーズ』の2026年上演は、東宝の看板キャストと新進気鋭の俳優たちによる新解釈、日澤雄介演出の独自世界観、そして東宝製作ならではの華やかさ・重厚さが加わることで、正統派ミュージカルファンはもちろん、舞台初心者も魅了するものとなるでしょう。チケット発売を待ちながら、キャスト・スタッフの今後の発信やインタビューにも注目していきたいと思います。

この機会に、家族や友人と「運命」について、または「時代を越えて語りかけるミュージカルの力」について、ぜひ話し合ってみてください。2026年春、シアタークリエのステージに華麗な幕が上がる、その瞬間をどうぞお楽しみに!

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