松山ケンイチ主演『テミスの不確かな法廷』追加キャストが決定!発達障害を抱える裁判官の葛藤を描くドラマ10が2026年1月スタート

NHKの連続ドラマ10『テミスの不確かな法廷』が、2026年1月6日(火)からスタートすることが決定しました。松山ケンイチが主演を務める本作は、発達障害を隠しながらも裁判官の職務に向き合う主人公の葛藤と、彼を取り巻く人間ドラマを描く感動のリーガルミステリーです。この度、追加キャストと音楽情報、キービジュアルが解禁されました。

主人公・安堂清春について

松山ケンイチが演じる主人公の安堂清春は、任官7年目の裁判官です。東京から前橋地方裁判所第一支部へと異動してきた彼は、一見すると穏やかな裁判官に見えます。しかし、彼には絶対に打ち明けられない秘密がありました。実は、幼い頃にASD(自閉スペクトラム症)とADHD(注意欠如多動症)という発達障害と診断されていたのです。

安堂は長年にわたり、自らの特性を隠し、「普通」を装って生きてきました。それでも、ふとした言動が支部の面々を戸惑わせ、法廷内外で混乱を巻き起こしてしまうことがあります。そんな彼の特性が、実は事件解決の鍵となっていくのです。安堂の「こだわり」が、誰も気づかなかった事件の矛盾をあぶり出し、彼は自身の衝動とも格闘しながら公判に挑んでいくことになります。

豪華な追加キャスト陣が発表

今回発表された追加キャスト陣には、実力派の俳優たちが名を連ねています。

鳴海唯が演じる小野崎乃亜は、ある事件をきっかけに東京の大手法律事務所を辞めて前橋にやってきた弁護士です。刑事事件においては起訴有罪率99.9%を誇る検察に弁護士の勝ち目はないとされていますが、安堂の特性をうまく利用すれば突破口が開けるかもしれないと考え、彼に近づいていきます。

恒松祐里が演じる落合知佳は、任官3年目にして早くも将来を嘱望されるエリート判事補です。冷静かつ理論的な思考を身上とし、感情を排した判断こそ裁判官のあるべき姿だと信じています。恒松は、感情に流されず規則通りに仕事をする落合が、この地裁のある意味ツッコミ役的な存在であることをコメントしており、キャラクターの立体的な一面を表現することに意欲を示しています。

山崎樹範が演じる古川真司は、事故を起こして亡くなった父の「汚名」を晴らしてくれた検察官に憧れ、その背中を追って検察の道へ進みました。自らが起訴した被告人については、求刑が実現するよう緻密に証拠を固め、追い詰めていく実直な検察官です。安堂への寄り添いと自身の葛藤という温かさと影の両面を持つ人物として描かれます。

このほか、市川実日子和久井映見遠藤憲一らも出演が決定しており、複雑な人間模様が絡み合う作品を形成しています。

脚本は『イチケイのカラス』の浜田秀哉が担当

本作の脚本は、フジテレビの『イチケイのカラス』シリーズや『ブルーモーメント』などを手がけたヒットメーカー・浜田秀哉さんが務めます。浜田さんは、社会問題に向き合いながらもドラマとしてのエンターテインメント性を高い水準で両立させることで知られており、本作でも「普通」や「正義」とは何かを問いかけるストーリーを描き出すと期待されています。

放送スケジュール

『テミスの不確かな法廷』は全8回で構成されます。毎週火曜日の午後10時から午後10時45分までNHK総合で放送されます。また、毎週金曜日の午前0時35分から午前1時20分までの再放送も予定されており、見逃した視聴者もキャッチアップできるようになっています。さらに、NHK ONEでの同時配信と見逃し配信も予定されており、好きなタイミングで視聴できる環境が整備されています。

原作について

本作の原作は、直島翔氏による『テミスの不確かな法廷』です。発達障害を抱える裁判官が、自らの特性と向き合いながら難解な事件に挑むという独創的な設定のリーガルミステリーとして、出版業界でも注目を集めていました。このたび、その魅力的なストーリーがテレビドラマとして具現化されることになったのです。

松山ケンイチの近年の活躍

松山ケンイチは、NHKの連続テレビ小説『虎に翼』では厳しさと温かさを併せ持つ最高裁長官・桂場を演じ、高い評価を得ました。また、ドラマ『クジャクのダンス、誰が見た?』では癖のある弁護士・松風を演じており、複雑で多面的なキャラクターの表現に定評があります。本作では、自らの特性と格闘する安堂という、これまでとは異なる奥深いキャラクターに挑むことになります。

作品の見どころ

『テミスの不確かな法廷』の最大の見どころは、発達障害という社会的に注目されるテーマを、単なる問題提起ではなく、人間ドラマとして丁寧に描いている点です。安堂が自らの特性を隠しながらも、その特性が実は事件解決の強力な武器となっていくというパラドックスは、視聴者に深い考察を促すでしょう。

また、裁判所という舞台で、検察、弁護士、判事補、職員といった立場の異なる人物たちが、「正義」の定義をめぐって葛藤する姿が描かれます。法廷ドラマの緊迫感と、人間ドラマの温かさが融合した作品として、多くの視聴者の心を掴むことが期待されています。

2026年1月6日の放送開始に向けて、今後さらに詳細な情報が解禁されていくと予想されます。発達障害という身近でありながら複雑なテーマに向き合い、「普通」や「正義」とは何かを問いかける、感動の物語の誕生が待たれています。

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