ゆりやんレトリィバァ初監督作『禍禍女』が台北金馬映画祭で偉業達成!

2025年11月19日、ゆりやんレトリィバァが初めて監督を務めた映画『禍禍女(まがまがおんな)』が、アジア最大級の映画祭のひとつである第62回台北金馬映画祭において、NETPAC賞(Network for the Promotion of Asian Cinema Award)を受賞しました。日本人監督として史上初となる快挙に、映画界はもちろん、多くの人々から大きな注目と祝福の声があがっています。

NETPAC賞とは?

NETPAC賞は「アジア映画促進ネットワーク」が、アジア各国の映画の中から映画芸術と社会的意義を両立する優秀作品を選出し表彰する賞です。これまで数々の新進気鋭監督たちを輩出してきた権威ある賞であり、日本人監督の受賞は前例がありませんでした。ゆりやんレトリィバァ監督の評価の高さがうかがえます。

授賞式での感動的なシーン

授賞式でゆりやん監督が世界的人気撮影監督・李屏賓氏から賞状を受け取ると、喜びの涙を流すシーンが印象的でした。会場は盛大な拍手に包まれ、映画界発展への新たな歴史が刻まれた瞬間となりました。

『禍禍女』はどんな映画?

『禍禍女』は、「狂気」の恋愛をテーマに据えた異色作です。ゆりやん監督自身がこれまでの恋愛経験を余すことなく物語に注ぎ込んだと語る本作は、恋愛の純粋さ、激しさ、そして少し恐ろしさまでもが詰め込まれ、「いつ自分が禍禍女になるのか、あるいは禍禍女らしきものに取り憑かれるのかも分からない」と評論されています。

  • 主人公は美大生・上原早苗(演:南沙良)
  • 物語の軸となる、愛に翻弄される若者たちの心の揺れと成長
  • 一部で“霊的な存在より怖い人間の執念”を描いた、と話題

本作が生まれた背景

きっかけは2021年、ゆりやんレトリィバァがテレビ番組で「次に挑戦したいこと」として「映画監督」と語ったこと。これに本作のプロデューサーが惹かれ企画が動き出し、制作に至るまで一年間、ゆりやんとプロデューサーが頻繁に会い、彼女の恋愛話を聞き続けて脚本が練り上げられました。

豪華キャストが話題!個性的な登場人物たち

『禍禍女』には実力派俳優陣が集結。主人公・早苗を演じる南沙良のほかにも、ギャラリーに並ぶ人気・実力派の名前が発表されました。

  • 高石あかり
  • 斎藤工
  • 田中麗奈
  • 前田旺志郎
  • アオイヤマダ
  • 鈴木福

キャストたちは独特のキャラクター性を持ち、本編一部映像も早くも公開されています。映像からは、それぞれの狂気性や人間らしさが垣間見え、多くのファンが公開を心待ちにする声を上げています。

『禍禍女』の国際的な評価と映画祭での快進撃

『禍禍女』は、完成前から各国の映画祭で注目の的でした。2024年カンヌ国際映画祭の開催期間中には、カンヌの地で正式に映画監督デビューが発表され、大きな話題を呼びました。これをきっかけに世界22の国際映画祭へ正式出品・ノミネート。既に下記の受賞歴を誇っています。

  • 第45回ハワイ国際映画祭「ハレクラニ・ヴァンガード・アワード」受賞
  • 第54回モントリオール・ニュー・シネマ国際映画祭「Temps Ø部門観客賞」受賞
  • 第8回モンスターズ・ファンタステック映画祭(イタリア)「国際長編映画コンペティション最優秀作品賞」受賞

今回のNETPAC賞受賞で、“四冠”を達成。ゆりやん監督は一気にアジア映画界の新たな才能として世界中から称賛される存在に躍り出たと言えるでしょう。

映画祭での舞台挨拶や国際的な交流

金馬映画祭では11月17日~19日の日程で舞台挨拶や観客とのQ&A、セレモニーに登壇。NETPAC賞ノミネート監督陣(台湾・マレーシア・韓国・シンガポールの気鋭監督たち)とのトークイベントにも招かれました。これにより、映画監督として世界の舞台に堂々と立ち、国際的なネットワークも広がっています。

作品が投げかける「禍禍しさ」とは?

『禍禍女』のキーワード「禍禍しさ」とは、単なる不幸や災いを超え、人間のなかに潜む“見えない怖さ”や“執着”を指します。幽霊よりも、時に人間同士の感情や行動こそが最も恐ろしい――そんなメッセージが作中を通して描かれています。恋愛ドラマの枠を越え、哲学的な側面・サスペンス要素まで孕む点で、新しいジャンルを切り拓く一作として話題です。

観客からの反響も続々

既に公開された一部映像やキャスト情報に対し、SNSや映画ファンの間では「独創的でぞくぞくする」「ゆりやん監督の新境地!」など、期待と賞賛の声が多数寄せられています。今後公開予定の全編に対する関心も高く、日本国内はもちろん、海外からの注目もますます高まっています。

今後の展開と『禍禍女』への期待

本作は2026年2月6日、日本全国での劇場公開が予定されています。日本映画界に新風を吹き込み、世界の映画祭で高く評価され続けている『禍禍女』。ゆりやんレトリィバァ監督の今後の活躍にも期待が集まります。

  • 恋愛映画の新境地を切り拓く破格の作品
  • グローバルな俳優・映画人との交流も多数
  • 日本映画の可能性を大きく広げる快挙

今、世界が注目する『禍禍女』。純粋な感情と狂気の狭間を描いた、新たな名作誕生です。これからの追加情報や続報にもぜひご注目ください!

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