平愛梨さんと夢グループが福島で一日署長に就任 年末年始の安全を呼びかけ
福島県で行われた年末年始の交通事故・犯罪防止キャンペーンで、俳優の平愛梨さんと、テレビ通販でおなじみの夢グループのメンバーが一日警察署長に就任し、地域の人たちに向けて防犯・交通安全を優しく呼びかけました。
年末年始は、人の動きが活発になり、交通事故や特殊詐欺などの被害が増えやすい時期とされています。今回の取り組みは、そうしたリスクを少しでも減らそうと、地域にゆかりのある著名人の力を借りて行われたものです。
郡山北警察署の一日署長に平愛梨さん 3年連続の任命
福島県郡山市の郡山北警察署では、12月10日、俳優の平愛梨さんが一日警察署長を務めました。 平さんがこの役割を担うのは3年連続で、地元でもすっかりおなじみの存在になりつつあります。
平さんは、防犯・交通安全の出動式に参加し、制服姿で登場。集まった市民を前に、次のように挨拶しました。
「地域の安全を一生懸命きょうは呼びかけをして努めさせていただきたいと思いますので、どうかみなさんもご協力よろしくお願いします」
温かい言葉と笑顔で語りかける姿に、会場は和やかな雰囲気に包まれました。
「信用せず相談を」被害防止を呼びかけ
出動式では、年末年始に増えるおそれのある特殊詐欺や、交通事故への注意喚起が行われました。 特に、電話やメールを使ったなりすまし詐欺などは、高齢者を中心に全国的に被害が続いており、福島県内でも警戒が強まっています。
ニュース内容の中では、平さんが「信用せず相談を」というメッセージを込めて、一人で判断せず、少しでもおかしいと感じたら身近な人や警察に相談するよう呼びかけたことが伝えられています。こうしたメッセージは、被害を未然に防ぐうえでとても大切です。
会場に参加した地元住民からは、「すごく町が明るくなってよかった」「年末は車も多くなるので気をつけたい」といった声も聞かれ、キャンペーンが地域の意識向上につながっている様子がうかがえます。
3年連続の就任、その背景にある「福島との縁」
平さんが郡山北署の一日署長に3年連続で選ばれている背景には、福島県との特別なご縁があります。 報道によると、平さんが所属する会社の社長が本宮市出身であることから、地域とのつながりが生まれ、この取り組みが続いているということです。
単なる「話題づくり」ではなく、地元にゆかりのある人が、毎年変わらずに地域の安全を一緒に考えてくれる。この継続性こそが、住民の安心感や信頼感につながっていると言えるでしょう。
夢グループの石田社長と保科有里さんも一日署長に
一方、福島県田村市では、田村警察署の一日警察署長として、夢グループでおなじみの石田重廣社長と、歌手の保科有里さんが登場しました。
テレビ通販のCMで親しまれている2人は、今回のイベントでもおなじみの掛け合いを披露しながら、特殊詐欺の被害防止を楽しく、わかりやすく伝えました。
福島テレビの報道では、特殊詐欺対策の啓発動画を紹介する場面で、通販番組さながらの次のようなやり取りがあったと伝えています。
- 保科さん:「大体、社長(動画)おいくらなんですか?」
- 石田社長:「気になる?!」
- 保科さん:「気になる~」
- 石田社長:「お金とりません、これは、無料です!」
- 保科さん:「え~無料、無料~?ありがとう~」
いつものノリそのままに、「社長ぉ、おいくらなんですかぁ?」というフレーズで笑いを誘いながらも、「詐欺対策の動画は無料で見られる」「しっかり学んでだまされないようにしてほしい」という大事なメッセージを届けました。
田村市とのつながりと、夢グループならではの発信力
石田社長が一日署長に任命されたのは、社長自身が田村市の観光大使を務めていることがきっかけです。 田村市との深い関わりがあり、地域を盛り上げる存在として期待されていることがわかります。
イベント当日、2人は市内のスーパーを訪れ、買い物客に向けて詐欺への注意を呼びかけるチラシを配布しました。 報道では、「抜群の発信力を発揮した」と表現されており、普段からテレビで見慣れている2人の姿に、多くの人の目と耳が自然と向けられたようです。
石田社長は取材に対し、
「みなさんも騙されないように、いろんな気をもって、そしておかしいなと思ったら警察、知り合いの方、友達に相談するってことは大事なんじゃないかなって思います」
と語り、保科さんも
「(県警の)動画もぜひ見ていただいて、勉強になると思いますので、だまされないで」
と呼びかけました。親しみやすい言葉の中にも、「一人で悩まず、相談することの大切さ」がしっかりと込められています。
なぜ今、「一日署長」による啓発が重視されるのか
今回のように、俳優や企業の社長、歌手などが一日署長を務める取り組みは、全国各地で行われています。その背景には、「伝わり方」を工夫する必要性があります。
警察が日頃から注意喚起をしていても、どうしても堅く感じたり、身近に感じにくかったりすることがあります。その点、テレビやCMで見慣れた存在が制服を着てメッセージを伝えると、「自分ごと」として受け止めやすくなる効果が期待できます。
福島県で今回選ばれたのは、
- 福島にゆかりのある平愛梨さん
- 田村市の観光大使でもある夢グループ・石田社長
といった、地域とのつながりを持つ人たちです。この「ご縁」こそが、地域の人々の心に届くメッセージを生み出していると言えます。
年末年始に気をつけたいポイント
今回のニュースをきっかけに、私たち一人ひとりが気をつけたいポイントを、あらためて整理してみましょう。
特殊詐欺から身を守るために
- 知らない番号からの電話にはすぐに個人情報を話さない
- お金やキャッシュカードの話が出たら、いったん電話を切る
- その場で判断せず、必ず家族や知人、警察に相談する
- 自治体や警察が配布する啓発動画やチラシを活用して学ぶ
石田社長や保科さんが呼びかけたように、「おかしいな」と少しでも感じたときに一人で抱え込まず、誰かに相談することが大きな防波堤になります。
交通事故を防ぐために
- 年末は車の通行量が増えることを意識する
- 早めのライト点灯や、スピードの出しすぎに注意する
- 歩行者も、暗くなったら明るい服装や反射材を意識する
- 飲酒の機会が増える時期は、決して飲酒運転をしない・させない
出動式に参加した住民が「年末になると車も多くなりますし、気をつけていきたい」と話していたように、一人ひとりの小さな心がけが、事故を減らす大きな力になります。
地域ぐるみで「だまされない」「事故を起こさない」社会へ
今回のニュースでは、
- 郡山北警察署での平愛梨さんによる温かい呼びかけ
- 田村警察署での夢グループの2人による、明るく親しみやすい啓発活動
という、少しテイストの違う2つの取り組みが紹介されました。どちらにも共通しているのは、
- 地域とのつながりを大切にしていること
- 「信用せず、まず相談を」というメッセージを伝えていること
- 年末年始を安全・安心に過ごしてほしいという願いが込められていること
警察や行政だけでなく、地域にゆかりのある企業やタレント、そして私たち市民一人ひとりが力を合わせることで、犯罪や事故の少ない、安心して暮らせる社会に近づいていきます。
平さんや夢グループのような存在がきっかけとなり、「自分も気をつけてみよう」「家族にも教えてあげよう」と思う人が一人でも増えることが、今回のキャンペーンの大きな成果といえるでしょう。



